8話 報酬を確認しよう!
暗闇の中、突き刺した剣から手を離す。
しばらくの静寂の後、岩が崩れ落ちるような大きな音が響く。
「…っボルク!!大丈夫か!?」
俺の声だけが空間に響く。
「どこだ!おい、ボルク!!返事をしろ!」
暗闇の中手探りで岩を辿り、最後にボルクを見た辺まで辿り着く。
「ふざけんなよ!隠れてないで出てきてくれよ!!」
岩をどかそうとするがピクリとも動かない。
どうすればいい。
セラの魔法で吹き飛ばすか?
そういえばさっきから俺以外の声がしねぇ。
セラはどうした?
2人は無事なのか?
セラに呼びかけようとしたその時、突如岩の感触が消えた。
「うわっ砂になった!?なんで…」
「うぉー出れましたーー!!」
「ボルクテメェ元気じゃねぇか!ふざけるな!」
「岩と岩の隙間に挟まって動けなかったんです!やはり運がついてました!!!!」
「あはは〜頭に響くからボルク静かにして〜」
「セラも無事だったか…」
「これで飲み放題確定〜!」
「石臼もですね!!」
「……あーその、分割でもいいか?」
――――――――――――――
「全く見えないね〜」
「こりゃしばらくは休憩だな。」
「最初に言ってた通りですね!」
「下手に動くと躓くだけだしな。」
「どっちか酒持ってない〜?さっき全部飲んじゃって〜」
「ありますよ!いい重さなのでいつもバッグに詰めてます!!」
「え、そのバッグ提出用のだよな?」
「えぇそうですよ!」
「他何入れてんの?」
「あとは村で拾った石と【ヴァルグラード王の伝説】、薪とかです!」
「通りで俺のバッグに魔石詰めてくる訳だよ!入れるなそんなもん!!」
「私もいつもはワイン入ってるんだけど、今は空だよ〜」
「なんでだよ!はぁ…もういいや俺ももう魔石以外詰めるわ。」
「カラムさんって他に何持ってるんですか?」
「え?……か、金とか」
「いつも使い切ってるでしょ〜!」
「何も詰めるものがないんですね!」
「この一時金で何か買うし!!絶対!」
「サイコロに消えるに私は賭けようかな〜」
「じゃ俺はコインで消えるに賭けます!!」
「なら俺は消えずに何かを買うに賭ける!」
――――――――――――――
しばらく雑談を続け、疲れが取れてきた。
俺はゴーレムの元にゆっくりと進む。
手探りで砂を掻き分けとある物を探す。
「カラム?何してるの?」
「んーちょっとな。お、あった!」
俺の手に硬い物が当たる感触があった。
この形、間違いない剣だ。
「この剣の先に魔石が…っとあったぜ!!」
「え!魔石!見たいです!」
「あんなに大きかったし魔石もきっと大きいよね〜!」
魔石と思われる物を手に持ち掲げた。
すると、部屋の奥から何か重い物を動かしているような低音が響く。
慌てて手に持っていた物を懐に入れる。
「なんだ!?また敵か!?」
「え〜今はちょっとキツイな〜」
「俺が前に出ますよ!」
「お前まだ動けてもねぇだろ!」
「任せてください!」
「任せられるか!てか何も来てない…よな?ちょっと様子見てくるわ。」
「え、みんなで行こうよ!」
「そうです!もう少し休めば!」
「ダメだ。まぁ危なそうなら全力で帰ってくるから。」
それでも文句を言う2人に背を向け俺は音の方へハイハイで進む。
「こっちだったよな。ってなんか光ってる?」
俺は光に向けゆっくりと進んでいく。
そこにあったのは――
――――――――――――
「2人ともゆっくりでいいからこっちに来てくれ!」
「カラム無事?わかった〜」
「分かりました!」
すぐに何か硬いものがぶつかるような音が何度も聞こえてくる。
なんの音だ?
そして大きな足音とともに声が響き、大きな姿がこちらに駆けてくる。
「大丈夫ですか!カラムさん!」
「お前がな!?鼻血出てるぞ!」
「暗くて柱にぶつかりました!」
「走ってきたのか!?」
「わ〜なんでここだけ明るいの〜?」
「セラも来たか。ここだ。」
俺はそう言いながら壁を指さす。
そこには階段があり、その階下から光が漏れていた。
「さっきちょっと見てきたけど凄いぜ。」
「え、なんで見てるの!?」
「危ないかも知れませんよ!」
「表だったからな!」
「「はぁ……」」
「なんだよ。」
「いやもういいよ。で、何があったの〜?」
「早く見に行きましょう!」
俺達は階段を降りていく。
最下段まで着いた時には普段煩いこの2人も黙っていた。
そこには人の頭程の大きさの黒い魔石が、岩を削り出した様な台座に嵌って鈍く輝いていた。
「な?凄いだろ?」
9話は23:50に更新します。




