7話 取り巻く因縁
セシル「最初に私が出て来た回って何話位前かなぁ...」
三歳「6話だよw」
セシル「アレはノーカンです!」
リア「ノーカンの意味は分からんが、3話も初っ端から出ておるぞ?」
セシル「(そうだっけ?)...数行じゃない!出たウチに入らないわ!」
エマ「お、お姉様...2話でもちゃんと最初から出てますよ」
セシル「...ランシェの活躍とサクヤの暗躍を実況してるだけじゃないの!?」
サクヤ「19話ですよ」
セシル「はい?」
サクヤ「セシル様主導で始めからお話が進行しているのは19話だと言ったのです」
三歳&リア「「ブッ...!?」」
セシル「ソレって...2章中盤〜終盤の始めじゃないの〜!?(頭を抱える)」
クレア「オチが付いた所で始めましょうか」
イラストキャラは作中より年齢が10歳程上です
※この作品は作中作の為(詳細はあらすじ参照)
「そのカマーセが何の用です?」「様を付けんか!女の分際で!」「分際?下位貴族の分際で、道理を弁えぬ者に?」「それは言葉が過ぎるのではなくて?」「女の分際なのだろう?何故貴様が口を挟む?」「ソレを言うならお前は何者だぁ?平民以下の奴隷もどきが!」「そう言う貴様の物言いは本物の奴隷よりも学が無さそうね」「あんだと!」
私の挑発に一番気の弱そうな小物が食いつくも、直ぐに沈黙する。その後、ソバカス女が鼻で笑いながら挟んできた口をロイが相手と同じ理屈で返した。すると今度は自分たちで構築した論法を無視して、甲高い声の男が上下に頭を振りながらロイの事を見下そうとする。そのあまりな素行の悪さ振りに、私は思わず本音を零してしまった。
「その辺りにしておきなさい」「ですがカマーセ様!この者たちはあまりにも「私の言う事が聞けないとでも?」...分かりました」
そんな不毛なやり取りを納めたのは、奇しくも栄養失調風の男だった。
顔色の悪い男は、尚も言葉を続ける。
「私の手の者が要らぬ腹を探ったようだが、ご容赦願いたい。そもそも火種を抱えていなければ、良いだけの話ではあるのだろうが、ね」
「面白い事を仰りましたね?ソレは貴殿側の方では?」「それはどう言う意味ですかな?」
私とカマーセが化かし合いのような戯言を始めた所で、騒ぎを聞きつけた憲兵がやって来た。
「これは姫殿下ではありませんか。この騒ぎは何事でしょうか?」
その憲兵が私に声をかけた事でカマーセは
「チッ!?使えない憲兵め」
と小声で舌打ちする。だが、ソレをこの憲兵は聞き逃さなかったようで
「私が使えないかどうか、お試しになりますか?」
その憲兵は警笛に触れながら片腕を上げた。すると
「良いでしょう。ココは引き下がりますが、覚えておく事ですね」
そう言って私や憲兵の同意も得ずに立ち去ろうとする。そんな不届き者を私が呼び止めようとすると、憲兵とロイが同時に待ったをかけた。
(どうして...)
私が声を出そうとするも、憲兵とロイは私をカマーセから隠すようにして首を振る。
私がロイを見つめた後、憲兵を見ると
「アナタは...」
私たちは、今回の出来事を報告すべく...公都の詰め所に向かった。
「ランシェって、本当に厄介引き寄せ体質ね」
私は公都で生まれてから、一度も公都の詰め所に来た事は無い。
ソレがまさか妹絡みで来る事になるとは...
『人の事は言えんじゃろうに』『ココまでじゃないわ!』『ソレはそうじゃが』
指輪の突っ込みに答えながら妹を見ていると
「今回私は悪くありませんわ!」
「僭越ながら、僕もそう思います」
妹だけでなくロイまで追従した。だが
「アチラに非があったとしても、やり方が不味かったですな」
「そ、それは...でもアチラの粗暴の悪さは...」
「だからと言って同じ対応が必要ですか?」「うぅ...」「それは...」
憲兵の理詰めになすすべ無く撃沈する二人。
「それよりも、なんでインバス長官がここに居るの?」
「それは...たまたまです」「たまたまねぇ?」
このたまたまと言うのは方便だという事は、ここに居る面子なら全員理解してるだろう。
「それで?たまたま公都まで来た理由は?」
「それが言えたらたまたまにならないでしょう」
「えぇ〜?そうかなぁ〜?」「ご容赦下さい」
それでも一応公開可能な内容か確かめてみたが、どうやら非公開のようだ。
仕方ないので最後に私はヴァンに協力が必要か確認する。すると
「それはまた別の者が動いておりますので」
そう言って頭を下げてきた。私は
(カーウィンかサクヤを連れてくるべきだったかしら?)
そんな風に考えを巡らせていいると
『要らんじゃろ?今知る事ではなさそうじゃ』
(どう言う意味よ?)
私が聞こうとするよりも早く、ヴァンが答えてきた。
「ご帰宅なされれば、分かる事だと思います」
「そう...なら、そろそろお暇しましょうか」
そうして私たちは帰路に着いた。
「ただいまぁ〜」「えっ?」「......」
私がゲビックの工房に入ると同時に帰宅時の挨拶を口にすると、ランシェとロイが目を丸くする。
「いや嬢ちゃんよ?毎回思うんだが、ココは嬢ちゃんの家じゃねぇぞ?」
「毎回?!」「おう!ラン嬢ちゃんがこの時間に来るのは珍しいな?」
私とゲビックの会話を聞いて妹は相変わらず驚いているが、ロイはゲビックにお礼を言っているようだ。
「家の敷地内だから間違ってないわよ」「それは屁理屈ってモンだぜ」
私が尚もゲビックに意地を張ると、ゲビックもまたいつものように軽口で返す。
そんな私たちを見てロイは
「なんだか、本当に家族みたいですね」
微笑ましくも何処か淋しげに言う。そんな彼に、私はゲビックの腕にしがみつきながら
「そうね。血の繋がりより濃い繋がりよ♪」
「嬢ちゃん!?今までそんな事したこたぁねぇだろ?!」
そう言うとロイは少しだけ表情が柔らかくなり、ゲビックは狼狽えた。
タッタッタッ...
「私も混ぜて下さい♪」「ラン嬢ちゃんまで!どうしちまったんだよ?!」
ランシェにまで抱きつかれ、更に狼狽しだしたゲビック。
そんなゲビックを見て私と妹は「「ふふふっ♫」」と声を揃えて笑う。
「そろそろお時間では?」「サクヤには余裕ってモノが無いわねぇ」
久しぶりに姉妹らしい時間を過ごしていると、強制的に現実に引き戻された。
だが時間は待ってくれない。私は自分で言っておきながら、行動ではサクヤの意を肯定する。
「お姉様...」「アナタは戻りなさい」「でも...」「後で、ね?」「はい」
そうして私は、自室へと向かう。今日の報告を受ける為に...
「ちきしょう!何なんだよ...アイツ等は!!」
ガン!ガラ、ガンガッ...
「うるさいよ!静かにしな!」「あぁ?!」「や、止めなよ」
カマーセを自邸に送り届けた後、軍学校寮への帰路に着いた赤黄緑頭。
「ソレにしても...兄貴より妹の方が性格悪いんじゃねぇか?」
「性格については同感だねぇ」「ぼ、僕もそう思うよ」
自分たちの性格は棚に上げて、よく言うなと思いつつ私は観察を続ける。
「あの女...ヤッちまうか?」「はぁ?!アンタ...ソレはいくら何でも」「そ、そうだよ」
一瞬右腕に力が入るが...私はあんな小物の言う事に大人気ないと、改めて自分を抑える。
「ヤるってのはそー言う意味じゃねぇよ。勃つか、ボケ」
「お前の言い方が悪いんだよ」「お前だぁ?」「ちょっと、そろそろ声を控えようよ」
それにしても...あの赤髪は品性以前の問題だ。なまじ男爵の息子だから、今まで過ごせて来れたのだろう。
私は、実家の不始末を見過ごす事は出来ない。必ず奴を裁く。
「カマーセ...お前は、愚か過ぎる」
少しくらいの火種なら利用出来る。だがあの愚か者は、下手をすれば諸刃の剣にもなる。
ノース家の政治に利用される前に、私の手で必ず始末しなければ...
それが...冤罪となろうとも、この犯罪予測不可能な奴を野放しには出来ないのだ。
エマ「ほら、今回はお姉様中心のお話でしたよ?」
セシル「(三角座り中)最後が違う」
リア「とうとうイジケ出しおったわい」
三歳「ずっと主人公が物語の中心に居続ける作品って基本無いぞ?」
サクヤ「そういうのは登場人物が少ないですからね」
アヴェイル「そういえば何人くらい居るんだ?」
カーウィン「お前に教えても無駄だろう」
ヨーマン「脳筋ですからねw」
ウェニー「珈琲入れましたよ〜♪」
ネメリア「コッチは紅茶があるわよ♪」
三歳「ヤバいぞ!?チャンスだと思って全員出てくる気だ!クレア!今直ぐ締めろ!!」
クレア「どぅどぅぎまず」
……………埋もれるクレア……………
三歳「コレは...」
リア「コ、コレが...満員電車かぇ...」
……ミチ……ミチ…ミチ………ミチ…………
静かに...fadeout
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