13話 やるせない後始末
耕助「無視すんなよ」
セシル「アナタ此処に来ちゃダメでしょ?!」
耕助「なんで?沙織も来ただろ?」
三歳「あれはあらすじでここじゃないですよ」
耕助「お前誰?」三歳「そこだけ(お話に)忠実なのやめて?!」
クレア「始まります♪」
「はぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜・・・…―――‐‐‐」
昨日屋敷に戻ってから...
「ふぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜・・・…―――‐‐‐」
私はずっとこんな調子だ。なんにもやる気が起きない。
こんな事は生まれて初めてだ。多分前世でもここまで落ち込んだ事はないだろう。
(・・・・・・・・)
ムクリ...私は起き上がりキョロキョロする。
『気の所為か...』
魂が一瞬ざわついたような気がしたが、どうやら気の所為だったようだ。
再び机に突っ伏した私の脳裏に、またもやあの時の光景が甦り...
「はぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜・・・…―――‐‐‐」
ため息に混じり涙まで溢れそうになる。そんな私を見て
「ごめんなさい...お姉さま...」
「いいのよランシェ...私が「でも!「良いのよ!...私が悪いの」」...お姉様...」
妹が申し訳なさそうに謝ってくる。だが私はそんな妹を責めるつもりはない。
妹も寂しかったのだろう。祖父と母が居なくなり、心の拠り所が無かったのだ。
むしろそんな妹がリアに興味を示した時、私はリアをやり込める事しか考えてなかった。
これは、そんな私への罰なのだ。
「ふぅぅぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜・・・…―――‐‐‐」
『えぇい!?そう思うならいい加減その鬱陶しいため息を止めよ!』
『無理ぃぃぃ〜〜』『なんじゃ?!それは!?』
すぐそこの生体保全維持筒にいるリアが、起こしてもいないのに文句を言ってきた。
『起こしとるわ!さっきからずっと!その精神攻撃で、ずっと寝れとらんわ!!』
一夜明けて魔力回路も切れてる筈なのにおかしな事を言うリアに
『私が寝てる時に寝れば『お主が指輪を外さずに『あっ、そう』...待てぃ?!ソレは我の専売特許じゃぞ!?』『クランディアにその専売特許は無いわよ』『お主落ち込んでおっても辛辣じゃの?!』
尚も何か言いたげなリアを放っておいて、私はやる気は出ないが今回のネスティー事件の裁定をするべく書類に目を通しながら帰宅直後の事を思い出す。
「お帰りなさいませ、セシル様」
「出迎えありがとう、メル」
母を失ってから再び世話になる事が多くなったクレアの母に礼を言い、私は自室へと向かう。
「流石に疲れたですっ!ぅう?」「サクヤ、頼みましたよ」
「はい、総メイド長」「手懐けられてるぅ〜」
メルに首根っこを抑えられ連れて行かれるクレアを余所に、私たちは自室に戻った。
(「まったくアナタって子は「痛いですぅ〜」メイドとして先に扉を「サクヤが開け...「扉は二枚あります!」...んぃや〜ん!」変な声出さない!」)
サクヤに自室の扉を開けてもらい部屋に入るなり、私は着替えもまだなのに揺り椅子へ滑り込むようにしてへたり込む。
『お主だけでなく部下共まで容赦ないのう』
『ランシェが言ってたじゃない。主に似るって』『自覚があるのがお主らしいわい』
揺り椅子に腹ばいで突っ伏しまま勢いで揺られる私に、リアが突っ込んで来るが妹の言葉で対応する。
念話でリアと馬鹿なやり取りをしていると、カーウィンがしどろもどろになりながら弁明を始めた。
適当に心此処にあらずな相槌を打っていた私に、カーウィンが最後に言ってきた言葉...
「いや、気付いた時には群衆の視線がずっとエマ様を追っていてですね!」
「ですからちゃんとクランドール家に名を残すもの、と濁していたではないですか...」
そこにサクヤの言葉も相まって、あの時の情景が思い起こされる。
「うぅ...」
私は思わず呻いてしまった。身体が痛い。
「まぁ済んでしまったものは仕方ないんじゃない?」「サミー?!」
サミジナがランシェの専属メイドになる事は先に書簡で送ってあったので、屋敷に着いた時にメルや他の家人がとやかく言う事はなかった。その為今ここで普通に居れるのだが、そんな事より
「お、起こして」「は?」『アボじゃのう』『煩い!』
サミジナの間の抜けた『それはお主『煩い!』じゃのう♪』声は置いといて、私はカーウィンを見た。
カーウィンは黙って揺り椅子の背もたれ側を持ち、私の足が付く位置まで起こしてくれた。
「ありがとうカーウィン」「いえ」「馬鹿なの?」「サミー!?控えなさい!」
カーウィンに礼を言う私を馬鹿にしたサミーが、妹に強く咎められる。
因みにモールは妹の護衛となった為、さっきからランシェの横に控えている。
しかしモールの二人は家に居る時は工房担当なので、この事件が正式におわればゲビックの所に向かう事になる。
そんな事より
「(クソ親父の所へ)報告に行きますか」
気は乗らないが私が少しだけやる気を取り戻すのとクレアが戻ってきたのが同じタイミングだったので、着替えはクレアに頼み他の者たちはそれぞれの持場に帰ってもらった。
ガチャ...バタン
私が父の執務室に入ると、そこにはランシェたちが居た。
どうやら妹は後始末を買って出る気のようだったが、父は入室したばかりの私に
「お前が赴き予定通りの結果を得てきたのだろう。なら、最後まで自分で責を執れ」
と言ってきた。勿論最初から自分でやるつもりでいた。
「当たり前です。そもそもランシェ「エマだ。これは公務ではないにしろ調書として残すのだろう?なら、けじめはつけろ」...はい。分かりました閣下」
高圧的な態度を取る父に、私は一矢報いて部屋を出ることにした。
「失礼しました」「さっさといくが良い」
ガチャ...バタン
「ふぅ...」
部屋を出てしばらく歩いてから私は一息吐く。
「お姉様...お父様とはいつもあんな感じなのですか?」
私が父の部屋に入った時、実は少しだけだが言い争っている声が聞こえていた。
と言っても、ランシェが一方的に父を糾弾しているようにも聞こえたが
「...あなたが気にすることじゃないわ」
私はそう言ってランシェの頭を撫でたが、妹はいつもの和やかな笑顔を見せなかった。
「あからさまに仕掛けてきたわね」
私は得物をしまいながら一人で呟いた。
それよりもアレの存在をバエル様に報告しなくては...
そう思いながらサクヤは帰路に就いた。
「以上が報告になります」
「そうか!まさかそのような物が作れようとは!?」
エルフ家に帰投後直ぐに自室に向かいたかったが、名目上の当主である父を無視は出来ない。
仕方なく父に報告してから、私は自室でバエル様にお声掛けし報告する。
すると予想通りバエル様はお喜びになられた。
「サクヤよ。我も一度向かわねばならぬようだな」
「はっ!仰せのままに」
私は首から下げられた飾りにそっと指を這わせ、バエル様に従った。
耕助「・・・(ぬぼ―――)」
三歳「成る程、感情が隆起した時だけ(意識が顕著)話せるのか!?」
セシル「なんか観察日記みたいな事するの止めてくれない?」
リア「サクヤが居らんのぅ?」
クレア「居ないのが当たり前なんですぅ〜!」
ガチャ バタン
サクヤ「遅れました...ってみなさんどうしました?」
一同「「「(ここ、扉あったんだ)」」」
クレア「続きます♪」
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