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冒険はバカから始まった  作者: さかなのおにく
1章 チュートリアル
9/29

8話 報酬を確認しよう!


 暗闇の中、突き刺した剣から手を離す。

 しばらくの静寂の後、岩が崩れ落ちるような大きな音が響く。


「…っボルク!!大丈夫か!?」


 俺の声だけが空間に響く。


「どこだ!おい、ボルク!!返事をしろ!」


 暗闇の中手探りで岩を辿り、最後にボルクを見た辺まで辿り着く。

 

「ふざけんなよ!隠れてないで出てきてくれよ!!」


 岩をどかそうとするがピクリとも動かない。

 どうすればいい。

 セラの魔法で吹き飛ばすか?

 そういえばさっきから俺以外の声がしねぇ。

 セラはどうした?

 2人は無事なのか?


 セラに呼びかけようとしたその時、突如岩の感触が消えた。


「うわっ砂になった!?なんで…」

「うぉー出れましたーー!!」

「ボルクテメェ元気じゃねぇか!ふざけるな!」

「岩と岩の隙間に挟まって動けなかったんです!やはり運がついてました!!!!」

「あはは〜頭に響くからボルク静かにして〜」

「セラも無事だったか…」

「これで飲み放題確定〜!」

「石臼もですね!!」

「……あーその、分割でもいいか?」


――――――――――――――


「全く見えないね〜」

「こりゃしばらくは休憩だな。」

「最初に言ってた通りですね!」

「下手に動くと躓くだけだしな。」

 

「どっちか酒持ってない〜?さっき全部飲んじゃって〜」

「ありますよ!いい重さなのでいつもバッグに詰めてます!!」

 

「え、そのバッグ提出用のだよな?」

「えぇそうですよ!」

「他何入れてんの?」

「あとは村で拾った石と【ヴァルグラード王の伝説】、薪とかです!」

「通りで俺のバッグに魔石詰めてくる訳だよ!入れるなそんなもん!!」

 

「私もいつもはワイン入ってるんだけど、今は空だよ〜」

「なんでだよ!はぁ…もういいや俺ももう魔石以外詰めるわ。」

「カラムさんって他に何持ってるんですか?」

「え?……か、金とか」

「いつも使い切ってるでしょ〜!」

「何も詰めるものがないんですね!」

「この一時金で何か買うし!!絶対!」

「サイコロに消えるに私は賭けようかな〜」

「じゃ俺はコインで消えるに賭けます!!」

「なら俺は消えずに何かを買うに賭ける!」


――――――――――――――


 しばらく雑談を続け、疲れが取れてきた。

 俺はゴーレムの元にゆっくりと進む。

 手探りで砂を掻き分けとある物を探す。


「カラム?何してるの?」

「んーちょっとな。お、あった!」


 俺の手に硬い物が当たる感触があった。

 この形、間違いない剣だ。


「この剣の先に魔石が…っとあったぜ!!」

「え!魔石!見たいです!」

「あんなに大きかったし魔石もきっと大きいよね〜!」


 魔石と思われる物を手に持ち掲げた。

 すると、部屋の奥から何か重い物を動かしているような低音が響く。

 慌てて手に持っていた物を懐に入れる。


「なんだ!?また敵か!?」

「え〜今はちょっとキツイな〜」

「俺が前に出ますよ!」

「お前まだ動けてもねぇだろ!」

「任せてください!」

「任せられるか!てか何も来てない…よな?ちょっと様子見てくるわ。」

「え、みんなで行こうよ!」

「そうです!もう少し休めば!」

「ダメだ。まぁ危なそうなら全力で帰ってくるから。」


 それでも文句を言う2人に背を向け俺は音の方へハイハイで進む。


「こっちだったよな。ってなんか光ってる?」


 俺は光に向けゆっくりと進んでいく。

 そこにあったのは――


――――――――――――


「2人ともゆっくりでいいからこっちに来てくれ!」

「カラム無事?わかった〜」

「分かりました!」


 すぐに何か硬いものがぶつかるような音が何度も聞こえてくる。

 なんの音だ?

 そして大きな足音とともに声が響き、大きな姿がこちらに駆けてくる。


「大丈夫ですか!カラムさん!」

「お前がな!?鼻血出てるぞ!」

「暗くて柱にぶつかりました!」

「走ってきたのか!?」

 

「わ〜なんでここだけ明るいの〜?」

「セラも来たか。ここだ。」


 俺はそう言いながら壁を指さす。

 そこには階段があり、その階下から光が漏れていた。


「さっきちょっと見てきたけど凄いぜ。」

「え、なんで見てるの!?」

「危ないかも知れませんよ!」

「表だったからな!」

「「はぁ……」」

「なんだよ。」

「いやもういいよ。で、何があったの〜?」

「早く見に行きましょう!」


 俺達は階段を降りていく。

 最下段まで着いた時には普段煩いこの2人も黙っていた。

 そこには人の頭程の大きさの黒い魔石が、岩を削り出した様な台座に嵌って鈍く輝いていた。


「な?凄いだろ?」


9話は23:50に更新します。

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― 新着の感想 ―
ゴーレム撃破後の緊張感から一転、ボルクさんやセラさんとの軽快な掛け合いがとても面白く、思わず笑ってしまいました。それぞれの個性が会話から自然に伝わってきて、パーティの雰囲気の良さが感じられます。一方で…
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