異世界人の証明をしました
「ねぇ。じゃあ、他にもあったりしてね〜」
カークさんがあたしを見てつぶやいた。
確かに⋯⋯
1個あれば何個かあってもおかしくないよ。もう1個あったんだもん。
「他の露店も見てみるか⋯⋯」
ガイさんが歩きだす。
いくつか必要なものを2人が買うのを見ながらついていく。
「はい!ゆあ。これ水筒ね!水が出せても入れ物がないと大変だから、これ使って」
カークさんは私に可愛らしい水筒を手渡す。
「ありがとうございます!」
ちょうどコップ一杯分かな?小さめの水筒。
私は受け取ると袋に入れる。
Wait、水が出せると便利だよね。水が飲めないと人はすぐ死ぬって言うもんね!
ふ⋯⋯と路地裏⋯⋯
たまたま横を向いたら目についた。
「あそこにもお店あるんですねぇ⋯⋯」
「んー?どこどこ?ほんとだ」
カークさんが路地裏へ。
アクセサリーとかナイフとか細々としたものが置いてあった。
可愛いのもある⋯⋯
あ、れ?!
「あ⋯⋯」
最初に目についた短剣。
『ゆあ専用アイテム
短剣 利き手で使うと何でも切れる!※ダイヤモンドでも切れる。
ただし、利き手以外でもつとただのクソナイフ』
⋯⋯
なにそれ⋯⋯
「カークさんその短剣も⋯⋯」
あたしが指さすと、
「え?これ?これただの飾りナイフだけど?もしかして⋯⋯」
あたしは頷く。
ふと⋯⋯店主を見ると、頭の上には
『拾ったもの売れるかな♪』
⋯⋯拾ったものなんだね⋯⋯
「このナイフどこで拾ったんですか?」
あたしが言うと、店主はビクッとしてあたしを見て、
「えー?あーそう!それ、落ちてたの!持ち主かな?!どうぞどうぞ!」
ナイフはあたしの手に⋯⋯
「もらっていいの?」
「ほんとにそんなのが使えるナイフなのー?まぁ、タダだからいいけどさぁ」
人混みから離れた場所に3人で立ち、カークさんがあたしの短剣をバカにしたような目で見る。
「えー何でも切れるって書いてあります。利き手で使うならですけど⋯⋯」
あたしはその短剣を鞘から抜くと利き手の右手で持つ。
キラッキラに輝いた綺麗な短剣。
「試しにこれ切ってみろ」
ガイさんが荷物から手のひらサイズの石?を出した。
「ガイ!それ⋯⋯鋼じゃん!ナイフで切れるわけないでしょ?後で鍛冶屋に売りに行くんじゃなかったの?」
「切れるかどうか試してみても面白いだろ」
ガイさんは足元にその石を置く。
「じゃぁやってみます!」
「無理だよ〜短剣折れちゃうぞ?」
カークさんが呆れたような声を出す。
あたしは短剣を振り上げて⋯⋯
カツンと石に当てた。
バリン!
その石は綺麗に真っ二つ。
え?!なんっにも力入れてないよ?!!
「えーうそーなんで?!ちょっと貸してくれない?!」
カークさんはあたしから短剣を取り上げると、その石に向かって振り下ろす。
⋯⋯
全く切れない。
「え⋯⋯全く切れないよ?」
カークさんはナイフをあたしに手渡した。
「ゆあ専用っていうのは本当のようだなぁ。すごいな!本当に切れたぞ!」
ガイさんは驚いた顔をしてあたしを見る。
「やっぱ神のいたずらにあった人にはなんかあるんだよ⋯⋯」
カークさんがつぶやいた。
「え?」
あたしはカークさんを見る。
神のいたずら⋯異世界から迷い込んだみたいなこと⋯⋯
「神のいたずら⋯⋯なんかあるってどういうことですか?」
「噂なんだけど、時々全く違う世界から来る人は、不思議な力があるって話があってさ。」
えーそうなの?!
「あぁ、ただの噂話だ。誰も見たことがない。ただ、全くありえないことが噂にはならないだろ?現にゆあは違う世界から来たんだろ?」
ガイさんがそう言って私を見た。
たしかに⋯⋯
現に私が来てるんだもん。
他にいたとしてもおかしくないよね。
「あんまり信じてなかったりします?」
わたしがガイさんを見ると。
「⋯⋯いや」
間があるなぁ。
「うーん。じゃあこんなのを見たら信じてくれたりします?」
私は、制服のポケットに入っていた物のうち、1個を取り出す。
「これ、ボールペン」
「?ぼーるぺん?」
ひらがな読みかわいい⋯⋯
私は3色ボールペンを取り出すと。
「これは、字が書けます。どこへでも。」
そう言ってガイさんの手を掴んで手の甲に
黒でうさぎの絵を描いた。
「!こ!これは!!」
びっくりして見るガイさん。
その後、赤に変えて、赤でクマさんの絵を描いた
「な⋯⋯な⋯⋯この魔法は⋯⋯」
んふふふ
ずいぶん驚いてくれるじゃん〜
「これ、私のいた世界のペンです。ここにはないものかなあ?って」
「なにそれ!見せて!」
カークさんが飛びついてきた。
「これで字が書けるのか?」
ガイさんがボールペンをカチカチしながら感心した声を上げる。
「字を書くときは、インクをつけながら書くんだよ?みたことないよ!」
カークさんも驚いた声を上げる。
「この世界の人間じゃない証明になるかわかんないんだけど⋯⋯」
私がつぶやくと
『なる!』
2人は同時に言った。
あはははそっか




