表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

第五話 決意

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

____________________

ウィル視点

____________________

オギャアギャ! (よしよし、ついに魔力の正体を見つけたぞ!

……その後に起きた悲劇については、もう忘れよう…

何もなかった。

俺の記憶からは抹消だ!)


魔力を見つけたなら、次にやることは決まっている。


そう! 魔法だ!


俺は両手を天に突き出し、念じた。



オギャギャ!( 風よ! 吹き荒れろッ!!)


……。


…………。


………………シーン。


(……ん? あれ? おかしいな)


もう一度挑戦する。


より強く、魂のそこから念じた。


オギャギャ!( 風よ! 吹き荒れろッ!!)


……。


…………。


………………シーン。


風が吹くどころか、埃ひとつ動かねえ。


オギャアギャ。(……そうか。魔力を込めるだけじゃあダメなのか。

言葉に出すだけじゃ単なる寝言と変わらねえ。

……そういえば、組織のオタク野郎に無理やり読まされたライトノベルに書いてあったな。

“魔力操作”が重要だって)


俺は血管を流れる魔力に、全神経を集中させた。


闘気を全身に循環させるのは、前世でも死ぬほど繰り返した。


理屈は同じはず。


血を操るように、魔力を動かす……!


(……っ! く、か、かてぇ……ッ! 確実にあるのは分かるが、ちっとも動きやがらねぇ。

固まったコンクリートを血管に流してる気分だ……!)




――ドンドンドンドンドンドォン!!


突如、部屋の扉が弾け飛ぶような勢いで開いた。


「おくさま! ★▼∉★■すい▼☆∉に∞▷!!」


(……今のすいは、ドイツ語で言う緊急か! 文脈が見えてきたぜ……!)



飛び込んできた侍女の顔は、幽霊でも見たかのように真っ青だ。


母も異変を察知し、俺をひったくるように抱き上げると、侍女に続いて家を飛び出した。


(外か……。近くに森、畑、木造の民家が数軒……。……それより、あの音は何だ?)


ギャオー! ギィヤオ、グァオー!!


地響きと共に聞こえてくる、獣の咆哮。


抱えられたまま周囲を見渡す。

前世で数え切れないほどの死地を潜ってきた俺の目が、この平和な村を飲み込もうとしていることを冷静に捉えていた。


(一体、何から逃げてる? まぁ、状況からすりゃあこの鳴き声の主だろうが……。

……中世ヨーロッパ並みの文明レベルに見えるが、まともに鍛えた兵士がいりゃあ、野生動物を退けるくらいはできるはずだ。

それなのに、このパニックは何だ?)


その時だ。


俺たちがいた屋敷の方角へ、森から■■■が猛スピードで駆けてくるのが見えた。


(逃げ遅れた村人か? ……いや、待て。なんだこの違和感は)


俺の背筋に、氷を入れられたような悪寒が走った。


オギャアギャ!? (……この感じ、知ってるぞ。

ありゃあ人間じゃねえ。

……強者《化け物》だ……ッ!)


■■■が、俺の家へと一直線に突っ込んでいく。


ブレーキをかける様子もねえ。まるで砲弾だ。


(……は? 知性がないのか……?)



  ズドォォォォォンッ!!



次の瞬間、三階建ての屋敷が、内側から弾け飛んだ。


粉塵の中から現れたのは、千……いや、万を超える魔物の大群。


それらが、俺たちを、逃げ惑う領民たちを食い殺そうと、飢えた波となって迫っていた。



(嘘だろ! なんだあのパワーは! 何も考えず、ただ体当たりしただけで屋敷が吹き飛ぶのかよ!?)


(それにしても、チッ……やりやがったな、外道が。……三階建ての事務所《お屋敷》を、更地に変えやがって。……テメェ)


魔物の群れが、確実に距離を詰めてくる。


『ぎゃー!』 『た、たすけ……!』 『だれか……!』


悲鳴が辺り一面に響き渡る。


(くそ! くそ! くそ! 俺が、俺が前世の肉体チカラを持ったままなら、あんな雑魚共……倒せはしねえまでも、時間を稼ぐくらいはできたはずなのに!)


俺はこの“無力な赤ん坊”という現実に絶望した。


もっと早く鍛えればよかった。


おっぱいだの、おしめだの言ってる間に、死が来やがった。


その時だった。


魔物たちの目の前で、【黄金の風】が吹いた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

____________________

ブレイブ・スレイヤー視点

____________________

俺の名前はブレイブ。


貧乏男爵、スレイヤー家の当主だ。


祖父が滅亡エンド級の魔物を退けた功績で爵位を得たが、家族は皆、魔物との戦いや病で早々に世を去った。


いつ途絶えてもおかしくない。


それが、剣だけで成り上がった我が家の歴史だ。


そんな俺に、ついに息子が生まれた。


ウィル。俺に似て少し目つきの鋭い、愛おしい息子。


妻のレーラには『もっと育児に参加して』と怒られたこともある。


大森林の調査中、斥候から信じられない報告が入った。


大規模魔物災害スタンビースト、発生! 領都方面へ侵攻中!』



『……チッ、なんて規模だ。だが、ここで退けばレーラが、ウィルが、領民たちが死ぬ!』



俺は愛剣を抜き放ち、黄金の魔力を全身に纏わせる。


『間に合えッ!間に合わせるぞ! 全員、速度強化ヘイスト展開! 俺に続けぇ! 家族を守るぞおぉ!!』


『『『『オォォォォー!!』』』』


魔物の群れの最前線。そこに、俺たちは突っ込んだ。


だが、先頭に立つ■■■を見た瞬間、俺の身体が震えてきた。


『……な、なんだ、このプレッシャーは……』


人型? ゾンビか?


だが、そこから放たれる魔力波は、俺たちが相手出来るレベルを遥かに超えている。


『……少なくとも、Sクラスはあるぞ……』


俺の実力は、良くてCクラスの上位。


それは、最高ランクの冒険者が十人でかかってようやく互角と言われるそれがSクラス魔物だ。


『……だが。だが、どんな化け物が相手だろうが……俺は家族を守るためならば、一歩も退かん!』


俺は黄金の風を纏い、絶望的な差のあるの敵へと踏み込んだ。



『行くぞぉ!!』




ウィル・スレイヤー


使用可能魔法 なし

登場した魔法 «微風» «速度強化»new!

闘気 使用不可

目標 魔法を使う 魔力感知

   言語を覚える 40%new!

   漏らさない 未達成


«速度強化»:風の補助魔法、使用者または、対象者の速度を上昇させる。人数、経過時間によって消費魔力は変化する。


~~~~~~~~~~~~後書き~~~~~~~~~~~~

星とハート、フォローお願いします!

登場してほしい魔法、魔物があったら名前、効果をかいてください!

さて、決意を固めるのは実は父親の方ということで、だまされたでしょ~笑

家が壊滅とは、、、まだ第5話なのに

それではまた次回ヾ(^_^)

この物語を読んでくださった方に最高の感謝を!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ