大槍と、空いた席
宴の広間は、松明の炎で赤々と輝いていた。
長い机が壁から壁まで続き、焼いた肉や焼きたてのパン、艶やかな果物が山のように積まれていた。給仕たちは勇者たちの間を行き来し、杯が空になる前に注ぎ足していく。どこか隅の方で音楽が鳴っていた——軽やかで、陽気で、まるで何も問題などないと言わんばかりの旋律だった。
エレナは料理に手をつけていなかった。
彼女は、上座で取り巻きたちを従える王を見つめていた。側近の一人が言った何かに笑っている。王妃は隣に座り、扇をゆっくりと動かしながら、半ば閉じた目でそれを眺めていた。
他の勇者たちはすっかり落ち着いていた。レンはすでに三皿目に手をつけている。スズはドラゴン目撃談について、騎士と楽しそうに話し込んでいた。ミオでさえ肩の力を抜き、菓子をつまんでいる。
エレナは椅子を後ろに引いた。
「ああ——エレナ、何か問題でも?」バルドリック王が笑みを浮かべて言った。何が問題なのか、正確に理解している者の笑みだった。
「ケイデンはどこですか?」
食卓が静まり返った。
「ケイデン?」
「七人目の勇者です。コアを持っていなかった人。宴に出席するはずだったのでは?」
王は手を振り、それを一蹴した。
「ああ、あの者か。残念ながら……招待を辞退したのだ」
「辞退?」スズが尋ねた。
「祝うことに興味はないと言ってな。この場全体が自分にはふさわしくないとまで言っていた。正直、なかなか失礼な態度だったよ」
「え、マジで?」レンが言った。「あいつ、何も持ってないくせに、そんな態度取ったのか?」
「残念ながらな。去る前にひと騒動起こしていったよ。この王国について、そして——お前たち全員について、なかなか不愉快なことを言い残してな」
「例えば、どんな?」ハルが尋ねた。
王は、まるでそれを繰り返すのが苦痛であるかのように、ため息をついた。
「お前たちのことを、皆、世間知らずだと言っていた。一月以内に全員死ぬだろう、とも。戦争が追いついてくる前に、逃げ出すのが唯一の賢明な選択だとな」
食卓がざわめいた。囁き声が波のように広がっていく。
「よく言うぜ」カイトが言った。「力もないくせに」
「私には、そんな人には見えなかったけど……」スズがつぶやいた。
「もしかして、ただ怖かっただけじゃない?」ミオが言った。
「怖かろうがなかろうが、あの者は去ることを選んだ」王は身を乗り出し、声をより深刻なものに落とした。「そして、はっきり言おう——己の持ち場を放棄する者は、勇者とは呼べぬ。残ったのはお前たちだ。戦う意志を持つのはお前たちだ。それには意味がある」
エレナは王を見つめた。
王は、たじろぐことなくその視線を受け止めた。
「あの人が、逃げ出すような人には見えませんでした」
「人は意外なものだよ、娘よ。特に、失うものが何もない者はな」
一拍の間。
「……わかりました」
彼女は椅子に座り直した。
だが、フォークには手を伸ばさなかった。
(これは、どうも臭う。ケイデンと話をする必要がある。今のところ、何も証明できないけど)
「まあ、いなくなってせいせいしたんじゃない?」スズが言った。「手伝う気がないなら、こっちだって必要ないし」
「そうだな」レンが言った。「俺たちだけで十分だ」
賛同の声が重なった。音楽が再び高まる。宴は続いていった。
エレナは王を見つめていた。
王は、彼女に微笑みかけた。
彼女は目をそらした。
これが始まりだった。すべての始まりだった。月日が流れ、年月が過ぎるごとに、勇者たちは一人また一人と成長していった——やがて誰もが記憶に刻む存在となっていく。
年月は、石を打つ雨のように、互いに溶け合って過ぎていった。
◇
【一年目】
勇者たちは訓練に明け暮れた。
レンは、まるで生まれた時から剣を握っていたかのように剣術を習得していった。彼の赤属性は熱く、明るく燃え上がり——教官が制止の声をかける前に、訓練用の人形を灰に変えるほどの炎だった。五つのコアがあれば、他の訓練生たちが倒れ伏した後も、彼はまだ剣を振り続けることができた。
スズとミオは常に共にいた。金色の光が、まるで二人だけの秘密であるかのように、二人の間で揺らめいていた——それぞれ六つのコア、聖職者たちが物陰でひそひそと囁くほどの力だった。スズは光を、形あるものへと変える術を身につけていった。ミオは、傷を癒す術を身につけていった。
ハルは地図を、戦略を、弱点を、ひたすらに学んでいった。誰よりも口数が少なかったが、誰よりも多くを見ていた。
カイトは水のように動いた。白属性、五つのコア——彼は打撃をかいくぐり、隙間を縫うように進み、彼が来るとは誰も気づかぬまま、守りをすり抜けていった。
そして、エレナ。
エレナは槍を手に取った。
最初は、優雅さの欠片もなかった。まるで棍棒のように振り回し、苛立ち、怒りをぶつけるだけだった——玉座の間にいたあの時から変わらぬ、同じ炎だった。だが彼女は、何度も戻ってきた。日ごとに。夜ごとに。
槍は彼女を学んでいった。彼女もまた、槍を学んでいった。
◇
【二年目】
初めての実戦配備。
東の国境でのゴブリンの侵入。大したことのない事案——新人たちを試すための小競り合いだった。
勇者たちは、血にまみれ、笑みを浮かべて帰還した。
レンは先陣を切り、炎で群れの中に道を切り開いた。スズは叫びながら、まるで生まれた時からそうしてきたかのように光を放った。ミオは全員を立たせ続けた。
だが、エレナは。
エレナは、何かを溜め込んでいたかのように戦った。
彼女の槍は弧を描き、突き出され、誰にも教わっていない型を描いた。彼女には、他の者たちのような生の力はなかった——コアの数は平均的で、色も特筆すべきものではない。だが、彼女には別の何かがあった。
精密さだ。
彼女は隙を見つけ出した。開いた穴を突いた。始まる前に戦いを終わらせた。
砂塵が収まる頃には、司令官は幽霊でも見たかのように彼女を見つめていた。
「その戦い方は、どこで習った?」
「どこでもありません」
彼女は立ち去った。
◇
【三年目】
二つ名が与えられた。
レンは【炎の担い手】となった——彼の炎は、石をも溶かすほどの熱を帯びるようになっていた。
スズは【黄金の光】となった——彼女の力にはもはや重みがあり、敵を物理的な力のように押し潰した。
ミオは【慈しみの手】となった——死に瀕するはずの傷さえも、癒すことができた。
ハルは【沈黙の刃】となった——決して声を荒げることはなかったが、彼の戦略は戦を制した。
カイトは【白の影】となった——まるでそこに存在しないかのように、敵陣を駆け抜けた。
そして、エレナ。
エレナは【大槍】となった。
自分から望んだ二つ名ではなかった。勝ち取った二つ名だった。
彼女は、自分に合う一本を見つけるまでに、訓練で七本の槍を折っていた——見た目より重く、まるで自分の腕の延長のように釣り合いの取れた、鋼の穂先を持つ暗い木の柄。彼女はそれをどこへでも持ち歩いた。手の届く場所に置いて眠った。
「勇者エレナ、【大槍】。今じゃそう呼ばれてますよ」と、ある騎士が言った。
「何と呼ばれようと構わない」
彼女は平坦にそう言った。だが、槍を握る手には、少しだけ力がこもっていた。
◇
【四年目】
戦争が始まった。
小競り合いではない。襲撃でもない。戦争だった。
魔物の大群が外郭防衛線を突破した。要塞が陥落した。村々が一夜にして消え去った。
勇者たちは最前線に立った。
レンは魔物の隊列を、まるで焚き付けのように焼き払っていった。スズとミオは並んで戦い、金と金、光と治癒が織り重なっていった。ハルは後方から指揮を執り、声は冷静なまま、まるでチェスの駒のように陣形を動かしていった。カイトは影から打ち、囁きのように現れては消えた。
そして、エレナ。
エレナは道を切り開いていった。
彼女の槍は、魔物の皮膚を紙のように貫いた。まるでそこで生まれたかのように戦場を駆け抜けた——無駄な動きはなく、躊躇いもない。すべての突きが的を捉えた。すべての一振りが、道を切り開いた。
「【大槍】だ! 彼女が来たぞ!」と、ある兵士が叫んだ。
魔物たちは、彼女の名を知るようになった。
そして、恐れるようになった。
◇
【五年目】
勝利。
完全な勝利ではない——戦争はまだ終わっていない。だが、大群は押し返された。王国は息をついた。
勇者たちは、伝説として王都へと帰還した。
レンの顎には、消えることのない傷跡が残った。スズの笑い声は、以前より静かになっていた。ミオは、血を見ても怯まなくなっていた。ハルの目には、以前にはなかった冷たさが宿っていた。カイトは相変わらず笑っていた——だが、その笑みはもう、目までは届いていなかった。
そして、エレナ。
エレナは門の前に立ち、槍を肩に預けながら、歓声を上げる群衆を見つめていた。
彼女は、自分が勇者だとは感じられなかった。
ただ、生き延びた者だと感じた。
◇
【その後】
宴の広間は、以前とは違っていた。より小さく、より静かに。
勇者たちは、十人掛けの席に座っていた——埋まっているのは、そのうちの六人だけだった。
エレナは、空いた席を見つめていた。
「また、あの人のこと考えてるの?」
エレナが顔を上げると、戸口にレアナが立っていた——銀の髪飾りは今もその髪にあり、暗い布は今もその目を覆っている。彼女は背が伸びていた。鋭さも増していた。誰よりも多くを見通す、盲目の予見者。
「別に、何も考えてない」
「嘘つき」
レアナは部屋を横切り、彼女の隣に座った。他の勇者たちは散らばっていた——レンは騎士と言い争い、スズとミオは静かに話し込み、ハルは暖炉のそばで本を読み、カイトはどこにも見当たらなかった。
「あなた、探してたでしょう。一年目の後。誰も見てない時に」
エレナの顎に力が入った。
「はぁ、あなたっていつもそう詮索好きなの? ええ、探したわよ。あちこち見て回った。何も見つからなかった」
レアナは、しばらく黙っていた。
「あなたは、彼が死んだと思ってる」
「自分が何を思ってるかなんて、わからない」
「でも、探すのはやめてない」
エレナは答えなかった。
「私もよ」
エレナはレアナの方を向いた。
「色を持たず、コアも持たない男。存在するはずのない、七人目の勇者。王は、彼が去ったと言った。私たちを世間知らずだと呼んだ、一月以内に死ぬだろうとまで言ったって」
彼女は言葉を止めた。
「でも、あの日、私は何かを見た。あの人が円の中に立っていた時に」
「何を?」
「わからない。それが、私を悩ませてるの」
暖炉が爆ぜた。広間のどこかで、誰かが笑い声を上げた。
「彼がまだ生きてると思う?」
「王は、多くのことについて嘘をついてると思う。それに……」彼女は言葉を選ぶように止まった。「失うものが何もない人間は、力を持つ誰よりも危険だと思ってる」
エレナは槍を握りしめた。
「……あの人に何があったのか、知りたい」
「私もよ」
二人は、しばらく沈黙の中に座っていた。
宴は、二人の周りで続いていた。
だが、どちらも料理には手をつけなかった。
「でも、私たちには運がある。手がかりがあると思うの」
「え、本当に?」
レアナは一枚の紙を取り出し、エレナに手渡した。
そこにはこう書かれていた。
*傭兵団員募集——錬金術師、医者、護衛、任務遂行者を求む。*
「錬金術師と医者、か」




