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終末パラノイア ~殺人罠師とミーム汚染アーカイブ #1~  作者: 結城 からく


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第9話 vsヴァンパイア

 いやはや、スプラッターですねぇ。

 ヴァンパイアが死体を持ち上げて鮮血のシャワーを浴びてますよ。

 豪快に血を飲んでいるようです。

 燕尾服が汚れまくってますけどいいのでしょうか。


 それにしてもテンションが上がりますね。

 皆さん、本物のヴァンパイアです。

 いや、人間の妄想が生み出したと仮定するなら本物ではないのですか。

 しかし偽物と言える架空の存在が具現化した以上、それはもはや本物では……。


 色々と考えましたが、僕にはよく分かりません。

 とりあえずリアリティーがあるのは良いことですねぇ。

 迫力があって素晴らしいです。

 僕の"ゲーム"でもあんな感じに殺す機械があるのですよ。

 もっと回転を加えたギミックですが、そちらも見応え十分です。

 何年か前に警察に押収されてしまったので、いつか第二号を造りたいですねぇ。


 話を戻しますが、目の前のヴァンパイアは僕が顔を溶かした個体です。

 やっぱり復讐に来たようですね。

 グズグズになった顔は、血を浴びて治ってしまいました。

 回復能力が尋常ではないです。


 おやおや、食事を終えたヴァンパイアがこちらを睨んでいます。

 僕を閉じ込める牢屋に近付いて鉄格子を掴みました。

 すごい怪力で鉄格子が曲がっていきます。


 これは絶体絶命ですねぇ。

 まあ、慌てないでください。

 あっさり死ぬつもりはありませんから。

 ちゃんと対策を用意しています。


 よいしょっと。

 ポケットに秘密兵器を仕込んでいたのですよね。

 そう、見ての通り一欠片のニンニクです。


 無害と判断されて、持ち物検査では取られませんでした。

 オヤツにするとでも思われたのでしょうか。

 さすがに生で齧るほどニンニク好きではありません。


 これはアジトの冷蔵庫から持ち出したものです。

 本当は料理に使うつもりだったのですが、役に立つと思って入れておきました。

 ヴァンパイアの弱点にニンニクがあるのは有名ですからねぇ。

 出発前に存在は確認していましたから、用意するのは自然ですよね、ええ。


 というわけでニンニクをヴァンパイアに近付けてみます。

 おお、露骨に嫌そうに避けてますね。

 やはり効果があるようです。

 せっかくなので渡してみましょう。


 あっ、逃げられてしまいました。

 ヴァンパイアの弱点はニンニクであると強く意識した影響ですかね。

 何にしても検証は上手くいきました。

 変形した鉄格子をくぐって脱獄成功です。

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