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#12〔鼓舞〕

間一髪。

この言葉がこれだけ似合う場面はない様に思えた。


《スキル:回避のレベルが1から3に上がりました》


「戦闘職は全員出ろ!闘いだ!」


「ホウ、ヤルではナいか。チイさきモノよ。儂の初撃をサけたのはオ主が初めてじゃ」


嘘では無いのだと紅い眼が語る。


どうする。どうする。何か策はあるのか?

あの化け物に、石の剣で勝てるのか?


考えろ。考えるんだ。

そうだ。まずやらなければいけないことがあるんだ。


「怯えるな、我が愛する眷属たちよ。虫対賢狼なら虫が負けるだろう。しかし、蟲対賢狼ならどうだ。我らは個であり全であるのだ。必ず、必ず勝利を掴み取るのだ!」


「「「おぉぉっ」」」


鼓舞と叱咤激励が同時に発動する。将軍職によるパッシブバフも合わせれば、眷属たちの能力は跳ね上がっている。


将軍になって獲得した能力、念話で眷属たちに指示を出す。


『魔術士はひたすらバフを!アサシンはいつも通り一斉にだ。イチーザとニーナは少し遅らせて突撃、もう一つ遅らせて斥候も突撃だ』


「オもしろいことをスルではないか、チイさきモノよ」


今俺ができる事を考えるんだ。指示を送る以外に。

私が使える魔法は召喚魔法のみ。


「やらないよりマシか」


初日から一切していない召喚。

最大までMPを使うのは当然として、多く作るか、1匹だけか。

恐らく賢狼にとって産まれたばかりの小物を相手するのは容易だろう。

ならば——


「眷属召喚」


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