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恋の2度見  作者: 乃菜
21/31

試験

次の日。


教室に入った瞬間、


少しだけ空気が違う気がした。


「……」


気のせいかもしれない。


でも、


どこか落ち着かない。


鞄を机に置く。


いつも通りの朝。


でも、


“いつも通りじゃない”のは、

自分が一番分かってた。


「……」


視線が、勝手に動く。


教室の奥。


窓際。


——つばき。


「……」


もう来てる。


いつも通り、


スマホを見てる。


変わらないはずの光景。


でも、


昨日のことがあるだけで、


全然違って見える。


「……はあ」


小さく息を吐く。


行くか、


やめるか。


一瞬迷って——


「おはよ」


結局、声をかけていた。


つばきが顔を上げる。


「……おはよ」


一拍おいて、返ってくる。


その“間”が、


少しだけ気になった。


「……」


沈黙。


前なら、


ここで適当な話題を振ってた。


でも、


今は——


「……」


何を言えばいいのか、


少し考える。


「……なんか」


先に口を開いたのは、


つばきだった。


「ぎこちなくない?」


「……お前が言うか」


思わず苦笑する。


「だって事実じゃん」


「まあな」


素直に認める。


「……」


また、少しの沈黙。


でも、


逃げる感じじゃない。


「……あのさ」


つばきが、机に肘をつきながら言う。


「なに」


「今日、暇?」


「……放課後?」


「うん」


少しだけ視線を逸らしながら、


「時間あるなら」


続ける。


「ちょっと付き合って」


「……どこ」


「別にどこでもいいけど」


ぶっきらぼうに言う。


「昨日の続き」


「……続き?」


聞き返す。

つばきは少しだけこっちを見て、


「ちゃんと見るんでしょ」


そう言った。


「……」


一瞬、言葉が止まる。


でも、


すぐに分かった。


——試されてる。


「……ああ」


小さく頷く。


「いいよ」


その返事に、


つばきは少しだけ目を細めて、


「そ」


短く言った。


それだけ。


でも、


その一言に、


少しだけ温度があった気がした。


「……」


席に戻りながら、


考える。


昨日で終わりじゃない。


むしろ、


ここから。


「……望むところだ」


小さく呟く。


ちゃんと見るって決めた。


だったら——


逃げる理由はない。


放課後。


何があるかは分からない。


でも、昨日とは違うのは確かだった。


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