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第七十五話 魔法具

「これ、いつまでやれば良いんだ?」


「出来るだけ沢山ですよエルシーさん。私も順番に施術はするので頑張ってください。なにせ、最終的にはシルビアン王国とバーバリアン王国の魔法師全体にいきわたらせる必要がありますからね」


「まあ、私は血を詰めるだけだからな。リフレの方はどんな感じだ?」


「ジーナさんはやはり強いですけど、エルシーさんの方が上なのが驚きですね。ジーナさんは全属性40万で各団の団長さんがだいたい10万~20万ですね。でも一番の驚きだったのはジーナさんの娘のイミルさんですね。どうも魔力回路がずいぶんこじれていたみたいで、魔力回路循環の施術を行うと使える属性は光と闇だけとは言っても70万でしたから。その二属性に関して言えば、エルシーさんやジーナさん以上ですからね」


「私の血を飲んだだけの魔法師も力を増したんだよな?」


「はい、アレク国王陛下から報告を貰っていますが、全体的に最低でも5000以上の特級魔法師にはなっていますね。施術を行えばもっと上がるとは思いますが、私一人では限界がありますからね。でも5000以上の特級魔法であれば、複数人で当たれば五級魔族ならどうにかなりますし、四級魔族なら各団の団長で大丈夫でしょう。三級もエルシーさんを筆頭にジーナさんにクロエさん、それにイミルさんでも大丈夫でしょう。二級以上はリンネさんに頑張ってもらうしかない状況ですけどね」


「仮にだぞリフレ。今一級魔族や魔神が来たらどうなる?」


「どうでしょうね?実際二級以上の魔族や魔神の力は不明ですからね。もしかしたらリンネさんでどうにかなるかもしれませんし、リンネさんでもどうにもならないかもしれません」


「そうなのか。じゃあ、私たちにしても、もっと力を上げないとダメだな。どうにか強くなれないのか?」


「一応、クロエさんが魔力増大の魔法具や、特殊効果時の武器とか作ろうとしていますよ。ただ、エルシーさんたちのレベルになると、その魔法具が耐えられない可能性が高いとの事で、現状はまだまだ開発に時間は必要みたいです。一般魔法師であれば5000程度の人の力が10000程度に上がる物は作れたみたいですけどね」


「やっぱりクロエ団長は凄いんだな。私も何かしら強くなれるように頑張らないとだな!」


「そうですね。でも現時点では強くなる為には、地道に頑張るしか方法はありませんね」


「まあ、元々はそうしていた事だし、最近急に強くなりすぎたしな!ジーナ魔法師帝と特訓でもするさ!」


「では、その為にも頑張って血を詰めて下さいね」


「これ、いつ終わるんだ…」


「お疲れっす、リフレさんにエルシーさん」


「あら、お疲れ様ですクロエさん」


「お疲れだぜクロエ団長」


「頑張ってる二人に朗報と報告があるっす。まずは報告っすけど、第十宮廷魔法師団の団長はこれからマルス君になったっす」


「そうなんですか?クロエさんはどうなるのです?」


「私は新設の団体の団長になるっす。シルビアン王国とバーバリアン王国から人選した究極魔法師団の団長になるっす」


「それはまた凄いお話ですね。では、今まで本当にお世話になりました」


「何言ってるんすかリフレさん。リフレさんは究極魔法師団副団長っすよ」


「えっと、それは初耳なのですが」


「究極魔法師団の人選は私に任されてるっす。まあ、シルビアン王国とバーバリアン王国から人選って対外的にはなってるっすが、究極魔法師団は対魔族の団っすから、基本はシルビアン王国からの人選になるっす。ちなみにリンネ君もエルシーさんも究極魔法師団っすよ」


「それで、どうして私が副団長なのでしょうか?」


「それはっすね、リフレさんが一番常識人だからっす。他の人は強くても、事務作業的な事は無理っすからね」


「はあ。まあそう言う事であればわかりました。つつしんでお受けさせていただきます。それと、もう一つの朗報はどういった内容でしょうか?」


「それはっすね、これを見るっすよ」


クロエはペンサイズの杖のような物と、液体を詰めるようなボトルを取り出した。

そして、その二つを机の上に置くとリフレとエルシーの方を向いて口を開く。


「先ずはエルシーさん。このボトルに血を一滴入れてくれないっすか?」


「ん?血を一滴入れるのか?」


エルシーはクロエに言われた通り、ボトルに血を一滴垂らす。

そして、今度はそのボトルにクロエが魔力を流すと、ボトルの中は血液で満たされていた。


「これは液体を培養する魔法具っす。中に液体を入れて魔力を流せば永遠と液体が増えるっす。すでに100本ほど作ったっすから、これからエルシーさんが血を詰める必要は無くなるっす」


「本当かクロエ団長!この作業も飽きていて、本当に嬉しいぞ!」


「それは良かったっす。それとこの杖っす。リフレさんはこの杖に風の魔力を流して欲しいっす」


「クロエさんは本当に凄いですね。この杖もすでに量産しているのですか?」


リフレは、クロエに話かけながらも杖に風の魔力を流し込んだ。


「こっちの杖は作るのに時間はかかるっす。なのでまだ、10本ぐらいしか無いっす。それよりも、リフレさんはすぐに気づいてくれるっすね」


「今の流れであれば、この杖で魔力回路循環の施術が出来るって事で良いんですよね?」


「そうっすね。でも、さすがにリフレさんが直接施術するほどの精度はないっすよ。時間にして一人三時間は必要っす。それでも現時点で10本。三時間で10人出来るとなれば、だいぶ強化が進むっす」


「そうですね。私一人では時間もかかりますし、何より自分が強くなる為の時間が取れないですからね」


「その為の魔法具っす。ちなみに究極魔法師団はシルビアン王国に属して動くわけでは無いっす。なので、しばらくは強くなる為の方法を探す為に、各地を回る予定っす」


「ところで、クロエさんに私、あとリンネさんにエルシーさん以外は、どなたが所属することになっていますか?」


「シルビアン王国とバーバリアン王国以外からも参加してもらってるっすが、シルビアン王国からはイミルちゃんっす。あとバーバリアン王国からは元魔法師帝のシオンさんっす。それと国外からは竜人ドラゴニュートのシャロンさんに参加してもらうっす」


「バーバリアン王国の魔法師帝が団員って、それはまた、豪華なメンバーですね」


「そうっすね。そんな団員のまとめ役をリフレさんに任せるっす」


「それはまた、責任重大ですね」


こうして、新たに新設された究極魔法師団は、魔族に対抗するべく力をつける為の旅に出る事になった。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

もし楽しんで頂けたなら幸いです。

ブックマークや評価をしてもらえるとモチベーションがあがりますので、もし良ければおねがいします。

なるべく毎日更新はしていきますので、良ければ今後も読んで頂けると嬉しいです。

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