事件の結末
「うーん。またもや違いましたね」
店裏に居たのは、エコについて考えている人達。
またもや画鋲落としの犯人では無かった。
「まぁ、気長に待つしかないさ」
「それもそうですね」
ここは犯人が出て来るまで気長に待つしかない。
そう思ってレインは席に戻ろうとした、その時だった。
「お、おい、レーダーに反応あるで」
マジックレーダーを持っていたエイデンが、言う。
「え、本当ですか?」
「本当や。これ見てみぃ」
エイデンはレインとルビーにマジックレーダーを見せる。
「この反応は……」
「店の入り口だ!」
マジックレーダーは店の入り口に反応を示している。
レイン達は急いで、入り口へと向かった。
「これは……」
「画鋲や!」
店の入り口には、またもや大量の画鋲がまかれていた。
だが、マジックレーダーで感知した以上、犯人は、まだ遠くへは行っては居ないはず。
「あ、店の外に人がいるぞ!」
ルビーが店の外に人影を発見。
その人影はレイン達に気付かれたのに気付いたのか、ダッシュする。
「逃がすか!」
レインは店を出て犯人らしき人物を追いかける。
「待て〜、画鋲落とし〜」
レインは必死に画鋲落としの犯人らしき人物を追いかけた。
幸いな事にレインの方が足が速い。その距離は、どんどんと詰まって行く。
「くっ、画鋲フレア!」
追い詰められた画鋲落としが呪文を唱えた。
すると彼のポケットから大量の画鋲が出現。
レインに向かって飛んできた。
「くっ、負けるか」
レインは杖を構えて魔法障壁を展開。
レインの周りにバリアが張られ、画鋲を防いだ。
レインは再びダッシュ。徐々に、画鋲落としを追い詰めて行く。
もう少し、もう少し。そこに──。
「やぁ、少年、また会ったね」
「貴方は、新聞を読んでいるのが自慢だと思っている人」
何時ぞやの紳士風の男がレインに並走しながら彼に声をかけてきた。
「なんです? 今、忙しいんですけど……」
「少年、やはり新聞は素晴しいよ。新しい情報が毎日入ってくる」
「そうですか……」
「そんな新聞を読んでいる私を、褒める気にはなったかい?」
「なりませんよ! 今、忙しいって言っているでしょう!」
レインは紳士風の男を無視して画鋲落としを追いかける。
「画鋲フレア!」
再び、画鋲落としが魔法を唱えた。
レインも負けじと魔法障壁を展開。
これを凌いだ。
「あ、大丈夫ですか。新聞読んでいる人」
この攻撃は紳士風の男にも命中している。 彼は魔法障壁などは展開していない。
一応、身体は大丈夫かとレインは声をかけた。
「ははは。私の新聞は特別製でね。画鋲位防ぐ事が出来るんだ。凄いだろう?」
紳士風の男は新聞をバリアにして画鋲を防いだらしい。
「それは、本当に新聞なんですか?」
レインは再び、画鋲落としを追いかける。 そして、画鋲落としに追いついた。
「とりぁああ!」
レインは画鋲落としの上に覆い被さり彼を抑え込んだ。
「ひ、ひぃいい、出来心なんだ。警察には突き出さないでくれ〜」
レインに覆い被さられて男は観念したらしい。
自分が画鋲落としであると、はっきりと自白した。
良かった。これでドリームスの店舗は救われる。
レインは胸を撫で下ろした。
「ぎゃあああ! しまった」
紳士風の男が声を荒げている。
一体、どうしたのだろう?
「どうかしたんですか?」
「さっきの画鋲、私が読んでいる、四コマ漫画を突き抜けているじゃないか!」
新聞の四コマ漫画の部分は画鋲が突き抜けたらしい。
ぽっかりと穴が空いていた。
「くそっ、私は四コマ漫画しか読んでいないのに、くそっ」
「四コマ漫画しか読んでないんですか……」
その後、捕まえた画鋲落としは店に引き取ってもらう事にした。
どうやら彼はストレス発散の為に、画鋲を落としまくっていたらしい。
店側は、もうやらないという誓約書をかかせ、男を解放。
事件は、こうして終わりを迎えた。
「いや、全く皆様には感謝しても感謝しきれませんわ〜」
犯人逮捕の後、生徒会室にて、ジェシカが正式に仲間になった事を祝う一同。
「いやいや、こういう時はお互い様ですよ」
「レイン、そして皆様、本当にありがとうございます。お陰で、当店は、ますます繁盛、世界進出も夢ではありませんわ」
「それは良かったな。ジェシカ」
「えぇ、さぁ、後は国境をなくすだけ、私、ジェシカ・ローズ。粉骨砕身、皆様の役に立つよう頑張ってまいりますわ」
「……私も宜しくお願いします」
こうしてジェシカとルイスが仲間に加わった。




