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恋の2度見  作者: 乃菜
11/31

「占」

「……戻れなくなるって、どういう意味だよ」



思わず聞いていた。


占いのやつは、少しだけ首を傾げる。


「言葉通りです」


「だから、それじゃ——」


「これ以上は言えません」


ぴしゃりと遮られる。

それ以上踏み込むな、という空気だった。




「……はい、終わりです」


淡々と告げられる。


気づけば、手のひらにじんわり汗をかいていた。


「行こ」


つばきが軽く肩を叩く。


ガヤガヤ

外に出ると、さっきよりも人の声が大きく感じた。


現実に戻ったはずなのに、


どこか、足元が不安定なまま。


「変なこと言われた?」


つばきが覗き込んでくる。


「……別に」


反射的に逸らす。


「ふーん」


それ以上は聞いてこなかった。


少しだけ、助かった気がした。


でも、


「ねえ」


つばきが、ふと立ち止まる。


「なに」


「さっきの占い」


振り返ったその顔は、


いつも通りのはずなのに───


「当たってた?」


一瞬だけ、


あの冷たい目と重なった。


「……っ」


言葉が、詰まる。


あのときの声。


「何も見てないでしょ」


頭の奥で、はっきりと響く。


「……当たってねえよ」


なんとか絞り出す。


「そっか」


つばきは、それだけ言って、

少しだけ笑った。



少し沈黙になった。




「……なあ」


気づけば、また呼び止めていた。


「ん?」


「お前ってさ」


言いかけて、止まる。


────何を聞こうとしてるんだ、俺は。


「……なんでもない」


「なにそれ。言い出したなら言ってよ」


つばきは呆れたように笑う。


そのまま歩き出す。


その背中を見ながら、


胸の奥が、ざわついたまま収まらない。


(……占いの結果は違うはずなのに)


「つばきこそ占い当たってたのかよ。」


つばきは振り返る。


「普通の人って言われたよ。」


「は…」

声が漏れる。


「何かあるの?」


「いや、別に」



あの占いはなんなんだ。



俺はいつもと同じで、

でも、違う。


「……俺は」


小さく呟く。


「何を見てたんだよ」


その答えは、


まだ、出なかった。


────────────────────


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