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文化祭! アイドルカフェを成功させろ!  作者: 小兎


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3/22

第3話 文化祭まであと一か月③



その後も話し合いは進み、担当決めが始まった。


「じゃあ、ライブ担当はこっちね!」


「装飾班はこれくらい予算欲しい!」


「衣装代も結構かかるよね。」


 クラスの中心では、楽しそうな声が飛び交っている。


 やがて、文化祭実行委員が黒板に予算を書き始めた。


「学校からの支給金とクラス費を合わせて、今年の二年D組の予算は約三万円です。」


 教室が「おぉー」とざわつく。


 しかし、その直後だった。


「で、ライブ班、衣装班、装飾班、宣伝班……それぞれ予算を振り分けるけど――。」


 クラスの中心メンバーだけで話がどんどん進んでいく。


「裏の休憩時間担当は二千円で十分でしょ。」


「どうせ客も少ない時間だし。」


「余った備品使えば何とかなるって。」


 誰一人として反対する者はいなかった。


 黒板には、はっきりと書かれた。


 休憩時間担当・F班 予算 二〇〇〇円


 六人は言葉を失う。


 三万円ある予算のうち、与えられたのはわずか二千円。


 文化祭の主役どころか、最初から「いてもいなくてもいい班」と決めつけられたようなものだった。


 高校二年の文化祭。


 一番思い出に残ると言われる学校行事。


 その舞台に立つ前から、自分たちは脇役ですらない。


 そんな現実を突きつけられた。


「……悔しい。」


 教室の片隅で、ワッちゃんがぽつりとつぶやく。


 その一言には、怒りと悔しさと、やりきれない思いが詰まっていた。


 誰も返事はできなかった。


 六人とも、同じ気持ちだったからだ。


 沈黙が流れる中、小柄なモリが周囲を気にしながら、小さな声で言った。


「……ねぇ。」


 6人の視線が集まる。


「放課後、どこかで集まって話さない?」


 その提案に、誰も反対しなかった。

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