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恋の2度見  作者: 乃菜
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38/40

行き先が違っても

放課後。


「……」


教室。


人が少なくなっていく。


「……」


窓の外、


少しだけ暗い。


「……」


つばきが、


ぽつりと呟く。


「……進路、決めた?」


「……」


急に来るやつ。


「……」


少し考える。


「……だいたいは」


「……」


つばきが、


こっちを見る。


「……どこ」


「……」


一瞬、迷う。


でも、


隠す理由もない。


「……白桜大学、、」



「……」


つばきは、少しだけ目を伏せる。


「……そっか」


「……」


その反応。


「……」


なんとなく察する。


「……」


「……お前は」


「……」


つばきが、


少し間を置いて言う。


「……別のとこ」


「……」


やっぱり。


「……」


教室が、


少しだけ静かになる。


「……」


今まで、


あんまり考えてなかった。


「……」


でも、


現実として突きつけられる。


「……」


“離れるかもしれない”


「……」


つばきが、


無理やり明るく言う。


「……まあ、まだ確定じゃないけどね」


「……」


笑ってるけど、


ちょっとだけ無理してる。


「……」


それが分かる。


「……」


なんて言えばいいか分からない。


「……」


「……さ」


つばきが続ける。


「……もし離れたらさ」


「……」


その言葉、


思ったより重い。


「……」


「……どうする?」


「……」


試されてる感じ。


「……」


でも、


答えは決まってる。


「……」


「……どうもしねえよ」


「……」


つばきが眉をひそめる。


「……なにそれ」


「……」


少しだけ言い直す。


「……離れても変わんねえってこと」


「……」


「……今みたいに、会える時会えばいいし」


「……」


「……それで十分だろ」


「……」


つばき、


じっとこっちを見る。


「……」


少しだけ、


寂しそうな顔。


「……」


「……ほんとに?」


「……」


その一言。


「……」


ちゃんと答える。


「……ああ」


「……」


つばきが、


小さく息を吐く。


「……」


そして、


少しだけ笑う。


「……」


「……なんかさ」


「……」


「……そうやって言われると」


「……」


「……安心するけど、ちょっとムカつく」


「……は?」


「……」


「……もっと困ってよ」


「……」


少しだけ、


拗ねた声。


「……」


思わず笑う。


「……なんだそれ」


「……」


つばきが、


一歩近づく。


「……」


「……だってさ」


「……」


「……私はちょっと不安なのに」


「……」


「……あんた平気そうなんだもん」


「……」


その言葉、胸にくる。


「……」


少しだけ間。


「……」


正直に言う。


「……平気じゃねえよ」


「……」


つばき、


一瞬止まる。


「……」


続ける。


「……でもさ」


「……」


「……離れるかもしれないからって、今変えるの嫌だろ」


「……」


「……今のままでいい」


「……」


「……ちゃんと好きだし」


「……」


「……それで十分」


「……」


静かになる。


「……」


つばきが、


ゆっくり近づく。


「……」


距離、

近い。

「……」


少しだけ震える声で言う。


「……ちゃんと好きって言った」


「……」


「……珍し」


「……」


「……たまにはな」


「……」


つばきが、


小さく笑う。


「……」


そのまま、


軽く抱きついてくる。


「……」


「……じゃあさ」


「……」


「……離れても、ちゃんと来てよ」


「……」


「……会いに」


「……」


即答。


「……行く」


「……」


つばきが、


少しだけ安心した顔する。


「……」


顔を上げる。


「……」


距離、


近い。


「……」


「……約束ね」


「……」


「……ああ」


「……」


そのまま、


静かにキス。


「……」


さっきまでの不安、


少しだけ溶ける。


「……」


全部消えたわけじゃない。


「……」


でも、


二人で持てるくらいには

軽くなってた。



───────────────────


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