いざファミレスへ
「ふむ。画鋲落としの犯人か。気になるな」
ジェシカが去った後、事件が気になるのか、ルビーはノートパソコンを開いている。
「会長、何か、分かりましたか?」
「ネットで見れる記事だけだがな。どうやら犯人はデリシャスフーズの新店舗だけを狙って大量の画鋲を落として行っているらしい。お陰で客足も、遠くなっているらしいんだ」
「卑劣な奴やで」
「誰か、デリシャスフーズカンパニーに恨みがある奴の犯行でしょうか?」
「いや、ただの愉快犯の可能性もあるぞ。犯行に繋がる情報は、まだ何もゲット出来ていないらしい」
デリシャスフーズカンパニーを狙った画鋲落としの犯行。
なんとも痛ましい事件である。
「……」
「ん? どうした。レイン」
「その犯人、僕達で捕まえられないですかね?」
「犯人を捕まえる?」
「えぇ、ジェシカ先輩は、画鋲落としのせいで、とても困っている様子でした、それにいざという時、連絡が取れらないと僕達も困ります」
相手は、兄のクロス。抜け目のない男だし、何をして来るかも分から無い。
ジェシカ先輩とは直ぐに連絡が取れる状態の方が良いだろう。
「なるほど、それはそうかもしれないな」
「おぉ、ということはやるんやな」
「えぇ、僕達で画鋲落としを捕まえましょう」
レイン意外の二人も賛同。
三人は画鋲落としを捕まえる事にした。
「ここがドリームスの新店舗ですか」
デリシャスフーズカンパニーが運営する店舗は、いくつかあるが、その中でも一番人気なのが、この『ドリームス』と呼ばれるファミリーレストランである。
その人気は凄まじく休日には行列が出来る程であった。
「会長、ここが、画鋲落としが出る確率が高いんですか?」
「まぁ、ネットで見た限りは、ここが一番新しい店舗らしい」
「とりあえず、入ってみるしか無さそうやな」
レイン達は新しく出来たドリームスの店舗に足を踏み入れる事にした。
ドリームスの新店舗は、昼時を避けた為、満席という訳には行かないが客は、それなりにいる。
お城の中みたいなオシャレで豪華な内装に、天井には小さなシャンデリアが飾ってある。
ハンバーグやらチキンステーキやらの匂いが立ち込めていて、食欲を刺激された。
「いらっしゃいませ〜、何名様ですか〜」
三人は店員に案内されテーブル席へと着いた。
「で、何食べます?」
「レイン、私達は画鋲落としの犯人を探しに来たのだろう?」
「会長、何か頼まないと店員に変な目で見られるますよ」
「それもそうか。ならイチゴパフェで」
「会長、甘い物好きですよね」
「ん? 女の子なのだから当然だろう。私は甘い物も可愛い物も大好きだ」
「なるほど」
「じゃあ、俺はチーズinハンバーグ」
「エイデン、貴方、昼食食べて無いんですか?」
「いや、唐揚げ弁当食べたで」
「え? 唐揚げ弁当食べて、また食べるんですか?」
「これは別腹や。食べるで〜」
「はぁ、そうですか」
レイン達は店員を呼んで注文。
注文の品が来るまでの間、しばし暇な時間が出来る。
といってもレイン達を暇にしているわけにも行かない。
この中には画鋲落としの犯人がいるかも知れない。
レインは店内のお客達に、気づかれ無いよう視線を向ける。
「んー、画鋲落としの犯人、居ますかね」
「そう簡単には見つから無いだろう。あぁ、ショートケーキもあるのか、この店、そっちにすれば良かったな」
ルビーはスマホでメニューを確認している。
「会長、僕達の目的忘れないで下さいよ」
「あぁ、分かっている、済まない。あぁチーズケーキにすれば良かったかな」
「本当に分かってます?」
一方のエイデンは。
「うん。この店、唐揚げ定食もあるで」
「どんだけ唐揚げ気になっているんですか」
「それも頼めば良かったな〜」
「どんだけ食べんの!?」
どうやら二人はドリームスのメニューを見るのに夢中らしい。
自分だけでも画鋲落としの犯人を見つけないと。
そう思い、レインは店の中を注意深く観察した。




