↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
文化祭! アイドルカフェを成功させろ!  作者: 小兎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/23

第2話 文化祭まであと一か月②


 班ごとに机を寄せ始めた教室は、一気ににぎやかになった。


「うちら衣装班ね!」


「俺、照明やりてー!」


「ライブステージは体育館っぽくしたくない?」


 あちこちでアイデアが飛び交い、笑い声が絶えない。


 その一方で、窓際に集まった六人だけは、ぎこちなく顔を見合わせていた。


「えっと……。」


 小林が遠慮がちに口を開く。


「私たち、何を担当する?」


「アイドルカフェって言われてもなぁ……。」


と石井。


 

「歌もダンスもできないし。」


大竹が頭をかく。



「接客も、あんまり自信ない……。」


 伊藤が小さくつぶやく。


 渡辺も苦笑しながら肩をすくめた。


「コスプレイベントなら分かるんだけどね。」


 石井は腕を組んだまま考え込み、大森は周りの様子をちらちらと見ている。


 六人とも、どう話を進めればいいのか分からなかった。


 その様子を見ていた教室の反対側から、くすくすと笑い声が聞こえてくる。


「見ろよ、あいつら固まってる。」


「何も決まってねぇじゃん。」


 そして、一人の男子が聞こえるような声で笑った。


「お前らじゃ客来ないからさ。」


 周囲がさらに笑う。


「休憩時間用の捨てシフトでいいんじゃね? (笑)」


「それなら売り上げ落ちても仕方ないし。」


「むしろ裏方だけやっててくれよ。」


 教室のあちこちから失笑が漏れる。


 六人は何も言い返せなかった。


 伊藤は膝の上でぎゅっと手を握りしめる。


 小林はうつむき、渡辺は悔しそうに唇をかんだ。


石井は拳を握るものの、言葉が出てこない。


 大竹は無表情のまま机を見つめ、大森だけが小さくため息をついた。


 教室には再び楽しげな話し声が広がる。


 その輪の中に、六人の居場所はなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。