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転生先が公爵令嬢だったのでちょっと世直しして来ます♪〜昭和世代の倫理観で勧善懲悪世直し祭り〜アベさん!カイさん!やっておしまいなさい!  作者: 石上 三歳
2章 学生編突入!騎士軍学校は敵だらけ〜高貴な者には義務が無い?〜

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25話 エマの冒険 聖女の再臨、伝説は今事実となる編

ランシェ「いやぁ―――!!!」

サミー「うるさいですよ!」

ランシェ「このタイトルは何?」

三歳「分かってるだろ」

ランシェ「...」

セシル「へー…」

ロイ「エマ様は素晴らしい聖女「やめてぇ!」エマ様?」

クレア「(出番が遠いですねー)始まります♪」

ロイの無くなった腕を(さす)りながら、私は小さな声で謝ろうとした。だが...


「私のせいで...」「ソレは違います!」


ロイは真剣な表情で私の謝罪(ソレ)を否定する。

ソレだけではない。その後に起きた事に関しても、彼は自分が悪いと言い出した。


「私の出自が、招いた事でもあります」


「おやめなさい!生まれ(ソレ)は、選べるモノではありません!」


そんなやり取りをしていると


「お二人とも、お気を(しず)めて下さい」


「「神父様(グレア)...」」「グレアの言う通りです」


グレアとヴァンが、私とロイの口論に割って入る。


「あの状況は、どうする事も出来なかったでしょう。それでも責任があるとするなら、ソレは詰め所の長である私の責任です」


そう言ったヴァンの言葉に、ロイが反論する。


「あの人は、元から素行が悪かった(ああでした)!決してヴァン隊長の責任では「ロイ、ソレが長というものだ」しかし!」


「ロイ?静かになさい」「...すみません」


ロイの激情(ソレ)をまた、神父様が(いさ)めると、今度はヴァンが私に謝ってきた。


「ムンカの事、誠に申し訳ありませんでした」


「アレは、先程ロイが言ったように、私もアナタに責があるとは思っていません」


「ですが...」


私はヴァンの謝罪に異を(とな)えつつ、燃えるような朝焼けを見ながら


「腐敗は、正さねばなりませんね」


ヴァンの消え入るような独白(どくはく)に合わせるように、私は昨日の出来事を思い出した。






「なんだ?そのザマは!?」


私がデムの治療をしながら、ロイの腕を診ていると


「腕、切り落とされてんのかよ!情ねぇなぁ」


私が衛兵詰め所に初めて寄った時...ロイと私の間に無理矢理割って入ろうとした、いけ好かない男がソコに居た。


「お黙りなさい!今がどんな時なのか、アナタは分からないのですか!?」「ああん?」


私が場を弁える以前の問題だと感じていると、不意にロイが立ち上がり剣を構えた。


「ロイ!何を?まだ血は止まっていないのですよ?」


私がそう声を掛けても、ロイはあのいけ好かない男を(にら)み付けたまま動かない。それどころか


「先輩...いや、ムンカ」「呼び捨てにしてんじゃねぇよ!腫れ物(忌み子)風情がよ!」


切っ先を向け、ムンカと呼んだ男を牽制(けんせい)しているように見える。すると


「兄貴!だいぶ(お宝)頂いて来たぜ!」

「そろそろずらかりましょうや」


周りからゴロツキのような風貌(ふうぼう)の男達が現れた。

その声にムンカはあろう事か、とんでもない事を言い出す。


「お前ら、最後の仕事だ。目の前の女と男、()っちまぇ」

「ひょー♪」「マジか!」「いいねぇ♪」


集まった男共の目の色が二色に変わる。


「まだ()り足りなかったんだよ」


「色っぽいネーチャンじゃねぇか」


コレはいけない。悪魔族(トイフェラッセ)二柱(ふたり)居るとはいえ、多勢に無勢だと思っていたら


「エーやん応援呼んで来たで!」


「無事か?ラン嬢ちゃん」


小母様(マルヴェラ)叔父様(ゲビック)モール(ベーク)を連れて駆けつけてくれた。


「これは、厄介事(きな臭え)じゃねぇか?マルヴェラ、下がってろ」

「あいよ!アンタら(モールとベーク)は(私と息子(ゲオルカ)の)護衛よ!」「「へ〜い」」


駆けつけると同時に状況を把握したゲビックは、マルヴェラに下がるよう指示する。その後、眼でマルヴェラを宿屋(ドゥラグ)に送った衛兵らに参戦するよう(うなが)した。ロイの同僚でもある彼らは、ゲビックの意図を感じ取り直ぐ様配置に着く。ロイにも感じた事だが、彼らは下手な騎士より動きが洗練(せんれん)されていた。

これだけの訓練を(ほどこ)したのは、当然ヴァンしか考えられない。そんな彼の手腕に感謝していると


「多少増えたが、問題ねぇだろ?ドッチにしろ、見られたからには生かしちゃおけねぇしな」


「ムンカ、貴様...」「うるせぇよ!貴族風情(ボンボン)どもが!」


ムンカがコチラの増援に大した脅威(きょうい)を覚えなかったのか、さほど気にした様子もなくロイに目を向けた。元同僚の言葉に恫喝(どうかつ)を向け、更に言葉を吐き捨てる。


「ロイよ...俺はこの時を待ってたんだよ。グスタフの忘れ形見(兄貴同様貴族の面汚し)の癖に、善人面し(良い子チャンぶり)やがってよぉ!気に入らねぇんだよ!兄貴に似た面してるくせによぉ!」


「ムンカ...」「気安く呼ぶんじゃねぇ!()み子風情が!」


ムンカがロイに向ける敵意(てきい)は、何処(どこ)(いびつ)さを抱えている。

多分それは、ムンカ自身分かっていないのだろう。だがロイの口ぶりは


「俺は確かに、望まれて生まれてきた訳じゃい。母の記憶も無い」


ムンカに対して、何処か(あわ)れみを感じさせる。


「だから何だ...俺も、お前も!似たようなモンじゃねぇか!」「違う!」

「ふざけんな!お貴族様だからって調子にのってんじゃねぇよ!」


そうか...二人は似た者同士でも、環境(状況)が違ったんだ。


「俺が妾腹(しょうふく)の子だからって、馬鹿にしてんだろ?」「違う」

「だったら何で狂わねぇ?!俺より貧しい生活して、イビられてよぉ!?」


あぁ、そうか...ムンカはロイに、劣等感(憧れ)感じ(抱い)てしまったんだなと...


ザシュッ!「ぐはっ!?」


鍛え方が違った。感情の(おもむ)くまま放ったムンカの剣戟(けんげき)は、素人目からしても余りにお粗末で...


「この...忌み子野郎...が...」「...ムンカ」


挿絵(By みてみん)


ロイが放った剣閃(けんせん)は、カーウィンも目を見張るものではないか?と思わせた。


二人の戦いが終わる頃には、他のごろつき共も地に()していた。

こんな時、悪魔族は容赦(ようしゃ)無いなと感じていると


『ゴミ掃除は必要でしょ』


サミーが念話してきたので私は


『そうね』


と答えた。この時にはもう消火作業も終盤(しゅうばん)を迎え、騒ぎを聞きつけた冒険者や衛兵もやって来た。なので私はデムの治療を急ぐ事に専念する。が...


「デム?起きなさい!傷は(ふさ)いだわ。もう大丈夫なのよ?ねぇ?私と遊ぶんでしょ?約束した事、忘れちゃったの?」


返事は無い。それ以前に、鼓動が感じられない。私はデムの胸に耳を当てると、やはり心臓は動いてなくて


「戻って来なさいよ!両親が悲しむわよ?ねぇ?ねぇったら!」


私はお姉様に聞いた、心臓マッサージというのを思い出した。デムに呼びかけながら、私はゲビックに


「電気ショックよ!叔父様、何か持ち合わせは?」

「...ねぇよ。すまねぇな」「くっ!?」


電気を発生させる魔道具を持ってないか聞いたが、予想通りの答えだ(軌跡は起きなか)った。


「ひょっとしたらって思って、言えなかったんだけど...」


そう言ってサミーが口にした言葉は、今の私にとって...とても残酷だ(小さな救いとな)った。

デムは...ファレフォルに身体を乗っ取られた時にはもう、心臓が止まっていたらしいと...

サミーが言い(よど)んだのは、聖女の能力ならもしかして...と思ったからだそうだ。


私は仕方なく、今度はロイの腕を治す事にした。


「待たせてごめんなさい」


「気にしないで下さい。私の腕よりもデムの命の方が...」


そこまで言ってロイは口(ごも)る。助けられなかった事を気にしているのだろう。だがそれよりも


「腕って再生出来んのか?」「えっ?」「ほれ」


セバスが切り落とされた腕を持ってきて、私に見せてきた。すると


「どういう事?」「あの、すみません」「ロイ?」


ロイが私に語った言葉に、一瞬目の前が暗くなった。ロイは私の眼の前に立ち、ファレフォルと対峙している時...自身の腕の異変に気付き、肘関節部分を自分で切り落としていたのだ。


「グズグズと、その...何かが()い上がって来る感覚がありまして...」


「良いのよロイ。アナタの判断は正しかったわ」「なんか、すみません」


良く見れば(見て後悔したが)切り落とされたロイの腕は、グズグズに溶けていた。

そうやって仕方なく、私はロイの腕の傷だけを()やしたのだが...


まさかこの事が、さらなる悲劇(喜劇)を引き起こすとは...

この時はまだ、考えてもいなかった。

セシル「後何週間私はバカンスしてれば良いの?」

サミー「現実逃避しだしたわよ?」

ランシェ「お姉様...」

クレア「さっさと次行きましょー」

三歳「雑!?」


読んで頂きありがとうございます(╹▽╹)

☆☆☆☆☆評価…可能であれば…

リアクション……お気軽にして頂だけたら幸いです♪

感想、レビュー…ハードル高いと思いますが頂だけたら嬉しいです(≧▽≦)b"

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