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10.ホームルーム?

「はーいみんな、ちゅうもーく!これから新しくこの学校新一年生になるみんなに、この学校のこと、改めて詳しく説明するねー!!!」


教育番組のお姉さんのようなテンションで、クラスの反応を気にもせずガンガン話を進めていく。


「この能力人材開発高等学校、略してAHDは、年々増加する能力犯罪や、鉱獣(こうじゅう)の被害から人々を守り、現在の能力社会の平和と秩序を守る人材を育てて輩出する学校よ。」


鉱獣とは流星群が流れた日に能力と同時期に確認されるようになった、未知の鉱石を核として人を襲う生命体のことである。

鉱獣の種類は様々で、地球の在来種の形態に近いものが多く発見されている。

鉱獣は核の鉱石が体から取り除かれるか破壊されるとそれ以外の部分が朽ちて消滅する。

それ以外のことはまだ詳しくはわかっていない。


「実際にこの学校に在学中してる時に実績を積んで、防衛省のお偉いさんになった生徒はたくさんいるわ。

実績を上げる方法はいくつかあるけど、主な方法は複数ある能力試験で実力を示すか、防衛省から学校に寄せられる討伐任務に参加して任務を成功させるかかしらね。」


先程言っていた任務は成功すると国から報奨金が出る。

そこが俺がこの学校を進学先に選んだ理由の一つでもある。


「まぁ、進路とか実績とかまだよくわからないわよねぇ。まだ初日なんだから当たり前よぉ。大丈夫、これからゆっくりわかっていけばいいのよぉ。」


話してる感じ落ちつきのないだけの先生かと思ったが、生徒のことを考えてくれるいい先生なのかもしれない。


「そうよ、落ちこぼれだからって何。今が全てじゃないわ。これから上を目指して頑張っていけばいいのよ。」


ん?落ちこぼれ!? 

先生の口から突如出た言葉に何人かの生徒は動揺を隠せない様子だった。


「この1年G組は試験での成績が良くなかったり問題を起こしたりした生徒が振り分けられるクラスなの。つまり、7つある一年生クラスの中で一番な最底辺ってわけね。」


悪気は無さそうなんだけど、この先生言葉がストレート過ぎる。もっとオブラートに包むとかできないのか?

しかし、ようやく自分が学校に合格できた理由がわかった気がする。

あんだけ盛大にやらかしておいて合格できたのは最底辺クラスにギリギリひっかかる成績だったということだ。

もっと出力を抑えられていたら能力を5つ使った自分はもっと上のクラスにいけてたんだろうか?


「輪國先生、私たちはこのまま三年間最底辺のまま過ごさねばならないのでしょうか?」


ポニーテールの凛とした面持ちの女子生徒が、真面目に挙手をしながら先生に質問を投げかけた。


「そんなことないわ。これから二回ずつあるクラス代表戦やランキング戦などを勝ち抜くと、上のクラスに行けるからみんな張り切っていきましょうねぇ。」


上のクラスに興味はないけれど、イベント盛りだくさんでなんだか楽しそうだ。


「最後に今一番大切なことを言うわ…。」


急に真剣な顔をしだした先生に、クラス一同何事かと固唾を飲んで注目した。


「私輪國友子、今年で27歳。彼氏募集中でーす!!! ご家族や友人でいい人いたら紹介よろしくねぇ〜! なんなら立候補してもいいわよ〜。あっそうそう。私将来有望で養ってくれるなら、男の子でも女の子でも気にしないからとにかくよろしくね〜。」


「・・・・・・」


出会ったばかりのクラスメイト、総勢三十人。まだ自己紹介も済ましてはいない間柄なのだが、この瞬間だけは皆同じことを考えていたであろう。


この先生が担任で大丈夫なんだろうかと……。

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