刺客Ⅱ
注意!!
グロテスクな内容が含まれます。
「もう終わった?」
ヴァレは退屈そうに言った。
「なんかロッドが洞窟から出てきてたけど、逃がしたのかい?」
「ヴァレ、少し黙って。
この2人はあなたと違って頑張ってたんだから。」
「仕方ないだろ?僕は戦闘員じゃあないからね」
「せめて手負いの丸腰あいてなんだから、取り押さえることぐらいできたんじゃないの?」
「あいては幹部だぜ?なにか企んでるかもしれないだろ?」
「はぁ、もういいわ、2人をしばらくここらで休ませるから、当たりを見張っといて。」
「ヘイヘ〜イ」
ヴァレはやる気のない返事を返した。
3日後〜
「ソウル!!もうほぼ全回だぜ!!」
サニーは信じられないくらいに元気だった。
「私も、手の傷は思ったより早く治ったわ。」
「千咲さん…あなたもバケて来ましたね……」
「?」
「とりあえず、この数日の合間を無くすため、早く敵の組織を見つけましょう。
ヴァレ、案内しなさい。」
「こっちだぜ〜」
しばらく歩き、樹海から少し開けた場所にでた。
近くに湖があり、実が生っている木々があった。
「こんなとこ、この世界に来て初めて見た…」
瞬間、千咲の脳内に何か過ぎる。
「あ……れ……?」
「どうした?千咲、大丈夫か?」
「体調でも悪いんですか?」
「確か…農業、私の家系、農業をやってた…だから何?って話だけど……」
「またなにか思い出したか?」
「なにを仰ってるんですか?」
「まぁ、気にしないで。」
「分かりました。
この実を少し集めたいのですが、誰か毒味を…」
「もうしたぜ」
サニーの片手には食べかけの実があった。
「どうですか?」
「まぁ、甘い果実だな…ただ水っぽいから水分補給用にできるかもしれない。」
「じゃあ持っていきましょう。」
数分果実を集めていたところ、古い廃墟が見えてきた。
「確か、幹部のうちの1人、『ロキ』がいる見張り小屋だ、つまり、住処が近い。
ロキにはバレるな、あいつは確か、先端に鎌の付いている鎖を振り回す、まぁ鎖鎌と言ったところか。
とにかく、絶対に見つかるなよ。」
ヴァレに続き、千咲、サニー、ソウルがしゃがんで小屋の近くを通る。
その時!!
「なんだァ?!テメェら。」
「まずいッ!!バレた…ってロッド!?」
「ロッドだと!?」
「ロキ!!早くこい!!」
「させるかッッ!!」
サニーはロッドに向かって走って行った。
「リベンジマッチだァ!!」
サニーはハンマーをロッドの頭目掛け振りかざした。
ロッドはそれをあっさりかわし、小屋に立てかけてあった鉄の棒を取った。
「今回は洞窟じゃあない!!棒を引っ掛けるなどということは出来んぞ!!」
ロッドはサニーに連打を繰り返した、サニーはハンマーでそれを受けて魅せる。
「攻撃しないと勝てんぞ!!」
ロッドは棒を突き出し、サニーの懐に刺した。
「うがァ!?」
サニーは大きく後ろに遠ざかり、ロッドが棒を使って高く飛び、空中から棒を振りかぶった。
「死ねィ!!サニー!!」
その時!!
(シュパッッ!!)
ロッドの腕に矢が貫通した。
「次は肩。」
ソウルはロッドの腕の関節を順々に撃ち抜いていった。
「ぐぁぁぁぁ!?」
ロッドはその場に倒れ込み、矢を抜こうとしたその時、もう片方の腕の手のひらに矢が刺さった。
「何ィィィ!?」
「抜かせませんよ。」
ソウルはロッドが逃げれないように、ロッドの両膝を撃ち抜いた。
「クソ……」
「サニーさん、トドメを。」
「あぁ!!」
サニーはロッドにハンマーを振りかぶった。
「させるか。」
瞬間、サニーは肩に鎌が深く刺さる感触を感じた。
「ありがとよ、ロキ」
サニーの後ろには鎖鎌を持った、ロッドと容姿が似ている人物が立っていた。
ロキだ。
「ち……くしょう……」
サニーは血を流し、その場に倒れた。
「随分硬かったな、どれもう1発。」
ロキは鎌を持ち、サニーを切り裂こうとした。
「やめろッッ!!」
千咲は咄嗟に走り出し、ロキの額を切りつけた。
「ッッ!!」
ロキは後ろに下がり、鎌を構えた。
「中々早いじゃねぇか。だが、俺の鎖鎌よりは早くない。」
ロキは鎖鎌を振り回した。
千咲は鎖鎌の動きを見て、タイミングを見計らった。
「今だッッ!!」
千咲は僅かな鎖鎌の隙間を見つけ、そこをくぐり抜けた。
「ここだァ!!」
千咲はロキの懐にナイフを振りかざした。
しかし
「誘ったんだよォ!!」
突然ロキは鎌を手に持ち替え、千咲の手首を切りつけた。
「まずいッ!!手首をやられた!!」
「所詮小娘、罠だと知らずにすぐ突っ込んでくる。」
「千咲さん!!避けて!!」
ロキは次に千咲の腹部を切りつけ、怯んだところを蹴飛ばした。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!?」
切りつけられた場所を蹴られたので、千咲は悶絶した。
すると、近くにいたロッドが、矢を全て抜いた状態で、関節に傷を負った状態で千咲の背に棒を叩きつけた。
「よくやったロッド、後はあの女と裏切り者だけ。」
「おやァ、裏切り者とは誰のことかなァ??」
「貴様だッッ!!」
ロキはヴァレ目掛け鎖鎌を振り回した。
「当たったら痛いだろうな〜」
ヴァレは鎖鎌を全て避け、ロキの腕を掴んだ。
「何!?」
「あそこの女に怒られるからな、流石にそろそろなんかしないと。」
ヴァレはロキの手首を外した。
「ハァッッ!!!?!!!?!!!?」
「得意なんだよな、関節技」
ヴァレはロキに馬乗りになり、取り押さえた。
「ヴァレ、なんでそれをロッドにやらなかったの?」
「面倒だったからさ」
「本当によく分からないわね。」
ソウルはロキに弓矢を向け、住処の場所を聞いた。
「どこだ、さっさと言え。」
「地下だ…小屋の地下だ…」
「そう」
ソウルは弓矢を下げ、ロキとロッドを縛りあげた。
「早く手当てを!」
ソウルは千咲をサニーと同じよう、頑丈だと思った。
ヴァレは小屋の近くをまじまじと見つめ、3人目がいないか探した。




