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File012 南の覇者

ドラゴノイド。

学名 Dragonoid

Old Earth(南半球の事)にのみ生息する竜人で、彼らの言葉ではドライム(最弱の竜)と言う。

1910年、人類史上初めて彼らとの交流に成功した飛行チーム、エクスプローラーズによれば最弱なんて、とんでもない。人間の頭脳と、獣の肉体を持った地球上最強生物と言っても過言ではない存在だ。

そんな彼らの日常を覗いてみよう。

人間の西暦で言うところの1907年。物語の舞台よりも3年程前の彼らのテリトリーでの話。

「お!トリケラトプスだ!バム見ててよ!俺のスゴ技!!」

グン(当時14歳)。背格好だけは大人に近付き、1番調子乗りやすい年代なのは人間と同じ様だ。

バムは、腰に手を当て呆れ顔でニヤリと笑った。

「何するつもりか知らんけど、気をつけろよ!突っ込まれたら吹き飛ぶぞ」

グンは、ニカーと笑って走り出した。

ダダダダ

ダン!

「よっしゃーー!どうだぁ!」

グンはトリケラトプスの背中に飛び乗り、立った。

「………。お前何がしたいんだ?」

バムは呆気に取られながらも、この小僧の行動の意味を理解しようとした。

「な、何って!んと、コイツは今日から俺の馬だ! 行けー!」

グンは頭部に近付き、エリマキを持って舵を取る様に動かした。

「バカ……おま」

ウガオォォォーーーーー!!!

トリケラトプスは、首を大きく横に振り凄まじい咆哮を放った。

「え?え?うわぁ!!」

慌てふためき、落とされまいと必死に掴まるグンを乗せて、突然走り出すトリケラトプス。

大して気にもせずに見送るバム。

「あーあ、行っちゃったよ…アイツはエリマキ触られるの嫌うんだよな…」

それに引き換え、大慌てのグンはトリケラトプスロデオ状態。

「おいおい!!止まれ!止まれって」

更に手綱の様に、エリマキを引く事で一向に収まらないトリケラトプスの暴走。

……その時。

タタタタタタ

トン。

「ホントに馬鹿だねアンタは。コイツはエリマキ触られるのが嫌なんだよ」

リヨが追っかけて行って、グンの後ろに座った。

「あ!リヨ!そうなの!?」

慌てて、エリマキを離してツノに掴まり直すがすぐには止まらない。

「もう、仕方ないねぇ。あんまり真似すんなよー。」

そう言うとリヨは、グンを飛び超えて頭部に乗ってソッとトリケラトプスの片目を手で覆った。

すると、トリケラトプスは次第に減速して、立ち止まった。

「え!?どういう事!?リヨ何したの!?」

グンは、何故急に大人しくなったのか不思議でたまらなかった。

「これだけデカい恐竜はね、転倒とか追突したら自分へのダメージが物凄いんだよ。 だから片目を塞がれると遠近感を失って、死への恐怖と本能で大人しくなるんだ。」

こうして、グンはまた少し大人になった。

トンッ

「ほら!降りるよ!Dodを侮るなよ。早く」

そう言われると、慌てて降りてきて言った。

「リヨは、なんでそんな事を知ってるの?」

パシっとグンの頭を叩いてリヨが言った。

「アンタらみたいなバカがいるからだよ!もうすんなよ」

ドライムのやんちゃ世代は、人間のそれとは出来る事が違いすぎて、こういう行為になるだけなのだ。

To


Be Continued

次回ドライムの生活、もっと掘り下げてみよう。


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