448.ライル商会代表会議①
チラシとポスターと冊子が出来て2日経った。
グリフォン運輸がカラッカ領の街や村にチラシや冊子を配った。
そのおかげでかなりの人数がラドニークさんとライル商会からの招待を受けることになった。
モンスターサーカスはカラッカで公演を終えたら、チバラスとトカザックで公演を行う予定だ
なのでチバラスとトカザックにも冊子を配ってもらった。
そして今日はライル商会で会議。
学園を卒業してから色々あった。
俺が進捗を確認したいのと、他部署が何をしているのかを知ってもらいたかった。
工場エリアの大会議室にたくさんの人が集まった。
俺とゴーレ。
冒険者代表の疾風の斧。
農業部門は父さん。
裁縫部門は母さん。
食品部門はブライズさんとアヤノ。
酪農部門はハーマン。
鍛冶などを取り仕切っているガルスタンとマデリン。
漁業部門のイザッド。
領主代行館に派遣されてるローファス町長。
冒険者ギルドに派遣されてるカリムさん。
商人ギルドに派遣されているエルフのビューロ。
学び舎の教師をしているエルフのフォーリア。
教会責任者のシスターユーア。
製薬部門のウラクグさん。
デスヘル担当のヴァイオレット。
ロサキ担当でフィンとフォンの父のフェルイートとアース。
グリフォン運輸のゴトフ。
サオラル担当のイタロと獣人のイサ。
そして今回冊子などを作ったアリソンとルフレッテ。
みんなが席に着いたので、口を開く。
「じゃあ始めようか」
「あのー?」
始めようとしたのにセフィーナさんが手をあげた。
「どうしました?」
「私達は何故いるんですか?」
「あ!紹介しないとダメですよね。ライル商会特別顧問の3人です。拍手!」
俺がセフィーナさんとアイザックさんとマリーナさんを力業で紹介する。
みんな拍手をしながら首を傾げていた。
「特別顧問は商会に所属してないけど力を貸してくれる素敵な役職です」
「ライルくん。いつから私達がその役職に就いたのよ!」
「え?あれ?違うんですか?ということはライル商会が所持している家に住んでるのがおかしい?ライル商会の料理やデザートやお酒を店ではないルートで買えていることもおかしい?」
俺がそういうとセフィーナさんは素早く立ち上がった。
「ヤルクとデスヘルの領主代行兼特別顧問のセフィーナです」
「ヤルクとデスヘルの冒険者ギルドマスター兼特別顧問のマリーナです」
「ヤルクとデスヘルの商人ギルドマスター兼特別顧問のアイザックです」
3人は深々とお辞儀をした。
やっぱりライル商会がない生活には戻れないようだ。
「まずは新たな部門を作りたいと思います」
「「「おおお」」」
俺がそういうとゴーレが一昨日作った冊子とチラシをみんなに配った。
「まずライル商会で紙を作ります」
「「「「「おおおお!」」」」」
「今後は購入せずに商会の紙を使ってください」
俺がそういうとアイザックさんが手をあげた。
「紙も販売するつもりですか?」
「普通の紙は売りません。あくまで商会内で使う分だけ」
「わかりました」
「ただ、特殊な紙は売ろうと思ってます」
「特殊な紙?」
俺はロータス紙を取り出す。
「パン屋でもう使われてるから知ってる人もいると思いますが、油や水を吸わない紙です」
「この紙にはそんな機能が?」
「はい。その技術を持つゴルティ商会がライル商会に入ることになりました。近々引っ越してくるのでよろしくお願いします。ちなみにそこにいるルフレッテの家族です」
そういうとルフレッテは恥ずかしそうにした。
「今見てもらっている冊子はルフレッテが文章と絵を描きました。実際に話を聞きに言ったり見たりしたものをこういう形で今後冊子にしていくつもりです」
「これは凄いな」
アイザックさんがボソッと言った。
「製紙とこういう本のようなものを作る、出版部門を作ります。代表は今まで裁縫部門にいながらライル商会のロゴや店の看板を作ったアリソンに任せるつもりです」
俺がそういうと拍手が起きた。
「服のデザインや看板制作とかは今まで通り依頼していいから。大丈夫だよね?」
「はい。問題ありません」
アリソンは頷いた。
「あと部署をまとめたい。鍛冶と木工と陶芸の部門を製造部門にまとめます。まあ今までと変わらないんだけどね。代表はガルスタンでマデリンは補助してあげて」
「よろしくお願いします」
「はい!」
2人が挨拶をすると拍手が起きた。
「俺からは以上かな?あとは各部門や街の代表が話して行こう。甘い物を食べながら」
俺がそういうとワー・ヨー・チュー・イーが部屋に入ってきて、コーヒーと切り分けたケーキを配ってくれた。
▽ ▽ ▽
最初の報告は農業部門から。
「えーあんまり報告することはないんだが、アヤノちゃんのケーキや菓子、それにウォッカや梅酒が人気だから小麦が良く消費されるくらいか?サリルハムのことは2人に任せるから以上だ」
「父さん。人員が足りないとかは?」
「問題ない」
「わかった。ありがとう」
父さんは席に座る。
「じゃあサオラルの2人に話してもらうか」
2人は立ち上がった。
「サリルハムの責任者のイタロです」
「イサです」
「サリルハムでは砂漠農業をやっています。近隣の村とも関係をしっかり作っているし村人も好意的なので、ライルの計画にもそろそろ移れるかと思います」
「うん。学園行きながらで大変だと思うけど、引き続きお願いね」
俺がそういうとイサが手をあげた。
「食品部門の方にお願いがあるのですが、ロックシトラスの使い道を考えてほしいです。サオラルではレモンのような使い方をするようなんですが、もしあまり需要がないようでしたら生産を減らそうかなと思っています」
「これは深夜の試作会かな」
「うん。そうだね」
ブライズさんは頷いた。
次に母さんが立ち上がった。
「裁縫部門はアヤノちゃんやヴァイオレットちゃんがデザインの案をくれるから、女性もの服が凄く売れるわ。ルフレッテちゃんが可能なら、【戦場の毒花】がシモンキリーの服を着ている絵を描いてほしいわ」
「いいね。男だったら誰だろう。アイザックさん?」
俺がそういうと首を横に激しく振った。
次は酪農部門のハーマン。
「これと言って報告はないんですが、トサカとルビーがライルダンジョンで時々ショーグンの手伝いをしています」
「暴れたいって?」
「はい。連れ回される時もあるので、その時はへとへとです」
ハーマンはその時のことを思い出したのか顔がうっすら青くなった。
ガルスタンが少し恥ずかしそうに立ち上がる。
「製造部門のガルスタンです。今はガラス工をどうにかできないか全員でやっている。鍛冶屋はヤルクで商品が売れているし、木工と陶芸は商人ギルドがかなり買ってくれるので問題は起きてない。なのでいつでも何でも作りますんで」
ガルスタンはそう言いながら俺を見た。
本当に俺からのむちゃぶり依頼が好きみたいだ。
次はロサキのフェルイートとアースが立ち上がる。
「ライル様。直接お礼を言えませんでしたが、フィンとフォンと暮らさせてくださりありがとうございます」
フェルイートは頭を下げた。
「家族は一緒にいる方が良いからね」
「ありがとうございます。タラモーラのロサキでも問題は起こっていません。フィンとフォンが来たことで冒険者ギルドの依頼が溜まることもなくなりました。ライル商会の商品はロサキでも人気ですが、あまりにタラモーラとの差がある商品は取り扱わないようにしています。素敵な服や缶詰などの加工されたものではなく、野菜や魚や肉を中心にしております」
確かに文化力の差がありすぎる可能性はある。
「そこは私が判断していますので安心してください」
アースは自信満々に言った。
「アース。サオラル共和国経由で奴隷を送っていた件は知ってる?」
「はい。聞いてます」
「そこら辺詳しく調べておいて。あとガト王国の黒色火薬」
「わかりました」
本当にアースは忠実な部下ムーブが板についてきた。
陰のありそうな暗殺者おじさんはどこに行ったんだ。
ライル商会代表会議はまだまだ続く。




