File013 ゼグと言う名の男
ドライムの生活は、人間で例えるといつくらいのものかと比較するのは難しい。
人間が自動車を作って便利にしたり、武器を作って戦闘力を上げる。
そこに注力をしないから、移動が遅いとか弱いとか、そういうわけでもなくて、動物や自身の肉体でカバー出来る。
技術力が低いとも言いきらず、金属加工や石や木材利用、ロープも作るし、火の利用に油を使う知恵もある。
そして何よりも、全てのドライムが一様に同じ技術力を身につける。
とは言え、得手不得手と言うものがどうしてもあるのだ。
ゼグ 戦闘に置いては、ドライムの中でも秀でている。
身長2m超えで推定体重150kg程の筋肉のかたまりだ。
力仕事をすれば先頭に立ち、誰よりも豪快に進める事が出来る。
そんな彼だが……
「あぁ〜もうこれ編む作業は、一向に進まん!!」
彼は細かい仕事が苦手だった。
グローブの様な手と言うには、比喩としても足りない程のデカい手と太い指。得意なはずもない。
「あはははホントへったくそだよねー。私がやってあげようか?」
リヨが笑いながら、ロープを受け取ろうとする。
その様子を見ていたバムがリヨを制止して言った。
「ダメだ。全ての者が同じ技術を持つんだ。 ゼグは苦手なのは、解るが、こうやって少しずつ……」
「ぶっ、あははははは全然進んでないな!」
ゼグは背中を向けて作業を続ける。
「う、うるさい!解ってるわ!今に見てろよ!」
とは言った者のゼグが「上手に」ロープを編める日が来ることはなかった。
ゼグ「出来たぞ!!見ろ!」
リヨ「あーーうん」
バム「あぁ、ロープだな」
グン「え?これ俺の方が……」
言いかけたところで、リヨとバムでグンを取り押さえた。




