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文化祭! アイドルカフェを成功させろ!  作者: 小兎


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8/23

第8話 それぞれの1ヶ月 ①



 その日のうちに、六人はグループLINEを作った。


 グループ名は、モリが何気なく付けた。


 「Fチーム文化祭下克上計画」


 最初は冗談半分だったその名前も、今では六人全員の目標になっていた。


 翌日から、それぞれの役割が動き始める。


 男子チームの最優先課題はダンスだった。


 イッチがダンス動画の見本をLINEに貼り付ける。


『まずは一人で振りを覚えて!』


『覚えたら動画を撮ってグループに送ってね!』


 学校から帰ると、タケちゃんは自室でスマホを立てかける。


 動画を流しながら何度も同じ振りを繰り返す。


「右……左……あっ!」


 足がもつれて転びそうになる。


 送られてきた動画を見たワッちゃんから、すぐに返信が届く。


『腕の位置が低い!』


『笑顔!』


『あと一拍早い!』


「厳しいなぁ……。」


 苦笑しながらも、タケちゃんはもう一度最初から踊り始めた。


 イシイも、モリも同じだった。


 覚えたところまで動画を撮影し、グループLINEへ投稿する。


 すると女子三人から次々とアドバイスが返ってくる。


『そこ揃ってきた!』


『前より全然いい!』


『あと少し!』


 画面越しでも、六人は少しずつ前へ進んでいた。


 そして休日。


 公営の無料の練習スペースを予約し、六人全員が集まる。


「せーの!」


 スマホから音楽が流れる。


 最初はバラバラだった動きも、何度も繰り返すうちに少しずつそろっていく。


「もう一回!」


「はい!」


 汗だくになりながら踊る男子三人。


イッチは細かく振りを修正し、ワッちゃんとコバは動画を撮影して客観的にチェックする。


 一方で、女子チームも止まってはいなかった。


 イッチは放課後になると制服の採寸を始め、型紙を起こしてリメイクの設計図を描いていく。


 ワッちゃんは持っているミリタリーパーツを机いっぱいに並べ、どこへ配置すれば一番映えるか何度も組み合わせを試した。


 コバは喫茶店の厨房で試作品作り。


 焼き時間を一分変え、砂糖の量を少し調整し、サクサク感を確かめる。


「うーん……もう少しバターを増やした方がいいかな。」


 失敗しても、原因をノートに書き留めて次へ生かす。


 もちろん、文化祭だけではない。


「明日、小テストだ!」


 タケちゃんの悲鳴がLINEに流れる。


『勉強もしろー!』


 イシイが即座にツッコミを入れる。


『赤点取ったら文化祭どころじゃないよ(笑)』


『今日はダンス一時間だけにしよう。』


 モリの提案に、全員が「了解!」のスタンプを送った。


 文化祭まで、あと三週間。


 ダンスも、衣装も、クッキーも。


 そして勉強も。


 六人はそれぞれの得意なことを武器に、忙しくも充実した毎日を過ごしていた。

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