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47cs 「削れていく」
だいたいそこにいる。
誰のものかは、はっきりしない。
けれど、誰もが当然のように頼る。
そこにあることを、疑う人はいない。
間違えたときだけ、呼ばれる。
何も言わずに、なかったことにしてくれる。
跡も残さず、きれいに消していく。
使えば使うほど、頼れば頼るほど、少しずつ、削れていく。
形も、役目も、少しずつ失いながら。
呼べば来る。
だいたい応えてくれる。
文句を言うことも、拒むこともない。
それがあることは、当たり前だった。
なくなることなんて、考えもしなかった。
「使えないな」
誰かが言った。
空気が、少し固まる。
最近、見かけない、探す手も、すぐに止まる。
「もういいや」
代わりは、ある。




