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転生したから、ガチャスキルでやれなかったことを全部やる!  作者: 甘海老男
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459.モンスターサーカスinカラッカ

数日が経ち、サーカス当日になった。


俺もゴーレと共にカラッカの街にやってきた。

セフィーナさんとゴトフは昨日からカラッカで仕事をしている。


俺はブラブラしながら事件が起きないように見回りをするつもりだ。

特に何も起きないだろうけど、緊急事態で動く要員だ。


「人が多いね」

「そうですね。門の外に向かっているので、モンスターサーカスのお客のようです」

俺とゴーレは人ごみに紛れて、モンスターサーカスへ向かった。



モンスターサーカスのテントの周りには人がたくさんいた。

「これ全員お客さん?」

「この量ですと屋台目的の人もいそうですね」

「なるほどね。ちょっと屋台の様子も見に行くか」

「はい」

俺はゴーレと屋台エリアに向かった。


屋台エリアに向かっている途中、王都の公演にもあったモンスターと触れ合える場所もあった。


屋台エリアにやってくると、かなりの人が屋台に並んでいた。

「凄い人気じゃん」

「ですね」

屋台の近くにはベンチみたいなものがかなりの数置かれているが、満席状態。

立ちながら紙に包まれたチーズバーガーを食べる人や、焼コッコを食べている人がいた。


見覚えのある女性がお客さんのゴミを回収していた。

「ライルさん」

「えーっとターティーだっけ?」

「はい。御無沙汰しております」

ゴトフについてきた元メイドのターティーだ。


「凄い人気だね」

「そうなんです。こんな大盛況になるとは思っていませんでした」

「ゴトフは?」

「材料が足りなくなるかもしれないので、ヤルクに取りに行ってもらってます」

ゴトフは部下達とフレンドリーな関係性を築いているみたいだ。


「ゴーレ。ゴトフがまだヤルクにいるようなら、鬼骨騎士団とかで手が空いている人に手伝いを頼んでもいいと伝えて」

「わかりました」

ゴーレは共有を使って他のゴーレム達に伝えている。


「何が人気?」

「チーズバーガーとカレーパンと鬼将軍焼きですかね」

「へー。結構ちゃんとした食事が人気なのか」

俺は屋台の料理を食べているお客を見る。


「あー飲み物。飲み物の屋台も必要だな」

「あ!そうですね。次回から用意できるように話をしておきます」

「ん?大丈夫。今からやるよ」

「え?」

「ゴーレ。果物のジュースとジャム。あと炭酸水を冷やして持ってきて」

「はい。カラッカの家に届くようにしてます」

ゴーレは再び共有を使った。


「コーラも牛乳用のタンクに入れて持ってきますか?」

「うーん。まあ炭酸が抜けちゃうのは準備不足だからしょうがないか。コーラもお願い」

「わかりました」

「冷やして出したいよなー」

「それでしたらこれを使ってみませんか?」

「え?」

ゴーレが物凄い趣味の悪くてゴツイベルトを見せてきた。


「ん?これってなんだっけ?」

「偽魔王の変化ベルトです」

「あーそんなのあったね」

倉庫で埃をかぶっていた『ガチャ』の産物だ。


俺は『鑑定』を使う。


○偽魔王の変化ベルト(中級)

偽魔王が使っていたベルト。

魔石を嵌めると魔石のモンスターに変身できる。

一定時間が過ぎると、魔石が割れて元の姿に戻る。



「モンスターの姿か。力も使えるのかな?」

「わかりません」

「氷系のモンスターの魔石ってあるっけ?」

「ヤルクダンジョンのアイスドラゴンの魔石を持っています」

ゴーレは俺が魔石を欲しいと言った時も、何個か隠し持っているのがわかった。


「じゃあ使ってみるか」

「はい」

「屋台の組み立てもお願いしたいから、ケルバン達も呼んでおいて」

「わかりました」

ゴーレはカラッカの家に向かって行った。


「ターティー。空いてる場所を教えて。飲み物の屋台をやるね」

「わかりました」

俺はターティーに付いて行った。




飲み物の屋台には長蛇の列ができた。

最初の30分くらいはアイスドラゴンに変化したゴーレを見たくて並んでる人もいただろう。


偽魔王の変化ベルトは魔石が割れるまではモンスターの能力を使えていた。

水を張った桶の中にアイスドラゴンが氷を入れてくれた。

本当に力の無駄遣いだ。


「えーとコーラとモモソーダですね」

ゴーレはコーラを木のコップに注ぎ、俺はジャムとジュースを炭酸水で割った。


「ありがとうございます!」

屋台を作りに来たケルバンとメリガはコップを回収するのを俺に手伝わされていた。


コップがない問題が発生したため、飲み物の値段をちょっと高めにした。

コップを返却したらお金をいくらか返却するシステムだ。


「コーラ2つとミカンソーダですね」

俺とゴーレは休む暇なく飲み物を作り続けた。


▽ ▽ ▽


1回目の公演が終わり、お客の勢いも少し落ち着いてきた。


「外で飲み物を冷やすとなると、かなり力業になるから今後どうしようかな」

「セイリューに大きいな氷塊を頼むとかですかね?」

「あー。時間経過をしないマジックバッグに入れて?」

「はい」

「一旦それでもいいけど、もう少し安定させたいね」

「ですね」

俺は飲み物を買うお客さんの対応をしながら、改善案はないか考えた。


「製造部門頼りかなー。『クリーン』を使うモンスターの魔石とかでマジックアイテムも作れたし」

「常に身体から冷気を出しているようなモンスターの魔石とかでしたら、もしかしたら作れるかもしれませんね」


飲食店で食中毒などの対策で使っているクリーンボックスが作れたのだから、氷を作るマジックアイテムは頼んでみてもいいかもしれない。




2公演目が始まり、忙しさのピークが終わった。


「マスター。王都の家に来客です」

「え?誰だ?」

「エラギヌ領のオルムさんとイリスカさんとそのご家族です」

「あ!ルフレッテの家族か。引っ越しかな?」

「そうです。商人ギルドで貸し出されているマジックバッグを所持していました」

「了解。じゃあケルバン達に頼むか」

俺はコップを洗ってくれているケルバンの元へ行く。


「ケルバン、メリガ」

「はい!どうしましたか?」

「ごめん。またいきなりお願いなんだけど、王都の家にライル商会で製紙をする家族が来てるから『秘密の部屋』を使ってヤルクに連れて行ってほしい」

「わかりました。製紙ってことはルフレッテの家でいいんですよね?」

「うん。よろしくね」

ケルバンとメリガは王都の家に向かった。


俺達はサーカスの公演が終わるまで、飲み物を売り続けた。


▽ ▽ ▽


サーカスも無事に終わり、ヤルクに帰ってきた。


俺はゴーレに頼み、オルムさん達を呼んでもらった。

ライル商会に誘ったが、オルム夫妻が決断してからは会話をしていない。


俺は工場エリアの小会議室で待っていた。


「マスター」

「良いよ。入って」

俺がそういうとゴーレとガルスタン。

それにオルム夫妻とルフレッテの兄2人がやってきた。


「えーっと改めまして、ライル商会のライルです。紙を購入した際にお話しした以来話してないので、少し話そうかと思いまして」

「はい」

4人は椅子に座り、ゴーレとガルスタンは立っている。


「家とか製紙工場は見ました?」

「はい。見ました。あれを使ってもいいんですか?」

「そのために作ったんで、色々作ってみてください」

製紙工場はガルスタン達が作ったマジックアイテムや道具が既に設置されていた。


「ライル商会に入るのでいいんですよね?」

「はい!ぜひお願いします。お願いなのですが可能ならば息子達も雇ってもらえませんか?」

「そのつもりなんで大丈夫ですよ。3人で製紙をお願いします。イリスカさんは農業部門にしますか?」

「え?選んでもいいんですか?」

イリスカさんは驚いていた。


「はい。農業部門でもルフレッテがいる出版部門でも」

「ルフレッテもライル商会に?」

「はい。今はこういうのを作っていますよ」

俺はサーカスの冊子を渡した。


「今日、カラッカの街で公演をしたサーカスの宣伝用の冊子です」

「これをあの子が?」

「はい。絵も文章もルフレッテが1人でやりました」

4人は嬉しそうに冊子を見ていた。


「すぐに決めなくていいですので!色々見てみてください」

「わかりました」

4人は少し不安そうにしていたが、ガルスタンが上手くやってくれるだろう。


「立場もあるので今後呼び捨てで呼ぶことになりますが、気に入らないことがあったらすぐ言ってください」

「は、はい。わかりました」

ガルスタン、本当に頼んだぞ。

そのあと少し話をして、ガルスタンと4人は会議室から出て行った。


俺も家に帰ろうと思ったが、明日は王都で入れ替え戦があるから王都の家に向かった。



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