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『フロリスとブランシュフルール』について

これも実在する物語です。

成立は8世紀とか書いてあることもあり、え? だったら源氏より古いじゃん でもあるんですがー


原本は古フランス語、その後ディーツというか古オランダ語に訳されたあたりも物語中にあるとおり、

Diederic van Assenede の13世紀の訳 Floris ende Blancefloer はオンラインで読め、、、というか見ることができます。


フランス語版からは『バビロニアの幽閉塔』のタイトルで邦訳がありずっと昔に読んだことがあったんですが、ディーツ版の現代語訳とは印象が全然違って(ストーリーはほぼ同じ)「同じ」なことにすぐには気づけませんでした。未読ですが、英語版もあるみたい。

ディーツ版はトリスタンとイゾルデの話とかローマの詩人の名前とかがバンバン引用されていて、(当時の)本好きなひとの心をくすぐりそうな内容。現代人からしたら へー この時代にこんなのが読まれてたのか と全く違う興味を誘われたりもするんですが。あと、奴隷として売り飛ばされたブランシュフルールの「お値段」がスゴイです。売り飛ばしてこい! と言われた商人も、転売したその先の商人も、一生余裕で豪遊できそう。


印刷本時代になると「禁書リスト」に載ってたりするのであんな話にしたんですが、近々出るディーツ版の新訳紹介記事には上半身裸の絵つきの装飾写本の絵が出てました。

ま、現代日本人の感覚ならR15にすらならないと思いますが(笑


いずれにしても「塔に閉じ込められたお姫さま、もしくは恋人を奪還する話」の原型だと思います。



フランクたちが愛読していたという証拠は実はありませんが、この時代のこのランクのひとだったら知らないはずがない物語 ではあります。

フランクのお父さんの名が「フロリス」なのは史実、裏切りというか主君乗換の過程も史実由来。その理由部分は創作。

ちなみに「フロリス」は現在でも珍しくないオランダ語男性名で、うちの隣も「フロリスくん」が住んでます。



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