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文化祭! アイドルカフェを成功させろ!  作者: 小兎


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11/29

第11話 それぞれの1ヶ月 ④

シフト


第1枠09:00~10:10Bチーム


第2枠10:10~11:20Cチーム


第3枠11:20~12:30Aチーム


第4枠12:30~13:40Eチーム


第5枠13:40~14:50Dチーム


第6枠14:50~16:00Fチーム








文化祭前日。


 教室の後ろに置かれたホワイトボードの端には、シフト表が乱雑に書き殴られていた。


 誰が見ても分かる。


 人気の時間帯はすべて先に埋まり、最後に余った枠だけが残されたのだと。


 黒板の隅には、申し訳程度にこう書かれていた。


 14:50~16:00  第6枠 Fチーム


 クラスの中心メンバーにとって、それは「捨て枠担当」というだけの意味だった。


 客足も遠のき始める時間。


 売れ残りが出れば片付けもしなければならない。


 文化祭終了後の清掃もある。


 面倒な仕事をまとめて押し付けるには、ちょうどいい枠。


 そんな程度の認識だった。


「結局、最後まで雑用係ってことか。」


 イシイが不機嫌そうに言い捨てた。


「まあ、今さらだよ。」


 タケちゃんは肩をすくめた。


 モリも苦笑いを浮かべるだけだった。


 その横で、ワッちゃんだけは何も言わず、自分のノートを開いていた。


 シフト表をじっと見つめる。


 そして、


 14:50~16:00


 その時間を、丁寧な字で書き写した。


「ワッちゃん?」


 イッチがのぞき込む。


 ワッちゃんは小さく笑った。


「……なるほどね。」


「え?」


「これ、悪くない。」


 コバが首をかしげる。


「最後の枠なのに?」


 ワッちゃんは静かにノートを閉じた。


「うん。」


「むしろ最高。」


 五人は意味が分からず顔を見合わせる。


 ワッちゃんの頭の中では、すでに別の景色が見えていた。


 黒板の端に殴り書きされたタイムテーブル。


 『第6枠 Fチーム』という文字は、クラスの中心メンバーが「片付けと売れ残り処理を押し付けるため」に残した、ただの残り物だった。


 だが――。


 それは、ただの残り物ではない。


 校内発表の最後に、一番強烈な印象だけを全校生徒の記憶へ焼き付けるための時間。


 「もっと見たい。」


 「明日も行こう。」


 その感情だけを残して幕を閉じる。


 翌日の一般公開日に向けて、期待を一気に高めるための――。


 完璧な布陣だった。

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