474.ドロップアイテム増加Lv2
ヤルクに帰ってきてライルダンジョンにダンジョンコアを使おうと向かっていたら、製紙工場が目に入った。
オルム夫妻が引っ越してきてから、まったく工場の中を見ていなかった。
奥さんのイリスカさんは製紙部門で働くことにしたとは報告を受けていた。
色々気になるので見学することにしよう。
中に入ると若い男性がいた。
ルフレッテの兄だろう。
「わ!ライルさん!」
「見学してもいい?」
「はい。父さん!ライルさんが見学したいそうだよ!」
お兄さんが叫ぶ遠くからオルムさんがやってきた。
「ライルさん。見学ですか?」
「うん。オルムさん達が引っ越してきてから工場を見てなかったから」
「なるほど。ガルスタン達が作ってくれたマジックアイテムや道具は凄いです」
「へー見せてもらいましょう」
俺はオルムさんの案内で製紙工場を見て周る。
ダフネトレントとマルベリートレントの樹皮を粉砕してかき混ぜてるマジックアイテム。
枠に紙の元のようなものを流し込んで整える道具。
出来上がったものを乾燥させるマジックアイテム。
ガルスタンはかなり気合入ってたみたいだ。
「これって紙の厚さとか調整できるの?」
「出来ますよ。何か必要ですか?」
「いや。今の所は平気。急に色々作りたくなるから、その時はお願い」
「わかりました」
俺はそう言って、製紙工場の見学を終えた。
▽ ▽ ▽
ライルダンジョンにコアを吸収させ、ダンジョンレベルは10になった。
新機能はドロップアイテム増加Lv2だ。
「これは期待できる」
俺は前回の増加がかなり当たりだったので期待していた。
ショーグンに各階の新しくドロップした物を集めてもらうように指示を出していた。
そして夜になったのでその成果の確認にやってきた。
「主君。新たに増えたドロップアイテムはこちらの13点。前回同様肉が多いです。肉が11点です」
「おお!これは期待できる」
俺は『鑑定』する。
○オークのネック肉
オークの肉。
脂が多く。旨味と脂の甘味感じられる。
コリコリした歯ごたえで食べ応えがある。
○オークの肩ロース肉
オークの肉。
ロース肉よりも噛み応えがあり、きめが細かい。
オークの深いコクと旨みが味わえる。
○ミノタウロスのリブロース肉
ミノタウロスの肉。
赤身と脂身が層になっていて、豊かな風味と濃厚なコクがある。
○ミノタウロスのサーロイン肉
ミノタウロスの肉。
旨味と脂のバランスがとても良い。
○ミノタウロスの小腸
ミノタウロスの内臓。
プリプリした弾力のある食感。
甘い脂がたっぷりと付いている。
○フレイムコッコの手羽先
フレイムコッコの肉。
翼の先端部分でゼラチン質と脂肪分が豊富。
○フレイムコッコの手羽中
フレイムコッコの肉。
手羽先の先端部分を取り除いた部位。
骨の周りに旨みが凝縮されている。
○フレイムコッコの手羽元
フレイムコッコの肉。
鶏の翼の付け根に近い部分で、骨が太く肉付きが良い。
脂肪は少なめだが、肉質はやわらかい。
○フレイムコッコのネック
フレイムコッコの首の肉。
よく動く部位のため身が締まっており、独特の弾力と歯ごたえがある。
○フレイムコッコの皮
フレイムコッコの外皮。
コラーゲンや脂肪分が豊富な部位。
○フレイムコッコの骨
フレイムコッコの骨。
髄液やコラーゲンが豊富に含まれている。
「これはやばい!大当たりだ。トントロとマルチョウとセセリ。それに骨とか出汁を取れるじゃん!」
今回のドロップアイテム増加も大当たりだった。
しかも上位種のもあるから、コッコは特上でその他は極上までランク分け出来る。
肉以外はバウンドシープの巻角とウォーリーバッファローの角。
これは製造部門に任せよう。
▽ ▽ ▽
俺は工場エリアの食品部門にいる。
ここ数時間、デカい寸胴鍋を見ている。
「鶏ガラスープは超いい感じに出来た。あとは煮詰めて濾して水分を飛ばさないと」
俺はコッコの骨とコッコの手羽先を使って鶏ガラスープを作った。
万能な粉末状の鶏ガラスープの素があれば、料理の幅が広がる。
でも少し飽きてきた。
俺の代わりにイーが灰汁を取ってくれている。
「これで粉末の出汁が出来るのなら売れるな。コンブと節にしてない魚とか試すか」
俺は新たに小さめの鍋を2つ出し、コンブと下処理したスナッパー1匹をそれぞれ鍋に入れて火をかけた。
「あとは灰汁を取って煮込むだけだ」
俺はイーと共に鍋を見つめた。
▽ ▽ ▽
無事に粉末のコッコガラスープとコンブ出汁とスナッパー出汁が出来た。
乾燥機で固めて砕いたらできた。
「アヤノは驚くだろうな」
俺はゴーレに頼んで共有でアヤノを呼んでもらった。
少しするとアヤノがやってきた。
「ライルさん。どうしたんですか?」
「これ舐めてみて」
俺は3つの粉末を差し出す。
「え?」
アヤノはコッコガラスープを舐める。
「これ鶏ガラですか!?」
「コッコガラね」
「すごい。作ったんですか?」
「ライルダンジョンで新しくドロップするようになった」
「じゃあこっちは?」
アヤノはスナッパー出汁を舐める。
「鯛…。スナッパーですね」
「よくわかるね」
「凄い。もう1つは……。コンブ出汁だ」
アヤノは驚いていた。
「コンブとスナッパーはもっと前に作り方を思いついていたら作れたんだろうけどね」
「あ!私も出来たんです」
「何が?」
アヤノはマジックバッグから壺を取り出す。
「まさか…」
「梅干しです!」
「おお!作ってる最中っていってたよね」
「はい。出来上がったんです。作る工程で梅酢もできました」
「おお。何に使うかわからないけど。凄いね」
「ドレッシングとかになりますよ」
「おー!」
梅酢はまじでどう使うかわからなかった。
「それにこれも作りましたよ」
「まだあるの?俺の粉末出汁が霞まない?」
「そんなことないです。これです」
緑っぽい味噌みたいなものを見せてきた。
「何これ」
「柚子胡椒、いえシトラス胡椒です」
「おお!何これってどうやったの?」
「ロックシトラスと塩とまだ青い唐辛子をすり潰しました」
「そうやって作るんだ」
柚子胡椒なんてコンビニおでんにしかつけたことがない。
「王都のお店でも使えると思いますよ」
「ちょっと色々試してみようかな」
「私も手伝います」
俺とアヤノは出来上がった調味料を使って試行錯誤した。




