館
今回はあまり注意シーンはありませんが、ダークストーリーです。
「私の名は『ソウル』この館の持ち主、いや、まずは貴様を始末して!!」
ソウルが弓を引く前に千咲は素早く手を上げた。
「丸腰で対抗できません…お願いです、私の友人を助けてくれませんか?」
「…」
ソウルは少しの間沈黙し、こう言った。
「怪我人なら仕方ないでしょう、私を案内してください。」
千咲は肩の力を抜いた…
歩きなれたのか、30分程でサニーのいる場所についた。
「以外に早かったな、千咲、ん?」
サニーはソウルをジッと見つめる。
「あんた…誰だ?」
「この人はソウルさん」
「どうも、ソウルです」
ソウルは深々とお辞儀した。
「あ、こちらこそ…」
サニーは、珍しく敬語を使った。
「サニーが敬語!?」
「うるせぇぞ、千咲」
「お二人とも、私の館まで…」
「行こ、サニー」
「あぁ…」
歩くこと45分、手負いのサニーに肩を貸して歩いたため、時間がかかった。
「さぁ、サニーさんはこちらで、千咲さんも往復でお疲れのようですので、サニーさんと一緒に来てください」
館を進むと、ベッドが3個ある部屋に着いた。
「さぁ、ここでおやすみになってください」
千咲とサニーは力が抜けたようにベッドに倒れこんだ。
「サニーさんは…内蔵にダメージを負っている…よく生きてましたね。」
「体は頑丈なんでね…」
すると、ソウルは注射器を取り出し、サニーに注入した。
「あれ、なんか眠く……」
サニーは寝た、千咲はわかった、あれは麻酔だと。
「なんでそんなの持ってるの?」
「薬の調合ですよ、いつも自分で試してて、身体は弱いのですが、毒は効かない体質になったんです。」
「へぇ〜…え!?」
ソウルはサニーに躊躇なくメスを入れた。
「躊躇とかないのォ!?」
「治すためなので、躊躇は無いですね。」
「ヒエェ…」
千咲は見ないようにそっぽを向いて寝た。
どれくらいたったのだろうか…
もう次の日の夕方になっていた。
「千咲!!千咲、起きろ!!」
「う〜ん……ってサニー!?怪我は!?」
「それが全く痛くないんだよ!!ソウルは凄いぜ!!」
「あっ!!昨日手術受けてたもんね」
「お目覚めになりましたか。」
ソウルがおぼんの上に2個のティーカップと、ティーポットを乗せてベットルームに入ってきた。
ティーポットにお茶を注ぎながら語った。
「私にはかつて、兄がいました、私の2個上で、いつも優しく接してくれました。
私と兄は旅人で、夜にこの辺りを通りかかったんです、その時、異様な体型をした蜘蛛のような女が、私の兄を攫ったのです。」
千咲とサニーは目を合わせて言った。
「蜘蛛女だ!!」
「まて?2個上の兄…」
「ソウル、なんか兄の特徴ない?」
「兄の特徴ですか…今考えると奇妙なトレードマークでした…兄はいつもランタンを被っていて、夜になると兄が光るので、迷子になることは無かったです。
兄が連れさらわれたあと、私は近くの木々に馴染んで隠れ、この館にたどり着きました。」
「…サニー、話す?」
「…わかった、ソウル、心して聞いてくれ。」
「何か…あるそうですね。」
「いいか?今から言うことは、嘘偽りない真実だ。」
「分かりました、心して受け入れます。」
すると、千咲とサニーは洗いざらいソウルに、これまでの経緯を説明した。
「…という訳だ。」
「…なるほど、あなた達から兄の話が聞けて光栄です。」
「悲しくないのか?」
「悲しいですが、あなた達が敵を取ってくれて幸いです。」
「…そうか。」
「ちなみに、ソウルはどうして弓を使えるんだ?」
「この森で自給自足をできるため、遠距離から獲物を狩れる弓を練習しました。」
「なるほど」
話ているうちに日が暮れてしまった。
「せっかくですので、何日か家に泊まっては?」
「喜んで!!」
「分かりました、では、夕食のお時間です」
千咲とサニーは、腹の虫が鳴った




