表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

81/83

宮廷舞踏会の光と影 春と別れを告げて運命が動き始める夏へ

ストル―エンセによって退職金なしで解雇された役人達を積極的に雇用の道を開いたキャロライン・マチルダ王妃は気に乗らないもののストルーエンセによいしょ?!

挿絵(By みてみん)

「私の提案を受け入れてくれてありがとう。

 ヨハン」

不自然さを感じさせないように全力で笑顔を作りながら身体をピッタリと寄せ合い抱き合う。

傍目には恋人同士に見えるだろう。

心はまったく反対でなんなら嫌悪感さえ懐いているわ。


「王妃様の珍しい願い。

 お聞きするのは当然です」

目は笑ってないストルーエンセのさも作ってますと言わんばかりの穏やかな表情で私の手の甲に口づけた。

やたらキモい。


「嬉しいわ。

 例の御婦人も大変喜んでいらして。

 ヨハンの名声は確実に上がっているわね」


って言うか。

文句しか聞こえないけどね。

クビになった役人達の。

その家族や彼らが消費していた物を売っていた商人達。

小さなざわめきが波紋を広げドンドン広がっていくように。

嫌われ始めている。

それに気がつかないのも痛いやつ。


「…それと……出版物の検閲禁止令も発布し

 ました。

 巷には旧保守派達の過去の悪行が面白ろ可

 笑しく書いてくれるでしょう。

 全て露見するでしょうな」


ほんとに?

このタイミングでそんな事するなんて本当に世間知らず。

私に思われるようなら本当痛すぎるわ。

街中にばら撒かれるのは彼らではないもの。

きっと。

あなたとわたしよ。

そんな事も想像出来ないなんて本当にやばい奴。


「まぁ〜面白そうね」

ある意味面白いわね。


「それよりは今夜の舞踏会はいろんな階級の者を招待しております」


「そうなの?」

あ〜ぁ残った役人達の給与も削りまくって、宮廷費は好き放題に使っているのよね。

一昨日は仮面舞踏会だてし。

その前は晩餐会と舞踏会に各国大使を招いての歓迎式典だなんだと宴会は以前より多くなった。

そりゃ大ブーイングになると思うわ。


「はい。

 王妃陛下もお楽しみになってくださいませ」


「ええ。

 無理しない程度にね。

 早いものであと2ヶ月くらいで出産ね。

 楽しみだわ。

 絶対可愛いわよ。

 そう思わない?」


マチルダ元気かしら?

あまり連絡を取れないから心配だけど、サンジェルマン伯爵の話だと母子共に順調だって聞いているわ。

早く会いたいわ。


「私がついておりますので、ご安心してくだ

 さいませ。

 出産も私が立ち会いましょう。

 新しい王室の風のような存在になるに違いありません」

ぇ゙えぇ゙〜!

また面倒くさい事………言って。

あなたはいらない!

またサンジェルマン伯爵に依頼しなきゃ!!



「そうね……。

 次は女の子がいいわ。

 きれいなドレスを着せて……。

 想像しただけでワクワクするわ」


「えぇ…では王妃陛下まだ執務がございます。

 これで失礼いたします」


はいはい!

さっさと行って!


「えぇ…ヨハン」


私の心の声は絶対に聞かせられないわね。

次回は身分の区別なく招かれた舞踏会で人々の思いが錯綜する回です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
https://narou.nar.jp/rank/manual.php
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ