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第三研究院中央研究室活動日誌  作者: 遠浅にたゆたうくじら
序章・1章 ジェマ・ルーディスの仲間入り
7/20

5話

「うんうん、仲がいいのはいいことだね。しかし時間もあるからすまないがそろそろ次の人の紹介に移るよ。続きはプライベートでやってくれ」

はっ…。可愛さと魔術の素晴らしさに我を失っていました。リーヴィアさんとは後でまたお話しする約束をして一旦別れます。


「あの、先ほどの爆発音って大丈夫だったんですか?」

「いつも通りだよ。じゃあ、せっかくなので、次は爆発音の発信源に会いに行こうか。彼は爆発魔術が一番得意でね、研究中に時々暴発してしまうんだけど、事故は起きたことがないから安心してくれ。

おーい、シルヴァ。今近づいてもいいか?」

「構わない。今は魔術を使っていない。なんの要件か、所長。」


荘厳な雰囲気の、丈の長いマントを羽織った、癖毛の栗色の頭がこちらを向きます。灰色の目はくりくりとしていて、口調と服装に反して、顔は幼く見えます。


「何度も言うが、私は院長で室長だが所長ではない…と、今する話ではなかったな。ルーディスさん、こちらはチーニス・プラチディウス・シルヴァーヌスだ。爆発音の発信源だよ。」

「ルーディス嬢、このような穏やかな日に君に会えたことを嬉しく思う。俺のことは、気軽に、ええっと、シルヴァーヌスと呼んでくれて構わない。」

「よろしくお願いします、シルヴァーヌス、さん?」


シルヴァーヌスさんですか、古風な名前でかっこいいです。


院長さんが話を続けます。

「彼の専門は魔術真理の探究。独自の魔術論理を持っているから、新しい魔術の構築に行き詰まったら彼に質問するといい。きっと新しい道を教えてくれるさ。」

「えっと、真理の探究はは第一魔術院の管轄ではないですか?」

「ここ中央研究室は自由なのが売りなんだ。まともに生活魔法を研究してるのはさっきの彼女だけだよ。」


論点が少しずれている?質問を上手く躱された気がします。

「あの…」

…いえ、無言の圧を感じます。深く追求しないようにしましょう。大人の事情とか言うやつなのかな。


えっと、新しい話題、そう!


「机の上のそれ、ミックスナッツですね。沢山ある!美味しいし作業中にもつまみやすいですよね、ナッツ。」


ナッツ、美味しそう!私が家で見るものよりもナッツの種類が多くて、ナッツの量のバランスがちょうどいい気がします。貴族仕様、でしょうか?


「ああ、ルーディス嬢は『ナッツは美味しい』に賛同してくれるか。他の奴らはナッツ単品では間食にすらなり得ないと言っている。一般的な貴族の価値観かもしれないが、酷い話だと思わないか?

ところで、お前の最も好きなナッツはなんだ?」

「えっと、私はオリエンタリスの実が好きかな。あの香ばしい風味が好きです。あと、ちょっと高級なので、特別感があって。」

「そうか。俺はガリアの実が好きだ。あの柔らかさと濃厚な風味がたまらんよ。」


服装と話し方が風格があってちょっと怖かったけど、話してみると思ったよりも普通の人っぽい?


オリエンタリスの実はアーモンド、ガリアの実はくるみです。

ところで、この世界ではナッツの名前は産地から取られているようです。今後、話の中にオリエンタリスやガリアが登場することもあるかもしれません。

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