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一流料理人転生したら獣人でした  作者: みずいろ
グレイスランド編
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第48話「ある晴れた日のこと」

「きぃとったで〜。あんちゃん〜お水たくさん売ってしまってからやったらあんたを救うことはでけへんかったけど今ならどうにかできるで〜。あ、申し遅れたな、俺マーシェット商会ロージニア大陸代表アルスいいます。

横にはグレイス代表のシェリーもおるで。あんたとこの芋...実は卸たい卸さきあんねん。詳しくはおばちゃ...イデッぶつことないなやん!シェリーおば...ひぃ!すんません。

あ、すまんそのシェリーさんが手伝ってくれるさかい村が潰れるようなことはないで。あとでシェリーさんが村に行くさかいその時に一緒に会議に参加し〜。村には上手いこと広報がやろうとしてる事のあくどさを証明して俺らでとっ捕まえとくさかい...もう安心してええよ。」


その言葉に先輩は立ったまま男泣きをした。

天を仰いで上を向いておいお泣いてる。

...あちーな、俺もつられそう。


「ありがとぉ!新人...えーとダイゴだっけ?俺!もうこんな事しない。やりかけとはいえ騎士団も1度悪事に手を染めちまったしキッパリ辞める。法皇さまも謝罪をさせていただく時間を作っていただきたい。」


その一言に後ろからいきなり法皇が現れた。


「その必要はない。お前は...とても良い行いをしようと常日頃から努力してくれていた。私はちゃんと見ていた。今やめてしまっては立派な騎士が一人居なくなってしまう。こんなにも騎士道精神を持った最高のホーリーナイト...私はぜひ時期副団長にしたいとすら考えているのだ。」


「勿体なきお言葉あああああああ。」


ついには膝から崩れ落ちる先輩。


「ただし、やりかけてしまったことは感心しません。そこはきっちり償い一度サーの称号は剥奪になります。

副騎士団長になるのは遠のきますが位置から私の元でやり直してくれないか?」


「も、もちろんです。このアーサー貴方様...や親愛なる神様へ一生忠誠を誓います。」


ちっ!料理が趣味だしイイ舌持ってたから勧誘しようと思ったけど...そう上手くは行かないか。

このあとアベルがとっ捕まえてたヤツらもゲロり、1人はアウトもう1人は償いでセーフ。

ハルートの方は上手く吐き出させたみたいでこの中で誰よりも悪どいことをやっていてとても口に出すのも恐ろしいほどだった。

しかも臆病で人一倍警戒心が強く俺たちだけでなく外から誰か入ってきたら必ず盗聴をしていたらしい。

..おそらくハルートが捕まえたやつは死刑は免れない。

そんな感じでこの事件は全て丸く納まった。

勧誘チームの方は迅速に法律を変わり、勧誘チームで悪事を働いていたリーダー諸共特定され、金銭の授受が禁止になりもし寄付をする場合は一度政府に募金するという制度に変わった。


問題だったマカフィーの件も法皇が上手く段取り、シャルの方は副団長と良く話し合いもう二度と組織を腐らせたりしないからお前がやりたいことをやれと背中を押されようやく今まで通りの四人プラスモーティで度ができる所まで戻ってきた。


旅立ちの日の何日か前に送別パーティが行われた。

その後本当は正式に送り出し会が行われるはずだったところをマカフィーが静かに旅立ちたいとの事でパーティの次の日の早朝に旅立つこととなった。


限られた事実を知る者たちだけに見送られながら俺は久しぶりの大きな距離の移動の魔法に緊張していた。


「お父様。本当に本当にありがとう。大好きです。副団長様もシスターベルも...僕...いや あたし!絶対に忘れません。あたしがここで過ごした時間が本当にかけがえのないものでした。

これからは自分の道をいきます。みんなと!」


法皇は黙って涙を流しながら娘をじっと抱きしめる。


「マカフィルーム、体には気をつけるのですよ。あなたは教会...いえ、私たちの宝です。たくさん厳しくしましたがどれもあなたを思えばこそ...。あなたに神の御加護があらんことを。」


厳かなシスターベルは俺たちを警戒していたときでは想像つかないほど優しい声でマカフィーにそう言った。


「本当に...ダイゴ!ありがとう!お前に助けられなかったら村どころか教団ごと潰していたかもしれない。」


「もういいって!あんたサイコーにあつかったぜ!アーサー!」


「ははっ...!元気で!」


グレイスランドでは99パーセント雪または曇り...晴れ間は十年に一度と言われている。

にもかかわらず...今日はあれだけ連日吹雪いていた雪も止み穏やかな風と暖かい日差しに包まれている。

キラキラと雪が乱反射する光にてされてめがしょぼしょぼする。

...そんな中、法皇は静かに話し始めた。

「マカフィルーム...お前が生まれた日のことを昨日の事のように覚えている。 今みたいに珍しく晴れていたよ。

女が産まれてくるということは魔法で事前にわかっていた。

わしは酷く絶望したのを覚えている。

初めの頃は乳母や産みの母に辛く当たったりもしていたが私はそんな自分をすぐに悔いたよ。

お前は...ワシそっくりだった。まほうの使い方の癖も...まだ話せないのに一生懸命離そうとするとき話し始めの癖も...。

私は...命が紡がれていくことの美しさに胸を焼かれたようだった。

愛している...その気持ちはたしかに私の中にもあったよ。

お前を男として育てている時も本当はずっと苦しめていることをわかっていた...。

本当にすまなかった。

...愛しているよマカフィルーム。

どうか健やかにこれからもお前が過ごせることを願う。

私が父親としての顔をできるのはきっとこれが最後だからね...。

最後にもう一度伝えよう、愛しているよ。」


マカフィーは鼻水を流してマズルを噛み締めメガネが涙で溢れかえり肩を震わせていた。

「お父様...いえ!ぢぢうえ...僕、行ってまいります。必ず救いを求めてる人達もすぐってみぜます。そしてあたしの...生きるみぢをみづけるがら...だから...お父ざまっ...もお身体にぎをつげで...。」


俺も耐えられず涙を流してまった。

その場にいる全員が美しい愛情という目には見えなはずなのにそれをこんなにも強く感じることに感動をしていた。


法皇は最後にシャルを抱きめした。


「行ってくるといい。お前のその自由で屈託のない笑顔や無邪気さ...団員たちはたくさん救われたであろう。」

それだけ言うと法皇は副団長の背中を押した。

眼帯をした豹獣人の副団長はシャルと握手を交わした。


「おめーのオヤジはな...すげーやつだったんだよ。でもな...ちーっとばっかし馬鹿やっちまったな。大丈夫だ!チャル子!俺が腐ったところ全部切り刻んでいつか牢屋からおめーの親父が出てくる頃には最高の騎士団にしておくよ。

まあ...あの人はここにもう戻ってくることはできねーけど...おめーの父親だっつーことは変わんねーよ。いつか許してもいいと思ったら会いに行ってやんな。

...俺もなお前を娘のように思っている。

その強い身体と心。いざとなったら仲間のために冷静な行動も騎士道精神を持っているからこそだと思う。元気にやれよチャル子。

なぁに泣いてんだよ。ばっかだなぁ。

ちーせー頃からぶん殴ったり半殺しにしたりしても泣き言ひとついやぁしねぇお前に涙は似合わねぇ...歯ぁ食いしばって生きやがれ!」


「うるせぇよ!ジジイ!俺もお前のこと!オヤジのように思ってるぜ...。ホンモンのオヤジは父親としてでなく騎士団長としてしか接してくれなかったけどよ。あんたはたまにオヤジみたいにしてくれたろ。俺、本当はすげぇ孤独な時もあったけど救われたんだぜ!あんたに!くたばんなよ!クソジジイ!」


最後に拳を合わせて抱き合うとシャルはそっぽを向いた。


「あ〜今日は陽の光が目にしみんなぁ〜。」


「それじゃあ行こうか。」

マカフィーが俺たちの方に戻ってきた。


「あぁ、世話になったな!グレイス教団の皆さん!じゃあ、いくぜ!フープル!」


七色の光に包まれて俺たちは一度ローズのマーシェット商会へと戻ってきた。


「いや〜お見事やでダイゴくん。」


「ごめん。今お前に話しかけられると殴りそうだから後にして。」


ヘラヘラと拍手するアルスを見て無性に腹が立った。

「おまえ!どこまで計算してたの?」

「いややな〜計算なんてしてへんで。ただ君らならどうにかしてくれる思ただけやで。」

は〜そこでも腹割って話さないのね。商人てやだわ。

バイヤーとか見てても散々思ったけどずっと先のことを見通し続けててなんか不愉快な気持ちになるんだよなぁ。


「おまえ!まずはアベルに謝れ!」

「ん〜せやね。アベちゃん危険な目に合わんかったか?すまんかったな。」


「いえ、皆さんのお役に立てて僕とても嬉しかったです。」

「でも、本当アベルが居てくれなかったらこんなにもスムーズに全ては解決出来なかった。本当に助かったよ、ありがとなアベル。」


「ふふっ、ダイゴさんこそとってもかっこよかったです。守ってくれてありがとうございました。」

ああ...ギュンとした。


「アルス!今度はお前にもしっかり戦ってもらうからな!戦闘は俺とお前とシャルで前に出るんだからな!?わかったか?」

「あはは〜怒っとるな〜わかっとるよ〜。」


「んで!少しは休ませて貰えるんだろうな?このまま次の依頼に行くんなんか冗談じゃないぞ。」

「あはは...流石に一日二日は休んでええよ〜。俺も街案内したいしな。」


「全部奢れよ!?わかったか?」

「言われなくても俺の街みたいなもんやし〜それくらいするで〜。」

こっちが熱くなってるのがバカみたいに思える飄々とした返しをスマホで仕事しながら答えてくるからムカつく。


教団の事はマカフィーやシャルの為ということが分かっていてもどうしてもアルスにやらされた感があってそこが引っかかるのだ。

「まあまあダイゴ。全て落ち着いたしいいでしょ?あたしやっと自分らしく居られて嬉しいよ。」


マカフィちゃんが俺の腕を掴んでそう言うなら...まぁいいか。

シャルにやられたら腕ちぎれそうだけど。

「ダイゴ!おかえりー!」

そこへモーティも上から降りてきた。

両手にはピザを持っている。

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