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君のお腹を幸せにする部  作者: チームつちのこ


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2話

 キーン コーン


 カーン コーン



 午前の授業と言うかホームルーム的な物が終わり、午後からは体育館で部活紹介があった後、各部活の活動場所で体験部活オリエンテーションがある。


 この体験部活オリエンテーションが僕の担当なので準備に明け暮れていた。


 多少トラブルがあったもののなんとか準備は出来て、後は体育館で部活紹介を終えた新入生が各部活の活動場所へと体験に来るので迎え入れるのを待つだけだ。


 新部長になったという事もあるが、僕は気合が入っている。

 なぜかと言うと、この体験部活オリエンテーションで絶対に新入部員を見つける必要があるからだ。


 この部活、今体育館で部活紹介をしてくれている二人の他には僕しか居なくて、合計三人である。


 部活は最低四人という条件がある。

 なのでこの部活を維持するには、ここで新入部員を入れて四人以上にしなければ存続が危うい、といった具合なのだ。



「よしっ!」

 両手で頬を頬を叩きながら気合を入れなおし、いざ新入部員を迎え入れるために身構える僕。



「……」

 僕は部屋の窓からほんのり見える廊下を眺める。


 この部活は文化部、運動部希望の生徒は運動場か体育館にいるのだろう。


 ここは文化部などの部活が活動する棟だからそういう生徒が廊下を歩くのがチラホラ見える。


 廊下を歩く生徒を見る度に入って来るのか?と身構えるものの、扉を開けて入って来る生徒は居ない。


 体育館で部活紹介をした二人は用事があるそうなのでそのままここに寄らず帰宅すると聞いているので、この部屋に入って来るのは新入生というのは確定している。


「……」

 体育館での部活紹介は終わっているはず、後はこの部屋に来てくれるだけ……という状況なのに未だ一人も来ない。



「……やっぱり」

「体育会系や美術部とかそっち行っちゃってるのかな……」

 なんて諦めムードが漂い始めて僕は部屋の椅子に座り、少し哀しげな表情で呟く。



 すると、



 ガラッ



 部屋の扉が開く。



「!」

 僕は声にならない声を上げながら椅子から立ち上がり、扉の方を見つめる。



「ぇと」

「家庭科部はここで合ってます?」

 入って来た生徒は僕の方を見ながら呟く。



「ぁ、はい!」

「合ってます!」

「ここが家庭科部です!」

 先程迄の諦めムードを吹き飛ばす様に、なるべく元気な声で返事する僕。



「ぁ」

 そんな僕を見てその背の高い後輩男子が一言。

「つちのこの人」



 そう、その生徒は朝僕の口におにぎりを突っ込んだあの背の高い後輩男子だった。

「ぁ、はい」 

「おにぎりさん」

 僕はつい反射的にそう返事してしまう。



「おにぎりさん?」

 その生徒はオウム返しで僕にそう言う。



「ぁ」

「違う」

「違わないけれど」

 しどろもどろで返事する僕。



「ぁ」

「僕はこの家庭科部部長の佐藤 現実(さとう うつみ)です」

 僕は冷静さを装いながらなんとか自己紹介する。



「ぁ、どうも」

鈴木 猛宗(すずき もうそう)、です」

 背の高い後輩男子がそう返してくれる。



「と、とりあえず……鈴木、くん」

「こっちにどうぞ」

 そう言って椅子に座る様に促す。



「……どうも」

 鈴木くんはそう言って椅子に座る。



「家庭科部……は一人だけ?」

 周りを見渡しながら鈴木くんはそう話しかけてくる。


「ぁ、いや」

「部活紹介していた二人も居るから」

 僕は鈴木くんの疑問にそう返す。



「三人?」

 周りに人が居ない事を確認した鈴木くんは僕を見つめ再びそう言う。



「まぁ、そうかな……」

「男子校で家庭科部って珍しいからね……」

 不人気部活であるという自覚はあるので、少々言葉を濁しながら返答する。



「まぁ、その方が」

「いいかな」

 少しクールな感じで返事してくれる鈴木くん。



「ぁ、じゃあ」

「早速体験部活オリエンテーション」

「しようか」

 僕は朝から気合入れて準備した成果を見せる為に話を進める。



「……ぁ〜」

「はい」

 少々やる気無さそうに返事する鈴木くんだが、この千載一遇のチャンスを逃すわけには行かない。


 僕は張り切って準備を始める。

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― 新着の感想 ―
おにぎりさんwww!? てか、おにぎりさんの名前カッコイイ(๑•̀ㅂ•́)و✧
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