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天王様は一般庶民として生活中です  作者: TAREさん
第5章
351/355

43話


 冬の間はエリックたちを招いたり、お祭りに行ったりもした。

エルフの里は違ったが、亜族達は春の訪れが1年の始まりとして数えているそうで、祝いの催しはそれからもっと暖かくなってから行うのだそう。その時は紫色や白いフジの花が天山を彩ると言う。

半月程祝っているそうなので、その時には獣人族の里にも行こうとテッテたちから誘われている。


そしてエナトの所には新しい者達が増えていた。風と地の眷属だ。

風の眷属はまだ幼い子供。見た目は8歳の猫耳の男の子だ。白に黒のメッシュの短髪で、後ろにチョロンと三つ編みをしている。スカイブルーの瞳は爽やかな空の色だ。性格はちょっと高慢な俺様だ。可愛くて甘やかしてしまったそうで、鼻っ柱を折ってくれていいよと風の聖獣に言われている。甘いものに目がない。

もう一人の地の眷属は、見た目は30代の男性。ダークブラウンの髪が腰まである。オリーブグリーンの瞳は渋くて知性を感じる。性格も落ち着いた物腰で物知り。地の聖獣とは面識が無いのだが、エルフの長老に呼ばれて行ったら居たのだ。籠り気質で静かな環境を好むのだが、外への知的好奇心が抑えられなかったそうだ。読書や実験とお昼寝が好き。

名前は風の眷属がリルコットで、地の眷属がメジアスと言う。



「もーらいっ。」

「あっ。リルコットっ、それはメジアスのだよっ。」

「だって食べてないも~んっ。だからオレが食べてやるのだっ。」

と胸を張るリルコット。

「それでもちゃんといいよって言ってもらってないでしょ?」

エナトがたしなめる。

「答えは分かってるんだからいいんだよ~。」

そう言ってパクリと口へ放り込んだ。

「ああ・・。ー、そう言う横着な子には次のお菓子は没収ですっ。」

「ええっ!? 何でさっ。食べてあげるんだから良い事だろっ?オレ優しいっ!」

「優しいとは違いますっ。自分が欲しかったから勝手に取ったんでしょう?ならちゃんと毎回聞いてから貰う事っ。でないとそれは盗みと同じ事だよ。」

エナトは真面目に言い聞かす。

「そ、そうなのか?・・ ーーー」

でも・・、と少しねた感じのリルコット。

「勝手に食べてしまったから、メジアスに言う事があるよね?」

「うぅ・・・・・・」

「良い子のリルコットならちゃんと言えるはずだよ?」

さぁ、と促す。

「・・・・・・、ご・・ごめん・・。」

小さい声でもじもじしながら言う。

メジアスはしゃがんで言う。

「謝罪を受け入れる。 私も甘いものは嫌いではないから、食べたい気持ちは分かる。」

「・・そうなのか?」

てっきり好きではないから残しているのだと思ったリルコット。

「じゃあ何で食べないのだ?」

「後で食べようと思っていたからだ。ゆっくり落ち着いて食べたかった。」

「ーーー そっか。・・・ごめんな。」

勘違いして気まずいながらも素直に謝る。メジアスは笑みを浮かべて頭を撫でた。

「過ちは誰にでもある。ちゃんと謝れる事は良い事だ。」

「偉いよリルコット。」

「失敗は学びを得る。1つ1つ知る事だ。」


という事があった別の日。


「これはオレのだっ。オレに貰って欲しいと言っているっ。」

「言ってません。」

買い物途中で目についたお菓子を指差して言うリルコット。

「言っているのだっ。 ほらっ。オレを甘い良い香りで誘惑しているのが分かるだろうっ?」

「甘くて良い香りだけど、リルコットだけじゃないからね?誰でも買えるものだよ。」

「!?・・・そんなぁ・・。 なんて罪作りな菓子なのだっ。オレの心をもてあそぶなんてっ。」

「どこでそんな言葉を学んだの?」


まだ教育の道のりは長そうだ。




眷属を無理矢理コンプリートした感じになりました。(^-^;

もうちょこっと書きたかったけどなぁ~。


次回は一気に飛びます。


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