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異世界の聖女は何をする?  作者: 笛伊豆
第二十八章 聖女、暇なので観光に走る

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359.そんなに泳ぎたいわけでは

 数時間ぶっ続けに鑑賞したら飽きたのでレスリーを誘ってプールへ。

 こういう娯楽もしばらくは味わえなくなるんだろうな。

 泳ぎながら何気なく言ったら否定された。

 隣を悠々と泳ぎながら侍女(レスリー)が言うには、人気の無い海岸やプライベートビーチはどこにでもあるので海水浴は可能だそうだ。

「この寒いのに?」

「もう暖かい土地とか常夏の島とかいくらでもありますよ。

 レイナ様ならどこにでも行けますし」

 そうか。

 プライベートジェットやヨットが使えるのだ。

 もちろん車も。

 どんな離島だろうが山奥だろうが行けない所はない。

 しかも組織のことだから世界中に色々持っていそう。

「でもそれってハワイとかだけじゃない?」

 テレビでやっている番組で観たなけなしの知識を出すと否定された。

「欧州って広いですからね。

 南の方は亜熱帯です。

 一年中泳げる場所なんかたくさんあります」

「そんなに泳ぎたいわけでは」

「だったら海岸沿いの別荘なんかでのんびりとかはどうですか?

 ほら、目の前に180度広がる輝く海とか真っ赤な日没とか」

 観光案内みたいになってきた。

 プールから上がってサウナに入って話す。

 レスリーが言い出した。

「そういえば聞いてなかったんですが」

「何?」

「レイナ様の目的って何ですか?」

 言われて考えてみた。

 目的か。

 確かにいつの間にか観光すること自体が目的になっていたような。

「……ないわね」

「そうなんですか?」

「うん。

 そもそも私達が英国に来たのは貴方(レスリー)たちの組織と話をつけるためだし」

 シンもレイナも別に望んではいなかったんだけど、ほっとくと面倒なことになりそうだった。

 だから先手を打って乗り込んで来ただけだ。

 そしてその目的はほぼ果たした。

「それでは観光は」

「目的というよりは副産物。

 ただぼーっとしていると退屈だし」

 まあ、アーサー王のお墓やストーンヘイジが観られたのは良かったけど。

 でもことさらに観たいものがあるわけじゃない。

 そもそも住んでいる日本すらよく観てないのに英国とか欧州なんか率先して観光したいわけでは。

「そうなのですか」

 レスリーはきょとんとしていた。

 今まで考えてなかったのか。

 レスリーって頭はいいんだけど、どうも長期的な展望に欠けるというか、その場その場で対処して後の事はあんまり考えないタイプらしい。

 それで上手くやっていけてるのは驚異だけど。

「だったら観光しないという手も」

「せっかく英国(ここ)に居るんだから観ない手はないでしょう」

 合理的なレイナだった。

 レスリーは釈然としないようだったが知った事じゃない。

 よく考えたら組織に拘束されているようなものだし、だったら好きに過ごしてやる。

 プールから出て部屋でぼやっとしているうちに夕食の時間になった。

 幸いにして誰かと会食というわけではなくて、また例の食堂でバイキングだった。

「これから出かけるのよね」

「結構長いかもしれないので」

 ならば食い貯めだ。

 食事は質量ともにこれまでで最大だった。

 夕食ということもあってでかいステーキや揚げ物もならんでいる。

 レイナとレスリーは喰いまくった。

 一応満足した後でも食材は大して減ったようにも見えない。

「大宴会でもするの?」

「どうでしょう。

 従業員の人たちが驚喜していることは間違いないかと」

 そんなもんか。

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