~第5章 舞台~ 71~72
注意:殺人が起きます。
登場人物が多すぎてグチャグチャしてます。
中学生の書いた作品です。
無駄に長いです。
似ている作品があったらごめんなさい。
(本読まないのでかぶっているものがあるかもしれません。)
一言:5章の始まりです。5章は短めになっています。もうすぐ本編も終了します。
彼女は知っていた。でも、遅かった。悲しい事実を、未来の幸せと考え彼女は前に進むことを決心する。
第5章 『舞台』
71『最後に失うもの』 ミサ 会議所
連絡を受けて私は会議所の自室にいた。何とか約束の1日前に会議所に来ることができた。まさか、森にいた私の元まで連絡が来るとは思ってもいなかった。どうやら、いくつもの繋がりが伝え合い私の元へやって来たようだ。
迅速な連絡は繋がりが重要と誰かが言っていた気がするが事実だったのは驚きだ。
崇は何を考えているのだろうか?私を急に呼び出してどうしようと言うのだろうか。どうやら達也も呼ばれているようだ。四代英雄の力を貸せとでも言うのだろう。きっと、まだ何かがどこかで絡まっているのだろう。それを解かなければならない。なかなか面倒だ。
私は自室からボーとしながら中庭を見下ろす。
「!!!」
目を疑い、私は一度目をこすりもう一度中庭を覗き込む。
「誰・・・?」
遠くてよく見えないがおそらく、人が血まみれになり倒れている。だれ?こんな時に自殺?殺人?もうすぐでゴールできるのになぜ?
私は急いで階段を駆け下り中庭に向かう。
近づくとはっきり分かった。
― 死んでる ―
「チャイナドレス?」
死んでいるのはチャイナドレスに身を包む少女。誰なのかまったくわからない。でも、このままにしておくわけにはいけない。私は魔法を使い彼女を移動させた。
真っ先に報告しなければならないのは誰だろうか。でも、今日だけはみんなが幸せに過ごして欲しい。亡骸がそう語っているような気がする。
「そうね。そうしましょう。」
私は亡骸に話しかける。
私はまた自室へと戻り部屋で本を開いた。セピア色の絵本。これはフェアリーテイル。書室に行った際に最近読まれた形跡があったので読むことにしてみた。
各国各役割別のおとぎばなし。内容は実に面白くない。でも、得る知識は多くある。きっと、この本を私の前に読んだのは中庭で倒れていた血まみれの少女だろう。時折、ページに涙が付着している。考えていたのだろう。今後の自分の行動をそして、結末を。
私は緑ノ看護部の本を閉じた。
もう、死人は出さないと・・・決意したのに。死者は絶対に出さない。絶対に殺さない。私は死なないでゴールする、と。
― コンコン ―
部屋をノックする音。私は扉へ向かいドアを開ける。ドアの向こうに立っていたのは大樹だった。
「どうしたの?大樹。」
私の問いかけに少し焦りながら大樹は答える。
「真央を・・・。見なかったか?」
一瞬、嫌な予感がした。でも、勘違いだろう。
「見てないけど、どうかしたの?」
「なんか、嫌な予感がして。」
私と同じ考えを持っているようだ。一層不安をあおる。でも、大樹にこの事実を伝えないほうがいいだろう。今日だけは。
「大丈夫よ。どこかにいるでしょう。」
私は微笑み少しでも大樹を安心させる。
大樹も微笑んでいたがどこか、引きつった笑顔だった。
あれから一夜考えた。受け入れがたい事実だが、あの少女は真央だ。きっと真央は真の緑ノ王女。緑ノ国の正装は中国風だと考えればすぐに分かる。それに、命の保障をされていないのは紫ノ人間。おそらく、真央も紫ノ国の人だったのだろう。
「ミサ、思ったより早かったな。」
崇が部屋に入ってきた。ここは小会議室。小会議室と言っても3人で使うには広すぎる部屋だった。
「遅くなったな、すまない。」
崇の少し後に達也も入ってきた。
「で?私たちを呼び出した理由とは?」
私が訪ねると崇は小声で答える。
「会えたよ。」
崇は楽しそうに旅路の果てでの出来事を話す。確かにすごい発見と驚きはあったがどうしても真央に気がとられてしまう。
「ミサ?何かあったのか。」
崇が私に問いかける。
「えっ、・・・えぇ。ちょっとね。」
言いづらい。様々な言葉が脳裏に浮かび混乱する。
崇は私の話す順序が決まることを待つかのように黙っている。
「おそらく・・・。おそらくだけどね。真央が、真央が・・・・中庭で死んでいたの。」
崇と達也が驚いている。達也は明らかに動揺している。
「冗談だろう・・・?まだ、真央と決まったわけではないんだろう?」
「えぇ、確かではないけど。おそらく。」
私は、真央が王女という事を知らない達也にどのように説明をしていいのか分からなくなってしまう。
「真央は真の緑ノ王女だ。」
崇が率直に伝えた。大切な話をしてもいいのだろうか。
「真央が・・・王女・・・?なるほどな。」
達也は納得している。前から気づいていたのかもしれない。
「やはりか。でも、王女と死と何が関係あるんだ?」
達也は低い声で話を続ける。
「この前、真央が王を辞退すると俺に言ってきた。ルナが王でないと気づいたときに悲しむことを考えたのだろうな。俺はそのとき、王の権利を移動する方法を知っていた。でも、彼女に教えるわけにはいかなかった。だからそのときは、ただ了解だけしておいた。」
崇の声はかすかに震えている。
「昨日、書室に入ったの。普段は全然人が来ないはずなのに、人が入った形跡があった。そして、最近動かした形跡がある本があった。それは、フェアリーテイル。各国と各役割のおとぎ話を記した本がここにあると知っている人は少ないと思う。だから私は読んだ形跡がある本を全て読んでみた。そしたら見つかったよ・・・。緑ノ看護師の内容は。“王を断つには”だった。」
私は昨日読んだフェアリーテイルについて語った。王が移動する方法と、私の推理。そして崇は私と達也に、この世界の過去を話してくれた。
重要な情報を得ることが出来た。でも、なぜ崇がこの話をもっと早くしてくれなかったのか。疑問と不満を抱く。
崇の話が終えるとともに沈黙が始まった。
72 『遅れ』 崇 会議所
沈黙の間。俺は考え事をしていた。真央のことではなく、遥か東の待ち合わせ場所。ここは幼い記憶には程遠い彼女の故郷だった。
そこで知った事実でたくさんの感情があふれ出した。そして、悲しんだ。
いずれは話すことになるだろう。でも、25日までに余裕で帰還できたのは驚きだった。メイに頼んだことがバカバカしく思える。
― コンコンッ ―
沈黙を打ち切り、誰かが扉をノックする。俺は扉へと向かった。
扉を開けると、ルナが立っていた。つい、ビクッとしてしまう。ルナは俺に少し不信感を持ったような目で見つめ、口を開いた。
「真央を、見なかった?」
「・・・・。」
俺は何も言えなかった。
「どいて、」
ミサが俺の方をグイッと押しのけて話しに入り込む。ミサは微笑むと
「探しに行こう。ちょうど私も話したいことがあったのよ。」
と、言った。
ルナは頷き。部屋から出た。
「どうするんだろうな、ミサ。」
達也は興味ありげに俺に言う。
「追ってみるか。」
俺たちは、ミサとルナの後を追って走り出した。
「ミサ・・・?どこへ行くの?」
ルナはミサに問いかける。ミサは無視して歩き続ける。後ろからついてくる俺たちには気づいているが無視されている。ミサはどこかに向かって歩き続ける。
「ねぇ、ルナは真央に何を伝えたいの・・・?」
急に立ち止まったミサはルナに問いかける。
「やっと気づいたの。覚悟を決めたの。認めるから、真央に報告をしないといけない。事実を葬ってはいけない。だから決めた。」
俺はこの言葉を聞いて愕然とした。
もしかしたら・・・。運命は・・・。
「開けてごらん。何が待っているかはわからない。でもね、これが結果だから。」
― ギィ ―
不気味な音を立てて巨大な2枚の扉はルナの手によって開かれた。
目の前に見える光。その目映い光の中にうっすらと影が見える。
『あら・・・。死に損ね。』
影からそんな声が聞こえる。声の主はすぐに分かった。でも、姿はいつもと違う。澄んだ長い緑の髪をみつあみにしているチャイナドレスに身を包んだ女性。
彼女こそが、緑ノ王女。
『すごいわよね。王族は死んでも一回だけこっちの世界に戻って来ることが出来るの。驚いたわよ。でも、よかった。』
唖然としている俺たちに対して勝手に話を進める。
「遅かったの・・・?」
ルナは膝を付き涙を流す。
『遅くなかった。と言えばうそになるけれど・・・。別に後悔して無いし。気にしないで。ルナ、お願い。』
親友だったルナと真央。
『思い出すわね。貴女がネイミになったときのこと。』
「そうね、あのときは真央ひどく悲しんだわよね。」
『見事に騙されたわよ。』
「騙したわけでは・・・。でも、ゴメンねっ、」
『そのときから比べると、私も貴女も変わったよね。』
「そ、そうかな?」
『うん、全然違うよ。短い年月だけど全然違う。進化も退化もした。』
「退化って・・・。」
二人は楽しそうに会話を始めた。もう一生会えない親友との最後のあいさつになる。悲しいことだが彼女たちは実に楽しそうだ。
『でも、大丈夫だよ退化したって進化したって変わらないでしょ。』
「うん!約束したから。」
『「ずっと、友達だからね!」』
儚い言葉だ。“約束”“友情”なんて。きっと彼女たちも気づいている。でも、信じ続けたのだろう。親しい相手を永遠に。
愛は恋愛のみを示すのではない。友人だって、家族だって愛がなければ変わらない。進まない。終わってしまう。
『大丈夫よ。きっと、立場が逆でも貴女も私と同じ行動をとった。貴女も私も同じ。』
「そうね。それなら大丈夫ね、きっと。・・・死んだ世界で会えるよねっ!そう考えれば明日が待ち遠しいよ。未来が楽しみだよ。」
『サヨナラ、ルナ。・・・ありがとう、美月。』
「サヨナラ、真央。」
『「信じてるから。」』
彼女たちは抱き合い最後に誓った。“信じる”この言葉の真の意味はわからないけれど羨ましい。本当に信じ合える存在。本物の親友だったんだ彼女たちは。
消えた真央。でも、ルナは笑っていた。何も後悔していない様子だ。
「さぁ、皆に報告しましょう。真央が、王女が亡くなったと・・・ね。」
でも、心に開いた大きな穴は埋まることは無いだろ。
「儚い言葉ね。」
ミサがポツリと呟く。ミサの目尻は少し潤んでいた。
「運命は変える必要が無いんだな。考え方によっては幸せに生きていける。」
ご覧頂ありがとうございました。
続きは4月26日9時を予定しています。
そろそろ、話に矛盾点または人名ミスが出てくると思います。
今後もよろしくお願いします。
レビュー・評価をしていただくと幸いです。




