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転生したから、ガチャスキルでやれなかったことを全部やる!  作者: 甘海老男
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464.鉄ゴム

ノヴァが数回の息継ぎを挟んだ後、海から水飛沫が上がる。


「はぁーはぁ、危ない。息が持たない」

「大丈夫?」

息が切れたノヴァが陸に上がってきた。


「ライル。ソードフィッシュの肉がドロップアイテムだったよ」

ノヴァは大きな魚の身を持っていた。


「おお!何だ?白身魚っぽいな」

「食べてみる?あんまり美味しいとは思えないけど」

俺はソードフィッシュの肉を持つ。

とてもグニャグニャでゴムみたいだ。


「これは食えるのか?」

「違う魚型のモンスターがいたから倒してくる」

「俺はちょっと調理してみる」

「うん。行くよ。キャルル!」

ノヴァとキャルルは海に飛び込んだ。


「野営用の簡単な調理器具はあったはず」

俺は調理器具を出して、ソードフィッシュの肉を切ってフライパンで加熱をしてみる。

一応『鑑定』では食べられると書いてあった。


「塩と胡椒だけでいいか」

ソードフィッシュの肉は焼けてくると、異臭がしてきた。


「あーこれは駄目だ」

焼けたソードフィッシュの肉は異臭を放っていた。

「いやドリアン的なパターンあるから」

俺は1口食べてみた。

「うっ。これ…ダメだ」


俺は茂みにすべてを吐き出した。

ソードフィッシュは臭くてゴムみたいな食感。

味は生暖かい鉄みたいだった。

食おうと思えば食えるが全く美味くない。


「この感じだと魚型モンスターは食べられないかもな」

俺はかなり凹んだ。


その後、エメラルドフィッシュというチョウチンアンコウみたいなモンスターが陸に飛ばされてきた。

すぐにドロップアイテムのエメラルドになった。

さすがに肉が出るまで倒してもらう気にはなれなかった。



数分後、ノヴァが帰ってきた。

「案外深くてモンスターに逃げられちゃったよ」

「おつかれさまー」

キャルルもライムのようにノヴァの身体の水分を取ってあげようとしてまとわりついていた。


「ソードフィッシュはどうだった?」

「あれをライル商会の店で出したら、お客さんが居なくなるね」

「はは。まずかったんだね」

「あれは食べ物じゃない」

俺の様子を見て、ノヴァは笑っていた。


「遠くにもう1つ島があったから、そこに下層に行く階段があるはず」

「うーん。今日はやめておこうか。もう少しちゃんと準備したい」

「それなら今まで獲れてなかった魚が釣り上げられたらしいから、食べられるか見てくれない?」

「あー気になるな。じゃあ行こうか」

俺達はマヌセラの街へ戻った。


▽ ▽ ▽


マヌセラに戻り、[鬼乃屋]に行く。


「なんか今まで取れなかった魚が獲れたって?」

「そうなんです。この3匹ですね」

「ん?」

俺の魚知識には引っかからない魚だった。

俺はすぐに『鑑定』を使う。


○ベビーセリオラ

 ストロングセリオラの子供。

 脂が乗っているがさっぱりしている。

自分より小さい魚を食べて成長する。


○ストロングセリオラ

 海を大移動できる強さがある魚。

 自分と同じ大きさの魚も丸呑みしてしまう。

 脂が乗っていて、濃厚な旨味がある。

 

○ファットフレ

 いつもは海底で動かないので岩に間違えられる太った魚。

 捕食をするために海底から海面近くまで泳ぎだす。

 動きは遅く、他の魚にも岩だと間違われて襲われることはない。

 


「うーん。セリオラの方は何となくわかったけど、フレの方は変な形してるな。」


ファットフレは変な位置にヒレがあった。

よく見てみると目の位置がおかしい。


「まさかカレイとかヒラメの類か?」

右側に目があるのがカレイだった記憶がある。

もしかしたらフレはカレイかもしれない。


「モズド、毒はなさそうだから刺身にしてみてくれる?」

「はい。すぐに」

「ファットフレは俺がやってみるよ」

「お願いします」

俺も厨房に入り、ファットフレを捌いてみる。


俺よりもモズドの方が捌くのが上手いが、どうしてもエンガワが取れるかやってみたかった。




無事に捌き終わり、エンガワらしきものも取れた。


「じゃあ食べてみるか」

俺はベビーセリオラの刺身を醤油につけて食べてみる。

「ん!うまい。脂と身のバランスが凄い良い」

ベビーセリオラは完全にハマチだ。


そうなるとストロングセリオラはブリ。

俺はストロングセリオラの刺身を食べる。

「これはまた違う!脂が甘いし旨みが凄い!」

肉厚なセリオラが口の中ですぐ溶けた。


「そして問題はこっちなんだよな」

俺はファットフレの刺身とエンガワを見る。

「まずくないように!」


俺はファットフレの刺身を口に運ぶ。

「こんなに味があるんだっけ?淡白だと思ってたけど甘味が口に広がるな」

カレイかヒラメかは区別が付かないけど、ヒラメはコリコリしてた気がするからたぶんカレイだろう。


そして期待していたエンガワを口に運んだ。

「んー!コリコリ感と噛むたびに脂がじわーっと出てくる!」

これは完全にエンガワだ。


「え!これはさっきの刺身と同じ魚なのか?」

ノヴァもさっきの刺身との違いに驚いていた。

「どれも美味しいですね。部位でこうも違うとは」

モズドもエンガワを食べながら言う。


「まじで正確かわからないんだけど、フレって基本動かないけど、餌をとるときはヒレが凄い動く。だからエンガワのほうは筋肉質でコリコリだったはず」

大昔にエンガワという魚がいると思って調べた俺に感謝だ。



「漁師達に釣れるなら釣るように伝えて。ライル商会で取り扱いたいから」

「わかりました」

「あと色んな調理法も試してみて」

「はい!」

モズドはそれを聞くと嬉しそうに頷いた。

料理人達は試作がかなり好きみたいだ。


「たぶんストロングセリオラの刺身はロックシトラスと塩とかでもいける。ベビーセリオラのほうはポン酢かな?」

「試してみます!」


俺は残りの刺身をもらい、[鬼乃屋]を出た。


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