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再び校舎へと入り、このロビーの中心で存在感を放っている透明の円柱形のエレベーターへと乗り込み、最上階の5階のボタンを押す涼。
そして静かに昇り始めるエレベーターの中で、エレベーターに巻き付くようにある螺旋階段を見ていると何故か酷く不安な気持ちにさせられる。
まるで蛇に拘束され身動きを封じられているような妙な息苦しさを感じる。
「俺って蛇苦手だったっけ?それとも閉所恐怖症?まさか高所恐怖症か…ッ!?」
「…俺が知る限りではねぇな。強いて言えばヒール恐怖症?」
惚けたように新たに俺に恐怖症を植え付けた確信犯が曰う。
なら、この圧迫感の正体は何なのだろう?と頭を捻らせていると5階へと到着し、そこに1つしかない扉をノックして上品な男性のどうぞの声と同時に入室して…解った。
この感じていた嫌な胸騒ぎの正体が…。
「やぁ、5日振りだね。優也くん、涼くん」
「えぇぇぇッ!!千紗パパ!?なんで!?」
「…やっぱり出やがった」
涼は何故か納得したような感じでため息を吐いているが、俺は扉を開けた先の見覚えのあるデスクと椅子、それに座る人物…千紗パパに心底驚いた。
え、本当に何やってんの?入ってくる時扉の上の方に学園長室って書いてあったよね…?
ま、まさか……
「取立てか!?チョコフォンデュ代払わせてる途中で俺達が逃げたから…、それか宿代と謎機械の修理代かッ?!」
「うん、落ち着こうね優也くん。ある程度は千紗から聴いてるし今すぐ取立てしたりしないから安心してね?」
高額請求が来た『水砲器』についてはまた詳しく聴かせてね、と見たことも無かった大人な余裕を見せて笑う千紗パパにとりあえずは安堵する。
取立ての線が消えたのなら残る可能性は1つ…
「千紗パパがこの学園の長…?」
「此処では学園長、または元気さんと呼んで…あ。フォンデュ国でのことは内緒だよ!ほらあの……威厳が、ね」
無くなるから、と照れ臭そうに頭を掻く千紗パ…元気さんが千紗の足に縋り付いて半べそかいていた光景を思い出し納得する。あれじゃ威厳もクソもねぇもんな。
それより、元気さんっていうのか千紗パパ。まぁうん、名は体を表すってそうだと思うよ。いつも元気有り余ってそうだもんな、元気さん。
「…そんなことはどうでもいい。元気さん…アレはなんだ?舐めてんのか?」
「えっえっ、どしたの涼くん?!なんか怖いよ!?」
涼のどす黒いオーラに只事ではないと、椅子から立ち上がり慌てふためく元気さん。
そうだった。俺達、寮のクレーム言いに来たんだった。流石にアレで1ヶ月生活は俺も許容出来んが、ともかく……
達者でな、元気さん……




