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着替えを何枚かバッグに詰め、財布をしまった。それから、ショウのパスポートを取り出した。
ショウと暮らしているうちに、ロサンゼルスは僕の意識から消えることのない場所になっていた。あの街には、ショウが留学していた頃の記憶がある。そして、あの頃ショウがつくり出したアメリカ人の友達が、僕だった。
ロサンゼルスから離れて暮らしているほど、あの街のことを考えるようになった。時間が経つにつれて、その思いは強くなっていった。
僕は、もう一度ロサンゼルスへ行くことにした。
ーーロスに着くと、前払いで三日分の部屋代を払い、ダウンタウンにある質素なホテルにチェックインした。二階の部屋に荷物を置き、食事をしようと外へ出たが、昼間の強い陽射しが耐え難かった。できるだけ日向を避け、建物の影を選んで歩いた。
それから二日間、僕はほとんどホテルの部屋にこもっていた。窓の日よけを下ろすと、真昼の光は部屋の中まで入ってこなかった。日中という時間そのものが、僕には重すぎた。
リザの事件から五年が経っても、犯人は特定されず、僕はいまだ逮捕もされていなかった。ゴシップ記事には、ギャングや殺し屋による犯行だという説まで出ていたが、どれも単なる憶測に過ぎなかった。事件の真相は、いまだにわからないままだった。
警察は当初、リザと彼女の友人二人の交友関係を調べ、怨恨による犯行の可能性を探っていた。しかし、捜査は進展せず、やがて強盗による犯行という見方に傾いていった。犯人の行動も、計画性のない短絡的なものとして見られているようだった。
僕は狂おしい幻想を抱えたまま、何かを求めて動こうとしていた。
自分が何を欲しているのかを確かめ、その欲望に従って行動する。それはいつの間にか、僕にとってひとつの儀式になっていた。
リザは、僕にとって死の象徴だった。
同時に、永遠でもあった。
彼女への愛は、僕のすべてを覆っていた。時間が経つほど、彼女を崇拝する気持ちは強くなっていった。
僕を癒せるのは、リザだけだった。
僕を満たし、僕を解放してくれるのも、それは彼女しかいなかった。




