スライム
「はぁああ!」
ルビーはテリーに向かって剣を振るう。
その斬撃は凄まじく徐々にテリーを追い詰めている。
しかしテリーも負けてはいない。
徐々にルビーの斬撃に応対し始めた。
「フフフ。中々やりますが、某の敵ではございません」
このままではテリーを倒す事は出来ない。
ルビーは一旦下がった。
「ルビー、私達に何か出来る事はありますか?」
「何でもするで」
「済まない。では、私が宙に飛んだら魔法を放ってくれ」
「了解ししましたわ」
「了解やで」
これで決める。
ルビーは、そう覚悟して地面を蹴ってテリーへと斬りかかっていった。
素早い斬撃と斬撃。それが交差して互いにぶつかり合う。
正直言って、切り崩したい所だが、テリーは強く、それが出来ない。
ならば、少々の無理をするしかないだろう。 ルビーは覚悟して飛んだ。
「エイデン、ジェシカ、今だ!」
エイデンとジェシカはテリーの再度に立つ。
「レ・サンダボルト!」
「レ・トルネード!」
エイデンが雷魔法を、ジェシカが竜巻魔法を唱えた。
エイデンの雷が、ジェシカの竜巻がテリーを襲う。
「く、バリアフォース」
テリーがバリア魔法を展開、これを防いだ。
「フフフ。私の魔法障壁は崩せはしません」
テリーは、バリア魔法で魔法を防いでいる。
ここがチャンス。
ルビーは、剣を振りかざし、テリーへと斬りかかった。
「な、正気ですか?」
テリーが刀を繰り出し、これを防ぐ。
しかし、動揺が隠しきれないのか、このまま押しきれそうだ。
「分かっているのですか。今、某が倒れれば、貴方も、ただでは済みませんよ」
現在、テリーの再度から魔法を放っている以上、テリーが倒れてバリアが解ければ、ルビーにも魔法は当たってしまう。
しかし、それは覚悟の上。この男を倒せれば、それで良い。
「あぁ、覚悟の上だ」
ルビーは全力を込めて、刀を押し切る。
「く、クソがぁあああああ!」
ルビーは、そのままテリーを斬った。
「大丈夫ですの、ルビー?」
凄まじい爆撃音と共に、ルビーとテリーが魔法に巻き込まれる。
果たしてルビーは無事なのだろうか。
気が気では無いジェシカが二人の元へと駆け寄る。
「ふう。なんとかセーフみたいだったな」
そこには魔法をくらい、怪我を負ったルビーが立っていた。
「ルビー、大丈夫ですの?」
「あぁ、問題はない」
ルビー達は、こうしてテリーに勝利を収めた。
「レ・サンダボルト! グレイテストキャノン!」
レインは呪文を唱えるがスライムは赤い核を動かし、それを避ける。
その繰り返しで攻撃が当たらない。
一体、どうしたら良い?
「行けケロ。スライムやっつけるけろ!」
スライムは自分の身体を鋭いトゲに変形。
そしてレインに襲いかかって来た。
「くっ」
それを避けるレイン。
しかし直ぐ様に次の攻撃が出される。
防戦一方になるレイン。そして──。
「ぐわっ」
スライムのトゲがレインを貫く。
彼の足にダメージが入った。
「しまった……」
「やったケロ。やったケロ。お前はおしまいケロ」
しかし諦める訳には行かない。
このスライムは、なんとしても倒さないと。
「フフフ。お前は終わりケロ。そこで指をくわえて見ているが良いケロ」
「何をするつもりですか?」
スライムが、レインの方を見ていない。
というよりステージ上に向かって行っている。
「不味い。君の相手は僕だろ。スライム!」
「お前など、いつでもやれるケロ。それよりスライム、ゴードンを殺せ!」
スライムの頭上にはルビーの父親が乗っている。
このままゴードンを殺せばルビーの父親のせいと見られても可笑しくはない。
「くっ、レ・ファイアブル! ファイアブル!」
レインは何度も呪文を唱えて、魔法をスライムにぶつけるが、スライムは完全無視。
そのままステージを破壊してしまった。
「な、なんだ。あれは?」
「きゃあああスライムよ!」
突如現れたスライムに観客達は阿鼻叫喚。
我先にと逃げ続ける。
「スライム、ゴードンを飲む込むケロ」
ネイサンの命令でスライムはゴードンに身体を向ける。
「ひぃいい! お前はなんだ。なんだ」
ゴードンはステージ上で、腰を抜かしている。
スライムは、そんなゴードンに狙いを付けた。
そしてスライムの触手が伸びる、そしてゴードンを捕まえた。
このままでは、ゴードンがスライムの身体の中に入り溶かされてしまう。
それはなんとして阻止しないと、レインは杖を構える。
「レ・ファイアブル!」
ネイサンが呪文を唱える。それで邪魔されレインは呪文を唱える事が出来ない。
「ネイサン!」
「やるんだケロ。食べるんだケロ」
スライムがゴードンを取り込もうとした、その時。
「ドラグネスウォーター!」
突如として現れた水のドラゴン。
そのドラゴンは触手を噛みちぎった。
ドラゴンが噛みちぎった事でゴードンは無事だ。
でも一体、誰が。
「やぁ、レイン君、大分苦戦しているみたいだね」
レインの背後から声がかかる。
彼の背後にはハリス校長が立っていた。




