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三蔵島  作者: たま


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13/25

強さ

配信者と言うのは、不特定多数と会話しながらゲームしたりする人達だ。

それ故、訳の分からない輩も出没する。

そこでバシッと怒る時注意する時は一歩も引かない強さが無いと

配信を続けていけない。

投げ銭機能のせいでお金を貰いながらなので、本当に流されたり押しに弱い、そんな人間では務まらない。

優もVチューバーとして、デビューして3年目である。

メンタルも鍛えられている。

アラシが暴れたり板が荒れた時の制御なども慣れている。

根性も胆力も鍛えられてる。

「今日見た奴等も皆閉じ込められているのかな?」

優が三角座りでうつ伏していたが、顔を上げた。

「そうだね。あの放射状に並んでた小さな小屋に4人づつくらい閉じ込められているんだろうね。

都内はアトリエ高いから、アートの島で無償のアトリエでゆったり絵を描こうと来たのに、まさかこんな目に合うと思わなかったろうね。」淳も頬杖つきながら横でため息つく。

「でも、親だって見に来るだろうし、こんなやり口長続きするはずない。

私達が脱出できれば、都内でお子さんが島に行ってる人達と連絡取り合って動ける。

まずは脱出だよ!それは分かってる?」最初、見ず知らずの淳を助けようとした優だ。

イヤな予感がして、とにかく島を出なくてはいけないと説得する。

相手が人の命なんて何とも思ってない事を解説したつもりだが…果たして伝わったか…


「淳ちゃんさあ〜明日ヘリ動いたら三宅島飛んで飛行機で調布飛行場のルートで帰りなよ!

船は台風過ぎるまで動かないだろうから。」やっぱり!

心配してた方向へ動いてる!

「ダメだよ!優が行かないなら私も行かない!」横にお尻をドカッと当てながら並んで座る。

「なんでこんな広い砂浜でギチギチに座るの?

危ない奴らなんだろ?

だったら早く島を離れた方が良いよ、淳ちゃんは。」

言い終わらない内に淳に両頬を鷲づかみにされて口づけられる。

「何すんだよ!」慌てて淳の肩を押すが、淳の手を塞がなかったので頭の毛をガシッと掴まれて、またキスされてしまう。

「…おまわりさん!ココに痴女がいます〜捕まえて〜」優は力なく抵抗する。

「ふん!イヤなら本気で抵抗しな!

いくらVチューバーだって、配信者だって、1人で何が出来るのよ?

絵も描けないアンタなんか生かす価値ないから、即海の藻屑(もくず)だよ!遺体すら引き揚げて貰えないかも?」そう言うと優の手を引いて民宿へ歩き出す。

「明日ヘリでとにかく三宅島まで戻って計画立て直そう!

もしかしたら役所ごと絡んでる気がする。

とにかく行政区から抜けよう!」そう言いながら抵抗する優を引きずって宿に戻った。

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