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転生相手は復讐者(仮題)  作者: ジョセフィーヌ
行き倒れ少女と盗賊狩り
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第22話

 ナギナと一緒に食料を買い、リュックへ詰めていく。彼女にバレない程度に量は調整して、リュックから『倉庫』に移す。保存食多めに、それから野菜や肉を買い、『倉庫』に野菜や肉を優先して詰め込んだ。オーク肉も食べられる状態で残っているし、『倉庫』内のあの空間は時間の進みが遅いか、もしかしたら停止しているのではないだろうか。


 宿に戻った俺たちは明日に備えて早めに休む事に決め、シャワーを浴びに行った。ここのシャワーはポンプか水魔法でタンクに水を貯め、それを温める事でシャワーとして使うらしい。火魔法が使えるナギナに温めは任せ、水魔法でタンクに水を入れた。ナギナを拾ってから初めての共同作業である。(ナギナは料理がさっぱり出来ないらしく、料理は俺たち任せだった)


「先に使って良いですよ」とナギナに言われたので、シャワーを浴びに行く。そういえば俺がこっちの世界に来てから、シャワーみたいなのは初めてだな。ニオ村の時はお湯で身体を拭く程度しか出来なかったし、お湯を大量に使う風呂やシャワーは基本的に金持ちの道楽に分類されるそうだ。実際、ここのシャワーも水魔法と火魔法の合わせ技に頼る人がほとんどで、ポンプのような物で水を用意する人はほぼ居ないと女将が言っていた。(シャワーが出来るレベルの水を用意しようとすると、ポンプに使う魔石の使用料が嵩むのと、手間がかかるかららしい)

 そんな金持ちの道楽のシャワーを、クレアがなぜ知ってるか聞いてみた。帰ってきた答えは「軍時代に先輩が作ったから」だった。クレアの尊敬する先輩は火と水の魔法を使え、更にシャワーを知っていたらしく、一角にシャワースペースを作ったらしい。水や火は複数人が持ち回りで用意して、ローテーションで使っていたそうだ。


 シャワーで汚れを洗い流す。正直言えばクレアの裸にはようやく慣れてきた気がする。スレンダーな体つきでしなやかに筋肉がついた肉体は、ある意味で芸術品だろう。そうしてクレアがシャワーを浴びていると、


「失礼しますね」


 という言葉とともに扉が開いた。クレアが驚いてそちらを見ると、服を脱いだナギナが中に入ってくる所だった。その(クレアの身長に対して)小さな身体と大きな胸を隠しもせず、堂々としている。


「な、なにをしているんだ!?」


「いえ、シャワーの水の量も有限ですから、一緒に使えば良いかと思いまして」


 ナギナは悪びれた様子もない。クレアはため息をつきながら諦めた様子でそれを許可した。


「ありがとうございます。あと石鹸を売ってたので買ってきました。これを使うとだいぶ汚れが落ちますよ?」


「石鹸?聞いたことはないが使ってみよう。でも良いのか?」


「ここの女将さんが1つ10リュフで売ってましたから。シャワーがあるとこういうのも需要があるそうです」


 こんな会話をしている間、俺は意識を必死に逸らしていた。なぜならナギナの胸が無防備に晒されていたからだ。クレアが身体を使っているので意識だけの俺が見ていてもバレないだろうが、気恥ずかしいものは気恥ずかしい。

 俺が必死になっている間も話は進む。石鹸は使い方を知らないクレアが、ナギナに教えて貰いながら使っていた。


「そういえばナギナは武技を使えるか?私は一応使えるが」


「はい、使えますよ。クレアさんも使えるんですね」


「武技が使えるなら心強い。よろしく頼む」


 初めて一緒に戦う時、新人同士でも無い限り武技を聞くのはある種の礼儀だそうだ。武技の有無で全てが決まる訳ではないが、武技を持つものは一定以上の修練を積んだという証明と言えるからだ。

 とはいえ、ナギナのステータス自体には疑問を持っていない。俺が旅の間に『鑑定』をしたからだ。


 ナギナ・セイリン

 HP 750

 MP 230

 ATK 170

 DEF 95

 MAT 150

 MDF 135

 SPD 380


 速さではチートである身体強化がされている俺に匹敵する程だ。一方で防御力は低いので、躱す立ち回りが得意なのだろう。クレア曰く、これ程鍛えたような人間が武技を持たない事は稀で、つまり今の会話は俺たちが不自然に思われない為の儀礼のようなものだった。


 シャワーを浴びた俺たちは食事を取り(肉の入ったシチューを中心にした食事で美味かった)、同じ部屋で休んだ。


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