465.打ち合わせ三昧
マヌセラのダンジョン攻略はヒューズさん達と行うことに決めた。
ヒューズさん達はヤルクダンジョンに挑戦しているので、帰ってきたら提案するつもりだ。
今日はいろいろやることがある。
まずは出版部門との話し合い。
俺は工場エリアの小会議室で待機している。
少しするとルフレッテとアリソンとアイザックさんがやってきた。
「今日は何を話すんだっけ?」
「出来上がっている冊子の最終確認です」
「ライル商会通信と文字勉強本か」
「はい。文字勉強本は商人ギルドで販売。ライル商会通信はライル商会の商品を買うともらえるという仕様でいいですよね?」
「うん。問題ないかな」
アリソンの質問に頷いた。
「ライルさん。文字勉強本の価格はどうしますか?」
「とにかく安く!識字率が上がらないと、ライル商会通信の意味がないから」
「わかりました。調整します」
アイザックさんは納得してくれた。
俺は冊子の最終チェックをする。
文字勉強本はかなり良い。
元の世界のひらがなを覚えさせる本みたいでわかりやすい。
ライル商会通信も問題なさそうだ。
[ライル商会飲食店特集][セフィーナさんインタビュー][セフィーナさんについてのインタビュー][英雄と挑むヤルクダンジョン][ライル商会の新人従業員が学園で模擬戦を圧勝]。
レストランライルにはルフレッテ1人で取材に行ったみたいだ。
これだけ記事があれば問題ないだろう。
「どっちも良さそうだね」
俺がそういうとルフレッテは口を開く。
「前に言われた所を修正したサーカスの冊子も出来てます」
「お!いいね」
俺は冊子を確認する。
俺が変更を指示したところもちゃんと修正されている。
「うん。いいね。これをゴトフに渡して、グリフォン運輸に配ってもらって」
「わかりました!」
「サーカスはチバラス領での公演日が確定したらビラを配ろう」
「はい。わかりました」
サーカス関連もこれで問題はないだろう。
「ライル先生」
「ん?」
「次のライル商会通信の内容に指定はありますか?」
「あー次はどうしようかな。製造部門の商品とアイザックさんのインタビュー」
「え!?私ですか?」
アイザックさんは驚いていた。
「ライル商会の商品を買うにはどこに行けばいいかを明確にしたいんです。現地に行けない人は商人ギルドの店舗で買うんですから、それを取り仕切ってるアイザックさんの話を掲載したいですよ」
「そうですか。理由があるならしょうがないですね…」
アイザックさんは嫌そうにしていたが、協力はしてもらう。
「ルフレッテ、大丈夫そう?」
「はい。大丈夫です」
「じゃあ次の打ち合わせだな」
「カイゼ達を呼んできます」
ルフレッテがそう言って、3人は小会議室を出た。
俺の座っている横には誰かの部下ゴーレムがずっといる。
何かあったときに共有するためにいてくれるみたいだ。
少し待つと、ルフレッテとカイゼとアルヴィンとブリギッタがやってきた。
「今後の話をするから座って」
「「「「はい」」」」
4人は席に座る。
「まず1人ずつにライル商会でやってもらうことを伝えるね」
「「「「はい」」」」
4人は頷く。
「まずルフレッテ。学園に通いながら出版部門で今まで通り仕事をしてもらう」
「はい。わかりました」
ルフレッテはかなり忙しくなるだろう。
「アルヴィンは大きな変化があるまでは魔杖作りは自分の戦力を増やすために行うこと。素材は出来るだけ渡せるようにする。あとは鬼骨騎士団として街の警備をお願いしたい。学園はちゃんと卒業するように」
「わかりました!」
アルヴィンの魔杖は面白いから5本くらい使い分けができるようにさせたい。
「カイゼとブリギッタ。2人はセフィーナさん護衛。そして鬼骨騎士団としてヤルクの治安維持をしてもらう」
「「はい!」」
「学園もちゃんと卒業をすること」
「「わかりました」」
「あとご家族はどうする?」
俺が問い抱えるとカイゼが口を開く。
「父さんが怪我をしているんですけど大丈夫ですか?」
「今は冒険者ギルドで働いてるんだよね?」
「はい」
「ならヤルクの冒険者ギルドで働けばいいよ。ポーションも使えるだけ使って、怪我が治ったら別の仕事でもいいし」
「わかりました。両親に手紙を送っておきます」
「グリフォン運輸に頼んでおきな。そうしたらすぐ着くから」
「はい」
カイゼは嬉しそうに頷いた。
「私は両親に連絡済みです。返信が来たら伝えます」
「うん。どこの部門でも雇うから安心して」
「ありがとうございます」
ブリギッタは頭を下げた。
「えー個人の仕事については以上かな。あとは4人共通の話をします」
「「「「はい」」」」
4人は真剣な表情で俺を見る。
「4人には鬼骨騎士団と共にヤルクやマヌセラやデスヘルの防衛を任せられるくらい成長してほしい。今は英雄4人に頼んでるけど、今後は違う場所にも動かせるようにしたい」
今の状況で英雄を防衛に使うのはもったいない。
「なので4人には冒険者登録をして、仕事の合間でいいから4人でヤルクダンジョンに挑戦してほしい」
「「「「はい」」」」
「冒険者が本業にはならないからパーティは組まなくていい。だけどダンジョンに挑戦するときは必ず4人で!あとデスヘルの危険地域も試しで行ってもいいよ。その時はショーグンにお願いして同行してもらって」
「「「「わかりました!」」」」
「あと王都の家は4人で使っていいから。ヤルクにも家を与えてるけど、やっぱり王都内でギリギリまで寝た方が良いでしょ?」
「「「「ありがとうございます!」」」」
これで4人へ伝えるべきことは伝えた。
「次の打ち合わせもルフレッテがいるんだっけ?」
「はい!ブライズさんを呼んできますか?」
俺は部下ゴーレムを見ると頷いた。
「多分来るから待ってよう」
「はい!」
ルフレッテ以外の3人は小会議室から出ていく。
「食品部門からの依頼だっけ?」
「はい。出版部門への依頼だと聞いてます」
少し待っているとブライズさんとアヤノがやってきた。
「それで出版部門への依頼って聞いてますけど」
「うん。そうなんだよね。アヤノちゃんと話してたんだけど。うちの商品の使い方がわからない人向けにレシピを売るか配るかしたいんだよね」
「あーなるほど」
レシピ本みたいなものだろう。
「缶詰とかです?」
「そうだね。パスタとかうどんは売れてるけど、使い方の幅を伝えたいなーって。ハチミツとかニンニクチップとかラー油とかチーズとか味噌とかも。あと野菜やキノコでいうとトリュフと砂豆と砂ウリも使い方がわかればもっと売れるはず」
「あーなんとなくわかりました。そしたら食品部門でレシピを考えたら、ルフレッテが絵を多めでレシピを書く方向にしましょう」
「うん。そうしてくれると嬉しいね」
「アヤノもレシピを出すの?」
俺はアヤノを見る。
「家で作れる甘い物を考えようと思ってます」
「うん。良いかもね」
打ち合わせの結果、ライル商会のレシピ本を出すことになった。




