表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の聖女は何をする?  作者: 笛伊豆
第二十八章 聖女、暇なので観光に走る

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

358/545

345.むしろプールですね

 アルバートがファントムを駐車場に停めた時には既に空が暗くなり始めていた。

 レイナは髪をまとめた上でコートのフードを深く被り、更にマスクをする。

 空港近くのモールやウィンザー城ではうっかり素顔を晒したせいでテレビに出てしまった。

 面倒くさいが仕方がない。

 こんな時刻だというのに道は観光客らしい人達でいっぱいだった。

 子供達も多い。

「ええと、修学旅行?」

 聞いてみたらレスリーが応えてくれた。

「半分くらいはそうだと思います。

 あと、英国の学校では校外学習も多いので」

 学校の近所の遺跡とかに行って見学してレポートを書いたりするそうだ。

「歴史教育が盛んなんです。

 愛国心や愛郷心を育てようと」

「なるほど」

 レイナよりいくつか年下らしい子供達に交じってゾロゾロ歩く。

 レスリーはともかくアルバートが異様に目立っていた。

「こいつは参った」

「別にいいでしょ」

 周りの人達はあまり気にしていないようだ。

 実際、ところどころに誰かのお父さんとかお祖父さん的な年齢の男性の姿がある。

 引率の教師か。

 年配の女性は少なかった。

 人の流れにまかせて歩いていると古くて大きな建物が見えてきた。

 いや大きいというレベルではない。

 お屋敷レベルを超えている。

 施設、いやもうお城か。

「ここ?」

「はい。

 ローマ浴場博物館です」

 公共施設だったらしい。

 ということは当然有料か。

 アルバートがチケットを購入してから端末のようなものを渡してくれた。

「音声ガイドだ。

 日本語も選べるぞ」

 それは嬉しい。

 英語だとまだ無理だ。

 それからレイナたちは観光客に交じって見学した。

 面白かった。

 広すぎる緑色の浴場というか水たまりは青天井だった。

 実際に使われていた時には屋根があったそうだ。

「むしろプールですね」

「泳げたかも」

 博物館だけあって美術品らしい像とかも飾ってあった。

 ていうかところどころに立っていた。

「こんなのまで残っていたの?」

「こういうのは遺跡が発見された後に作って設置したみたいですよ。

 さすがに千年以上も無傷は無理かと」

 それもそうか。

 ジオラマというか施設の模型もあった。

 生徒達が周りを囲んでノートに何か書き込んでいたりした。

「ああいうのも面白そうね」

「夜間中学では無理かと」

 それはそうだ。

 どうもレイナの学生生活は異端だったみたい。

 一通り回って施設の外に出ると、もう辺りは暗かった。

 西の空が紅い。

「これから食事?」

「そうだな。

 悪いがレストランには入れん。

 予約してないし」

 それはそうだろう。

 というよりはレイナが周りから丸見えの場所で食事したら人が寄ってきそう。

「どうするの?」

「今夜の宿に行く。

 そこで用意して貰える事になっている」

 保養所なら食事くらいは出るだろう。

 もし駄目でも何か買ってきて食べればいいし。

 食事に関しては贅沢を言わないのがレイナだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ