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★大問題
「へぇ、面白いゆえに楽しくなぁいわね」
そこには、純白の聖衣に身を包んだゼウスがいた。
「気付いてるのかしらなぁいけど、これは大問題だわぁ」
その手に掲げるグラスの中身を口づけた。
「私が出るしかぁないようねぇ」
一国の王女、リリア。
白騎士、ドゥ=ラッセ。
黒騎士、ホーク=トロア。
そしてリリアの召使の4人。
いっけん優雅で気品のあふれるテーブルに見えるが、それは大間違いだ。
このテーブルこそが、互いに妬みあい、歪な愛情を築いてきた。
それは、今日まで。
隠されたリリアの召使。
その名を「ミィア=トラッキアス」という。
芦屋みぃこと、トリップの前世だ。
「そうね、私の声も戻ってきたようだし。また語部でもしようかしら。」
ゼウスはようやく椅子から立ち上がった。
その顔は笑っているのか、それとも―――。




