薩摩領主は悪魔
僕達は、領主の息子と薩摩の国の城に向かった。
道中、薩摩領主の息子は僕に話かける。
「おまえが、兵士の頭を無惨に飛び散らかしたと云う悪魔か?見た目は弱そうなガキじゃないか?」
「そうだ。妾は見ていたぞ!粉々だった。肉片や血が辺り一面飛び散った。地獄絵図だった」
「恐ろしい奴だ。我が国では貴様を悪魔と呼んでいる。さっき鉄砲兵士が魂を抜かれた様に死んでいったが、まるで死神の様にも見えたぞ!」
「さらに愛してるって寄って来た女を投げ飛ばす、冷酷無比な男だ」
(この国では、僕は悪魔か死神なんだ!)
「ここが薩摩の城というものか?デカイな。領主はこの中にいるのか?」
「ああ。居るには居るのだが。身内の者にはよくわからない状態になっている。とりあえず、会ってみてくれ」
(なんか変な事を言う人だなぁ)
とうとう領主と面会か。姫は大丈夫だろう。ずっと大人の対応している。姫、ごめん。姫は馬鹿じゃなかったかもしれない。今まで大変失礼しました。今まで、いきなり敵に斬りかかる大馬鹿だと勘違いしていたよ。
薩摩の領主が現れた。
「!」
なんて禍々しい気を放っているんだ。もはや人間のモノじゃないぞ!なんで?悪い呪いにでもかかっているのか?なんかやばい雰囲気だ。
もっとやばいヤツが隣にいた。
姫が剣に手をかけている。タケゾーとアカツキは臨戦体制だ。相手は姫だ。事もあろうに領主に剣を抜いて飛びかかる寸前だ。やっぱり、姫は頭が弱いんだ。領主の禍々しさは敵以外の何者でもないのはわかるんだけど。
僕達は早々に面会を終えた。
「ふう。危なかった。姫、幾ら何でも状況をお考えください」
「あやつは人間ではない。魔のものだ。問答無用で叩き斬って何が悪い!」
「その魔のモノがなぜ、領主なのかをはっきりさせてからトドメを刺してください。何より、本物の魔のモノであれば、姫でも勝てませんよ」
「あり得る。あの禍々しさは恐ろしいモノだった。勝てぬかも知れぬ」
姫の弱気は初めて聞いたぞ!そんなに強いのか?
「やはりそうであったか。我が父上であって実は魔物であったのだな。」
「はい。断言出来ます。私は気を操ることに長けています。あの領主様の気は人間のモノではありません。間違いありませぬ」
「貴殿らにお願いしたい。私達には父上の姿のモノは斬れん。どうか父上を解放させてくれ。父上の命は問わない。」
「ご心情、お察しします。ただし、私達は魔物と戦った事はありませぬ。いったいどの様に魔物を倒したら良いのか、皆目見当もつきません。
「そんなモノ、妾の剣で切り裂けば良いのだ」
(この頭の弱いお馬鹿さんはさっき勝てないかもって言っていたよね。もう忘れちゃったのかな)




