10.新たな目標(内部時間2035年8/1)
大変お待たせ致しました。
お昼時まで泳ぎ回った俺たち4人は、市民プールのすぐそばにあるレストランに四人でテーブル席に座っていた。
「んー、どうすっかなぁ?」
「ここ、本当にメニューが多いよね。」
俺と光梨が悩みながらメニューと向き合っていた。
このレストランは基本的に何でもありだ。和食だったり、洋食だったり、中華もあったりする。中にはなにがなんだか分からない料理もある。例えば・・・
「俺は、やっぱこの『ライトボアの混沌炒飯 悪魔味』にリベンジを・・・」
「「「それだけはやめろ(て)(なさい)!!!!」」」
「んだよ、・・・つまんねーの。」
「お前は、それだけは絶対に注文するな。成海が引くぞ。」
「ぐ・・・、わ、分かった。」
本当に、それだけはやめてほしかった。その訳は、以前にここに来た時まで遡る。
以前ここに来た時も涼介はこれを注文し、一口だけこれを食べて泡を吹いて倒れた。その1分後に涼介は起きたが、食べる直前の記憶を失くしていたため、またスプーンを口に運ぼうとしたので成海が涼介の頬をひっぱたいて気絶させた。
そのため事なきを得たが、もう一度成功するとは考えられない。涼介は好奇心旺盛だから、事前にこうしておかないと後で大変な事になるのだ。だからこそ、3人で全力で止めないといけなかった。
・・・少し涼介が精神的にも傷ついた気がしたが、気にしないで置こう。
そして、食事を終えた俺はなんか話そうとしたのだが・・・
「あ、そうだ。・・・誠くん!!」
「ん? どうし、た・・・」
「んうぅぅぅ~~!?」
成海が何かを思い出すと、机を思い切り叩きながら食いぎみに顔を近づけて来た。そして、両者の鼻が触れ合うかというところで止まった。光梨はこれを見て頬をパンパンに張らしていた。そして・・・
「・・・うあぁぁぁ!?」
成海が盛大に自爆した。・・・そういえば、成海は男の人が苦手だったなぁ。
「さすがに慣れていると思っていたが・・・」
「涼介はいいけど、誠くんはまだちょっと・・・」
成海は今、間違いを犯した。その発言は、光梨の逆鱗に触れたのだ。
「へぇ・・・。涼介くんは大丈夫なんだ・・・、なるちゃん?」
「ひ、ひぃぃ!?」
ほら、今だって光梨は成海に向けて殺意を向けている。俺は急いで光梨の気を逸らした。
因みになるちゃんとは、光梨が成海を呼ぶ時に使う呼称である。
「・・・光梨、やめてやれ。」
「むぅ、だってぇ・・・」
「だってじゃない。元々男の人が苦手なんだから、俺がこうして成海と話せているのも奇跡の様なもんだし、今は幼馴染という関係に感謝しとこう。」
「んー、そうだね。」
反省した(ような)姿を見せる光梨に、更にルールを突きつける。
「それと、俺たちのパーティー内での喧嘩はダメなのは覚えているか?」
これを聞いた二人は、顔を真っ青にしていた。
その理由は、俺たち四人でパーティーを結成したときまで遡る。
・・・
それは、今から10日前の帰り道だった・・・
「いやぁ~、今日は誠も光梨も大変だったな。誠に至っては、神になってるし。」
「いや、成り行きで神になったのに羨ましがられてもなんともいえねーよ。実感も沸かないし。」
俺は他者の魂を喰らい、死神に神化していた。その影響でステータスも随分と変わっていた。
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マコト・クレハ GLV1
GP:258700000/288700000
MP:258700000/258700000
攻撃力:808360000
耐久力:577400000
精神力:692880000
速 度:1154800000
知 性:520025000
幸 運:850950000
ユニークスキル:死神武装LV50{派生[追撃ノ剣LV50][一撃必殺LV50][追撃ノ鎌LV50][死神の一閃LV50][神化ノ証]} 死神魔法 魔法相殺 死神 魔法作成
スキル:神の圧力 神の威圧 神の雄叫び 眷属召喚 神界 神結界 神力 天眼
システム外スキル:スキルルーレット
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という感じでLV10000分のステータスになっていて、HPがGP(多分God Pointの略)なる謎のステータスに変わり、SPがなくなったり、スキルが大分消えたが、相変わらずインフレは加速していた。
その事を伝えると・・・
「お前だけインフレずるいぞ!! 俺にもその力分けやがれ!!」
「は? ステータスなんて分けられる訳ねーし。てゆーか俺が望んでこうなった訳じゃない!!」
「んだとてめえ、ぶっ殺してやる!!」
「あ? 殺せるもんなら殺してみろや。」
「二人ともやめて!!」
何故か俺のステータスの所為で喧嘩が始まってしまった。そしてそれを、光梨に成敗されてしまった。・・・全くもって解せぬ。
因みにこの時ステータスを見せあったのだが、涼介のステータスは俺基準(LV100)でも低かった。
まぁ、俺はステータスを公開された当初は『初期最強』とまで言われていたから当然かもしれないが。
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灰谷涼介 LV750
HP:37500/37500
MP:37500/37500
攻撃力:150000 耐久力:75000
精神力:90000 速 度:105000
知 性:15000 幸 運:30000
スキル:アイテムボックス 空間感知LV10 上位鑑定LV10 身体強化LV10 魔力感知LV10
耐性:物理・魔法攻撃半減 状態異常効果ー75%
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これを見て初めて知ったのは、常人には耐性という箇所があることだけだった。
「まぁ、たまには他人のステータスを見るのもありかも。」
「へぇー。そうか。」
「ねぇ以前から考えてたんだけど、パーティー組まない? 私と誠と涼介くんとなるちゃんで。」
「・・・いいかもな。んじゃあ、ルールは・・・」
そうやって、今俺たちの所属する「カップル同盟」(by青葉光梨)が出来た。そして、そのパーティーのルールの一つに喧嘩は、パーティー内の人に見られていた時は、見ていた人に処罰させるというものがあった・・・
・・・
今に戻り・・・
「お前たちへの処罰は、今から今日1日『自分から恋人に触れてはならない』だ。」
「「え・・・。自分から、触れてはならない?」」
二人は俺の処罰の残酷さに呆然としている。
「あ、そういえば、成海は何が言いたかったんだ?」
そう、俺はこれが気になった。道が逸れまくって忘れていたが、わざわざ俺に言うほどのものなのだろうか。
「そ、そうでしたね。では、誠くんにお願いしたいことがあります。それは・・・」
「それは?」
俺は、このあとの成海の言葉に絶句するのだった。
「私たち4人で、異世界に行きませんか?」




