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席に案内され、キャンドルの揺れるテーブルのソファに腰を下ろすと、二人の女の子が愛想よく席についた。キラキラした目で僕たちを見つめ、笑いながら手際よく水割りを作ってくれる。
その楽しげな雰囲気に乗せられ、僕も調子よくしゃべり続けていた。気づけば、四十分ほどが過ぎていた。
その時だった。
鮮やかな赤いドレスを着た女性が、ゆっくりとこちらへ歩いてきた。
彼女が席に腰を下ろした瞬間、僕の目は彼女から離れなくなった。
思わず息をのんだ。
こんなに美しい人が、本当にいるのか。
彼女は僕のグラスを取り上げ、静かな手つきで水割りを作り始めた。その仕草を見ているうちに、目の前の光景が現実なのか夢なのか、わからなくなっていった。
なるべく見つめないようにしているのに、視線は何度も彼女へ戻ってしまう。
どうしてこんな人が、こんな場所にいるのだろう。
ここには場違いなほどの美しさだった。
そんなことを考えているうちに、ふと妙なことを思った。
もし自分が、この女性のような姿で生まれていたら、どんな人生だったのだろう。
その考えに、自分でも戸惑った。
僕は、自分という存在に満足していなかったのかもしれない。これほど美しい人を目の前にすると、自分もあの美しさの側に生まれてみたかったとさえ思ってしまう。
子供の頃から、そんなことを考えることがあった。
もし女に生まれていたら、どんな人生だったのだろうと。
それが、この女性を見ているうちに、久しぶりに頭の中に浮かんできた。
しばらくすると、ボーイがやって来て、ショウの耳元で何かを囁いた。
ショウは僕の顔を見て言った。
「どうする? 延長する?」




