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転生したから、ガチャスキルでやれなかったことを全部やる!  作者: 甘海老男
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499/504

485.マザー魚

昨日は大成功だった。


国王はこの国で1番の料理だとお世辞だろうが言ってくれた。

この美味しさなら、不定期の開店でもいいと言われたので頑張った甲斐があった。


肉だけではなく魚や野菜が褒められたのは気分が良い。


お好み焼きパターンのコースと天ぷらのコースと焼き鳥のコースも早く考えたくなってしまった。

今後は気まぐれで開店していこう。

今の熱量だとすぐに開けちゃいそうだけど。



俺は緊張から解放されて、止まっていたマヌセラのダンジョン攻略に来ていた。

ヒューズさんとガッツさんはリリアンさんの魔法で海の中に潜ってモンスターを狩る。

俺とノヴァとクララさんは漁船で釣り。


暇そうに釣り竿を持ちながらクララさんが口を開く。


「ライルくーん。王都のお店に私達は行けないのー?」

「うーん。別に来てもいいですけど…。そんなに食べたいです?」

「食べたいよー!ライルくんが気合入れて作ったんでしょー?」

「まあそうですね!あっ!釣れた!」

釣れたのはベビーセリオラだった。

モンスターと違って魚はドロップアイテムにならないし、殺しても死体は残った。


1階層の遺跡エリアに水路があった。

ダンジョン内部とダンジョン外を繋いでいるような水路。

今まで釣れなかった魚が連れだしたのは、ここから魚が出ていっていた可能性があった。


「うーん。ストロングセリオラとベビーセリオラとファットフレしか釣れないですね」

「そうだね」

ノヴァも新種は釣れていないようだ。


「あとは海中で頑張ってる3人が持ってくるドロップアイテムに期待しましょう」

俺達は釣りを続けながら、ヒューズさん達を待った。


▽ ▽ ▽


地下1階層の海底には全然良いモンスターが居なかった。


「明日は地下2階層で同じことをしましょう」

「しょうがないな。美味い魚モンスターを食うためだ」

ヒューズさんは意外と乗り気になってくれていた。



俺は家に帰り、ベッドに横になる。

「潜水道具とかほしいなー。こういう時は『ガチャ』か?」


俺はすぐに『ガチャ』を見てみる。



所持ポイント138


☆娯楽ガチャ

大人な君に向いてるガチャだよ!

5連 5,000P


☆趣味ガチャ

読書・写真・スキューバダイビングなど、君の趣味を作るきっかけガチャだよ!

1連 1,000P 5連 5,000P


☆スキルガチャ(1回限り)

あなたが必要としてるガチャだよ!

5連 50,000P


☆前世ガチャ

あなたのためになるガチャだよ!

10連1回限りの限定ガチャ!

10連 50,000P



「スキューバダイビング!!1,000Pならどうにか行けるか?」


ライルダンジョンに溜まっている魔石を使えば1,000Pくらいは行くはず。

これでスキューバダイビング系が出なければ最悪だ。


「俺なら引ける。絶対に」

俺はゴーレに頼んで魔石の回収をしてもらう。


▽ ▽ ▽


所持ポイントは1,012Pになった。


ライルダンジョンには魔石が思ったよりもなかった。

ドロップアイテムが増えたせいで、魔石が出ることが減ったのかもしれない。


「頼む!頼む!頼む!頼む!頼む!」


俺は目を瞑りながら、[趣味ガチャ]をタップする。

ディスプレイが光り、1枚のカードが映し出された。

ディスプレイに触れるとカードが捲れた。


R 魚餌製造機(中級)


所持ポイント12


「あー!!!!最悪だ!何だ!陸から出るなってことか?釣りで頑張れってことなのか!!」


『ガチャ』は大爆死で終えた。

俺はふて寝した。



▽ ▽ ▽



今日は地下2階層。

昨日と変わらず漁船の上。


魚餌製造機でちゃんと餌を作っておいた。

ちゃんとマジックアイテムだったみたいで、釣り餌と撒き餌を選ぶことができた。

釣り餌を選んでカウパウ数匹・味噌・ツッオ節・小麦粉・水を入れたら魚餌が出来上がった。


「はぁー。リリアンさんに頼んで、俺も潜るべきなのか?」

「えー釣り楽しいじゃん!ライルくんも潜っちゃうのー」

「潜りたいんですけどね。やっぱり俺は釣りをします」

ちょっと『ガチャ』のせいで萎えていた。


作った魚餌のおかげかストロングセリオラとベビーセリオラとファットフレが大量に釣り竿に掛かった。



「おっ!またかかった!しかもデカいぞ!」

俺が持っている釣り竿が物凄くしなりだした。


「クララさん!ノヴァ!手伝って!」

「「うん!」」

3人で釣り竿を引っ張ると少し大き目の魚が釣り上がった。


「うわ!何?これモンスターじゃないですか?」

ヘビのような魚のような魚が漁船の上で暴れている。


俺は『鑑定』をした。


○マザーオイルイール

 体の脂がとても多く、体を油で包んでいる魚。

オイルイールの卵を産卵する。産卵機能をもつ貴重な魚のため、生命力がものすごく高い。

海水と淡水の両方で生活できる。


「え?卵を産卵する?」

魚型のモンスターや哺乳類っぽいモンスターも卵から産まれている。

魚も鶏の卵みたいなのを産むのか?


マザーオイルイールは油を飛び散らせながら、漁船の上で飛び跳ねて海へダイブした。

「あーライルくん。逃げちゃったよ?」

クララさんは落ち込みながら言った。


「あいつはまた捕まえましょう。あのノヴァ、聞きたいことがあるんだけど」

「ん?何?」

「魚の卵ってモンスターと一緒?」

「え?全然違うよ。魚はマザーって名前に付いてる種類しか卵を産まないよ」

「それってマヌセラで釣れる?」

「本当に数年に1回とかかな?滅多に捕れないし、漁師は名前にマザーって付いている魚は逃がしちゃうよ」

「なんで?」

「だって卵を産む魚がいなくなると困るでしょ?」

「あーそういうことか」

俺はノヴァにかなり馬鹿な質問をしてたみたいだ。


ノヴァからいろいろ話を聞いて、いろいろ理解した。


マザーと名前に付く種類の魚しか卵を産まない。

卵はモンスターの卵のようなものじゃなく、元の世界の魚卵に近いもの。

漁師が間違って釣ったら、今後の収穫量が減ってしまうので海に帰す。


俺はいいことを思いついた。

名前にマザーと付く魚がダンジョンで暮らせるのなら、ダンジョンで養殖することができるんじゃないか。


その前に確認することがある。

オイルイールが美味しくないと意味がない。


「クララさん、ノヴァ。魚餌を渡すのでどんどん釣りましょう」

「うん。わかった」

「任せて!」

俺達は再び釣りを続けた。


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