二学期始まる
燃え盛るような暑さの夏。その暑さも少しは和らいできた頃学園では二学期が始まろうとしていた。
「皆さんお久しぶりです。と言ってもほとんどの皆さんが夏休みの間も切磋琢磨していたようですのでひさびさ感は余りないでしょう。…どうやら全員無事に夏を過ごしてきたようですね。何よりです。強くなる為に無理をするのは結構、ですが無茶はいけません。その無茶はいずれ自分に返ってくることになりますよ。…さて、堅苦しい内容はここまでにしましょうか。」
学園長が壇上で生徒たちを見降ろしながら言う。無理をするのと無茶はするのは一見同じ意味に思われるが全然違う。無理は自分を強くする。無茶は自分を脆くする。それを学園長は伝えたかったのだ。
「既に知っている生徒もいるようですが…今学期我が校では国際親善会が行われます。参加する国は我が国を入れて4カ国。その親善会ではそれぞれの国を代表する若き力を奮ってもらうことになります。…そう、あなた達です。国の威信をかけた闘いになるでしょう。私は…皆さんを信じていますよ。」
学園長の口から告げられる国際親善会。それは親善の名を借りた次代の戦力比べ。間違いなく参加国全てが総力を結集してくるはずである。
「次は俺から詳細について説明させてもらう。まず…開催は1ヶ月後。」
学園長と入れ替わるようにして創士が壇上に上がる。
「それぞれの代表は約20人。約となっているのは…脱落が想定されるからだ。脱落者が出た時は補充が許可されている。…お前らがざわつくのは分かる。脱落についてだろ?。…今回の親善会、1度でも気を失った者はその後の戦いに参加する権利を失うことになる。」
創士が詳細について話し始める。
「次に参加するメンバーだが…まだ未定だ。決定されているのは1人もいない。全員にチャンスがある。各自力を見せてみろ。」
「選考は今日から始まっている。放課後…力を奮うが良い。」
創士の言葉に先程とは別のざわつきがおこる。七星以外にも選ばれる可能性がある。夏の成果を見せる絶好の機会だと考える者が多かった。
「教員の皆さんが審査してくれているらしい。…1ヶ月後、俺はメンバーに入るぞ。お前らの奮闘を期待する。」
その言葉を最後に創士が壇上を降りる。
「…これで2学期の始業式を終了します。各自教室に戻ってください。」
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「さっきの話、どう思う?。親善会ってやつ。」
教室に戻った重が剣、澪に話しかける。
「ん?どうって…別に、俺は選ばれてやるよ。他の国の奴とやれる機会なんてそうそうあることじゃねーからな。」
「いや、そうじゃなくて…そりゃ俺も選ばれるけど…」
「重さんが言いたいのは…脱落についてですよね。」
剣が重の発言の意図を理解せずに返事をするが澪は質問の意図を察する。
「1度でも気絶をすれば…ということは…」
「そう、気絶さえしなければいい。負けても気絶しなければ次がある。つまり、自分を律することが必要になる。」
気絶をするということは限界を超えることを意味する。限界を超えることは確かに大事ではあるが今回の場合その国の戦力の低下を招きかねない。チームの為に自ら敗北を認めることも必要となるのだ。
「ふーん、まぁそうだな、…相性もあるか。」
「…一か八かの勝負に出るか次の活躍にかけて負けを受け入れるか…。難しい判断ですね。」
3人が難しい顔をして考え込む。そこに
「はいはーい、そんじゃホームルーム始めるぞ。お前らも早く闘技場行きたいだろ?。俺も早く休みたい。全員生きてるな。よし、オーケーだ。解散。」
槙野が素晴らしい速さでホームルームを終える。
「まぁ考えても仕方ねーな。取り敢えず選ばれに行くか。」
「選ばれに行くって言葉初めて聞いたよ。」
「…私もです。」
1年の有力候補3人は平常運転であった。
私用により次の更新はお休みさせていただきます。次の更新は7月23日になります。




